『ジュリエットからの手紙』のあらすじと概要
「マンマ・ミーア!」のアマンダ・セイフライド主演の恋愛ドラマ。
ソフィー(アマンダ・セイフライド)は『ニューヨーカー』誌で働くライター志望の調査員。イタリアン・レストランのオープンを控える婚約者ヴィクター(ガエル・ガルシア・ベルナル)と婚前旅行でイタリア・ヴェローナに向かうが、観光を楽しみたいソフィの思いをよそに、レストランの食材契約業者探しに明け暮れるフィアンセのヴィクター。
2人だけでロマンチックな旅行も楽しみたいソフィーは食材めぐりの旅にクタクタ、お互い別行動することを提案すると、ビクターも快諾する。
シェイクスピアの戯曲「ロミオとジュリエット」の舞台にまつわる観光名所で、ソフィーはジュリエットへの恋愛アドバイスを求める手紙への返信を行うボランティアグループに出会う。
そこで、ソフィーは50年前に書かれた手紙『両親に反対される中での恋人ロレンツォとの恋の苦悩、その中で決意した駆け落ち、そして苦悩の末にロレンツォと落ち合うのを直前でやめてしまったこと、またそれを知らぬロレンツォが約束の場所で一人待ち続けたであろうことが綴られていた』を見つけ、ソフィーは届くとも分からぬ手紙を、想いを込めて書き上げ発送すると、手紙を書いた本人のクレア(バネッサ・レッドグレーブ)とその孫のチャーリーが現れる。
監督は「シャーロットのおくりもの」のゲイリー・ウィニック。共演にバネッサ・レッドグレーブ、ガエル・ガルシア・ベルナル。
なお、この映画は、舞台となっているイタリア・ヴェローナで実際にジュリエット宛てに届く恋愛相談の手紙に対し、ヴェローナ市のボランティアの女性たちが運営するジュリエット・クラブの「ジュリエットの秘書」たちがそれぞれに返事を書いている事実に基づいているという。
『ジュリエットからの手紙』のスタッフとキャストについて
ゲイリー・ウィニック監督:
アマンダ・セイフライド(ソフィ):「ミーン・ガールズ」(04)で映画に初出演した後、人気TVシリーズ「ヴェロニカ・マーズ」や「ビッグ・ラブ」などに出演する。ABBAのヒット曲で構成されたブロードウェイ・ミュージカルを映画化した「マンマ・ミーア!」(08)が大ヒット。
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バネッサ・レッドグレーブ(クレア):1937年ロンドン出身。「モーガン」(66・日本劇場未公開)と「裸足のイサドラ」(68)で、カンヌ国際映画祭の女優賞を2度受賞した初めての女優。
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ガエル・ガルシア・ベルナル(ベクター):「天国の口、終りの楽園。」(01)で、共演のディエゴ・ルナとともにベネチア国際映画祭の新人俳優賞を受賞し、世界的に脚光を浴びる。その後も、「モーターサイクル・ダイアリーズ」(03)や、「バッド・エデュケーション」(04)、「バベル」(06)などの話題作に出演。
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フランコ・ネロ(ロレンツォ・バルトリーニ):50年前に別れた元恋人役。西部劇における伝説的なキャラクター「ジャンゴ」を演じた人物として知られる。「続・荒野の用心棒」を初め100本以上の映画に出演している。
『ジュリエットからの手紙』のネタバレ感想
脚本の面白さに魅せられました。なかなか面白い映画でした。クレアと元恋人ロレンツォとの50年振りの焼けぼっくり拾いの手伝いをしながら、新聞記事を書くストーリーかと思いきや、ラストに急展開し、焦点はなんと自分自身の恋に凝縮して行くあたりは驚きの展開でした。
クレアが結婚式で読み上げた、ソフィーが「ジュリエットの秘書」としてクレア向けに書いた手紙の内容が、ずきんずきんと彼女の心に突き刺さり、いたたまれず、思わず席を立ってしまうところは本当に気の毒に思えました。
しかし、それはソフィーの全くの誤解であった事があっさりと分かります。
それにしても婚約者のベクターも魅力的なソフィーをほっぽり投げて、折角のイタリア旅行も完全に仕事に熱中してしまうところは、ちょっと嘘臭いストーリーではありますが、そういう男も中にいるでしょう。
元恋人ロレンツォ役のフランク・ネロの登場にはあっと驚きました。誰だか気が付きませんでしたが、やっぱり馬に乗って出て来るあたり(ガンマン風…)、泣かせる演出です。
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