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映画『マイ・ブルーベリー・ナイツ』(2007/ウォン・カーウァイ監督)感想‣「花様年華」のウォン監督の英語版ロードムービー

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『マイ・ブルーベリー・ナイツ』のあらすじと概要

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「2046」「恋する惑星」「花様年華」のウォン・カーウァイ監督が初めてアメリカを舞台として英語劇に挑んだロードムービー仕立てラブストーリー。

恋人の心変わりで失恋したエリザベス(ノラ・ジョーンズ)は、元恋人の家の向かいにあるカフェに出入りするようになる。毎晩、ブルーベリーパイにアイスを添えて用意してくれるオーナー、ジェレミー(ジュード・ロウ)と話すことで、徐々に慰められていくエリザベスであったが、それでも元恋人への想いを捨てきれない彼女はひとり旅に出ることを決意します。しかしながら、行く先々で彼女が出会うのもまた、さまざまな“傷心”を抱える男と女たちでした、、、

グラミー賞受賞歌手ノラ・ジョーンズが主演デビューを飾ったほか、ジュード・ロウ、ナタリー・ポートマン、レイチェル・ワイズら超豪華キャストが勢ぞろいしている驚きの映画。

2007年製作/95分/香港・フランス合作
原題:My Blueberry Nights

『マイ・ブルーベリー・ナイツ』のスタッフとキャストについて

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ウォン・カーウァイ監督:1956年上海生まれ、香港育ち。短期間で撮影した「恋する惑星」(94)が世界的にヒット、「天使の涙」(95)も話題になり、アジアを代表する映画監督として知られるようになる。「ブエノスアイレス」(97)でカンヌ国際映画祭の監督賞を受賞する。その後も「花様年華」(00)、「2046」(04)などスタイリッシュな映像美でラブストーリーを描き続けている。

当初はニューヨークで全編を撮る予定もあった様ですが、あまりにコストがかかるのでロードムービーに切り換えたとの噂もあるようです。

ノラ・ジョーンズ〈エリザベス):ジャズのスタイルを取りながら、ソウル、カントリー、フォーク、ポップスなど、アメリカのポピュラー音楽の要素を採り入れたデビュー・アルバム『Come away with me』(邦題:『ノラ・ジョーンズ』)が全世界で1800万枚を売り上げた(累計で2300万枚を突破) 映画初出演ながら、舞台慣れした経験もあることから、落ち着いた演技を披露。

ジュード・ロウ(ジェレミー):1994年、「ショッピング」でスクリーンデビューし、「真夜中のサバナ」(97)などのアメリカ映画に出演して注目を集め、「リプリー」(99)でアカデミー助演男優賞、「コールド マウンテン」(03)で同主演男優賞の候補となる。カフェのマスター役、売れ残った大きなパイを毎晩食べたら太りそう。

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ナタリー・ポートマン(レスリー):リュック・ベッソン監督作「レオン」(94)でセンセーショナルな映画デビューを果たし、「スター・ウォーズ」プリクエル3部作(99~05)のヒロイン・パドメ役でスターの地位を確立する。女性ギャンブラー役がお似合い。

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レイチェル・ワイズ(スー・リン):イギリス・ロンドン出身、、「チェーン・リアクション」(96)でハリウッドに進出。「ハムナプトラ」シリーズ(98、01)や「アバウト・ア・ボーイ」(02)、「コンスタンティン」(05)などに出演し、フェルナンド・メイレレス監督作「ナイロビの蜂」(05)でアカデミー助演女優賞を受賞している。                           警察官の元妻役、ちょっと不釣り合いな元夫婦だったと思います。

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喜望峰の風に乗せて 映画レビュー

『マイ・ブルーベリー・ナイツ』のネタバレ感想

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(ネタバレ有り)

エリザベス(ノラ・ジョーンズ)が旅先で出会う人々の物語はそれぞれ全く関連性はありません。しかしながら、エリザベスは出会う人それぞれ、自分と同じように問題を抱え乍ら、それでもしっかりと生きているという現実を直視していく事になります。かれらの人生を垣間見る事で、自分自身のニューヨークでの失恋などちっぽけな事だと気付いていったのかもしれません。最後にはニューヨークのジェレミー(ジュード・ロウ)のカフェに立ち戻り、彼女は失恋の痛手もすっかり癒え、新たな希望に向かうとても明るい雰囲気のラストとなっています。

映像としては、ガラス越しにカフェの内部を撮影したり、原色のネオンサインをお巧みに使う部分、特にバーで多用される赤いランプの鮮烈なイメージの印象が残りました。日本・中国風情の簾の下からのぞき込む様なシーンもあり、外国で撮影された映画にもかかわらず、東洋的な美意識もほんのわずかながら覗えたのではないでしょうか、、、

また、別れたにも関わらずしつこく付きまとう元夫との確執を演じるレイチェル・ワイズの迫力ある演技もたいへん見物でした。さらに、カジノでポーカーの勝負師振りを発揮するナタリー・ポートマンの演技力を引き出すなど、やはり監督の演出の見事さは見逃せません。

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