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映画『エヴァの告白』(2013/ジェームズ・グレイ監督)感想‣マリオン・コティヤール主演、過酷な運命に翻弄され生きる一人の女性の人生を描く。

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『エヴァの告白』のあらすじと概要

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マリオン・コティヤール、ホアキン・フェニックス、ジェレミー・レナーの超豪華俳優共演で、1921年ヨーロッパの戦火を逃れ、希望を抱いて新天地アメリカへと渡った女性が過酷な運命に翻弄され、それでも生きるためにある罪を犯してしまう姿を描いた人間ドラマ。

監督は、「リトル・オデッサ」「裏切り者のジェームズ・グレイ。

1921年、戦火を逃れ、情勢が不安定な祖国ポーランドを離れ、妹マグダと共にアメリカへと移住してきた敬虔なクリスチャンの女性エヴァ(マリオン・コティヤール)は、妹がエリス島での入国審査で結核と分かり隔離されてしまいます。自身も理不尽な理由で入国を拒否される。強制送還されそうになったエヴァは、彼女の美しさに一目ぼれしたブルーノ(ホアキン・フェニックス)という男に助けられ、何とか入国を果たすことが出来ます。しかし、実はブルーノは移民の娘たちを食い物にして、ショーパブのステージで躍らせ、売春を斡旋する仕事を生業としている極めて危険な男でした。生きるために彼女は犯さざるを得なかった罪とは? ある日、教会を訪れたエヴァは告解室で、「告白」を始まるのでした──。

厳格なカトリック教徒から売春婦へと身を落としたエヴァは、彼女に思いを寄せる、ブルーノの従兄弟でマジシャンのオーランド(ジェレミー・レナー)に救いを求めますがそれもかなわず、遊び人でいい加減なオーランドをかねてより毛嫌いしていたブルーノはオーランドと激しく対立し、ついにはオーランドを刺し殺してしまいます、、、

『エヴァの告白』のスタッフとキャストについて

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ジェームズ・グレイ監督・脚本・製作:1969年生まれ、米ニューヨークのクイーンズ出身。弱冠25歳のときに発表した長編監督デビュー作「リトル・オデッサ」(94)で、アメリカの夢と現実の合間でもがく人々の姿を描き、ベネチア国際映画祭銀獅子賞を受賞。最近では、ブラッド・ピットが製作・主演を務めるスペースアドベンチャー映画「アド・アストラ」(19)でメガホンをとる。

マリオン・コティヤール(エヴァ・シブルスカ):ポーランドからの移民、両親を戦争で亡くしている。ニューヨークで頼る事が出来るのは叔母夫婦のみであるが、冷遇されてします。非常に妹想いで、信心深い。

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ホアキン・フェニックス(ブルーノ・ワイス):表向きは興行師、裏で売春を斡旋している。移民出身の売春婦達からは頼りにされている。心優しく移民女性を助ける優しさはある一方、時々情緒不安定となり前後の見境が無くキレる時もある。

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ジェレミー・レナー(オーランド・エミール):マジシャンで読心術師。ブルーノの従兄弟。

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『エヴァの告白』のネタバレ感想

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【ネタバレ有り】

頼りにしていた叔母夫婦にも見捨てられ寄る辺が無くなったエヴァ。頼る人はブルーノ以外にいませんでした。親切に保護してくれるものとばかり思っていましたが、裏では売春宿の斡旋をやっているとんでもない男でした。また、結核の妹マグダの治療には大金が掛かる為、エヴァも身を売らざるを得なくなります。幸いマグダは治療の甲斐もあり、最後には姉エヴァと共にニューヨークから旅立っていくことになるのですが、その代償は大きいものでした。

ニューヨークの観光コースにもなっている小島エリス島は殆んどのアメリカへの移民が通過した『関所』の様なところです。マグダの様に病気を理由に折角ニューヨークと目と鼻の先まで来ながら、本国へ強制送還されてしまった移民も多いと聞きます。

エヴァも教会の告解室で告白をしていますが、ブルーノも最後にエヴァに対して、自分がエヴァに目をつけ、入管手続きで裏に手を回して入国出来ないように工作したとんでもないクズ男であることを告白しています。エヴァ驚き、怒りが込み上げ、泣きながら拳をブルーノを叩きつけながらも「あなたはクズなんかじゃない」と応えているところが何とも言えず、切ない感じがしました。

何とも切ない哀愁漂う雰囲気の中、物語は進行します。しかし、超豪華出演陣で彩られたなかなか見応えのある映画でした。

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