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おすすめ映画|『ノーカントリー』(2007/コーエン兄弟監督)感想‣最も危険な殺し屋をハビエル・バルデムが怪演!

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『ノーカントリー』のあらすじと概要

Paul BrennanによるPixabayからの画像

第80回アカデミー賞において、8部門にノミネートされ、作品、監督、脚色、助演男優の4部門で受賞した非常に評価の高い犯罪ドラマです。

1980年の米テキサス西部を舞台に、麻薬密売人同士の銃撃戦があった場所に残されていた麻薬がらみの200万ドルを持ち逃げした男・ベトナム帰還兵(ブローリン)と極めて邪悪で、異常な髪型、危険な殺し屋(バルデム)の追跡劇、そして2人を追う老保安官(ジョーンズ)の複雑な心情が描かれるサスペンス映画。独特の緊迫感と恐怖を演出し、人間と社会の本質をあぶり出す映画となっている。

原作はピュリッツァー賞作家コーマック・マッカーシーの「血と暴力の国」(扶桑社刊)。監督・脚色は「ファーゴ」(96)、「ビッグ・リボウスキ」(98)のジョエル&イーサン・コーエン。コーエン兄弟制作映画としては、2003年に公開された『ディボース・ショウ』を上回るヒット作となったそうです。

原題: No Country for Old Men(ここは老いたる者たちの国ではない)=この題名はノーベル文学賞受賞したアイルランド出身の詩人、ウィリアム・バトラー・イェイツの詩から。

2007年製作/122分/アメリカ

ロッテントマト批評家支持率:93%

『ノーカントリー』のスタッフとキャストについて

David Fernandez RementeriaによるPixabayからの画像

コーエン兄弟監督:本作品「ノーカントリー」(07)でアカデミー作品、監督、脚色賞の3部門を受賞し、その他「ファーゴ」(96)、「オー・ブラザー!」(00)、「シリアスマン」(09)、「トゥルー・グリット」(10)でも同賞にノミネートされた。

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トミー・リー・ジョーンズ(保安官ベル):ハーバード大学ではフットボールのスター選手として活躍するも、高校時代から続けた演劇活動を優先し、卒業後はニューヨークへ出てブロードウェイの舞台に立つ。舞台で演技を磨き、70年「ある愛の詩」で映画デビュー。

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ハビエル・バルデム(謎の殺し屋シガー):スペインを代表する俳優のひとり。90年、「ルルの時代」で本格的にスクリーンデビューすると、「ハイヒール」などペドロ・アルモドバル作品をはじめとしたスペイン映画に数多く出演。アメリカ進出作「夜になるまえに」(00)でアカデミー主演男優賞にノミネート、本作「ノーカントリー」(07)で同助演男優賞を獲得している。

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ジョシュ・ブローリン(ルウェリン・モス):1985年の大ヒット作「グーニーズ」で映画デビューし、人気TVシリーズ「ヤングライダーズ」(89~92)にレギュラー出演。その後も映画・TVドラマでキャリアを積み、07年、「ノーカントリー」や「アメリカン・ギャングスター」などで脚光を浴びる。

ベトナム帰還兵ながら、最初の狩猟シーンでは獲物を取り逃がすものの、用心深さと、多くの死体を前にしても動揺しない冷静さが、彼に只者でない感を与えています。

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『ノーカントリー』のネタバレ感想

Kevin Alexandro Reyes CasillasによるPixabayからの画像

ネタバレ有り

不気味な殺し屋シガーが、ベトナム帰還兵で麻薬絡みの大金200万㌦のネコババを企んだモスを追跡するサスペンスです。この二人を追う主人公の保安官ベルはどちらかと言うと脇役の様な印象を受けました。最終的にはシガーは当初の目的を達成することになります。その執念深さは、追われる者を恐怖のどん底に陥れるほどの緊迫感がありました。また、コイントスして殺すか生かすかを決める所作をしていますが、これなどもシガーの人間性の異常性の一端を物語るもの。

札束の入ったカバンの中に発信機を仕掛け、追跡できる仕組みになっていたのには驚きました。カバンをいつ持ち逃げされても在り処が分かってしまいます。但し、札束を刳り抜いて発信機を仕掛けているあたり、札束を確認すればすぐにバレてしまうので、少々雑な仕掛けではありました、、、

異様な髪型、表情一つ変えずに人を次々に殺すところが恐怖心を煽りました。映像では光と陰影のコントラストの多用、緊迫感のある”間”の使い方など、緊張感がかなり高まるシーンの連続でした。

本作品で精彩を放ったハビエル・バルデムは「出演の話を最初にもらった時、運転もしないし、英語もヘタ。暴力は嫌いだ」と言い、出演を辞退したと映画誌のインタビューで語っています。嫌々出演したのかどうか分かりませんが、蓋を開けてみれば、シガー役の演技力を大絶賛されアカデミー賞助演男優賞を受賞しています。なんとも良く分からないもんです…

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