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おすすめ映画『ファーゴ』(1996/コーエン兄弟監督)感想‣狂言誘拐から始まる悲劇の連鎖をブラックユーモア混じりで描く…

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『ファーゴ』のあらすじ概要

コーエン兄弟によるブラックユーモアを各所にちりばめた、代表作にして大ヒット作品、異色のクライムサスペンス。

1987年厚い雪に覆われるミネソタ州ファーゴで起きた狂言誘拐事件が発端。しかしながら、実際の事件はミネソタ州ブレナードで起きます。多額の借金を抱える自動車ディーラーのジェリーは、妻ジーンを偽装誘拐して彼女の裕福な父親から8万㌦の身代金を騙し取ろうと企てます。ところが誘拐を請け負った何とも怪しげな2人組の男が警官と目撃者の3名を射殺してしまったことから、事件は思わぬ方向へ発展していくことになります。

本作品はアカデミー脚本賞、主演女優賞をはじめ、多数の映画賞を獲得しました。また、制作費が700万ドルだったにも関わらず、全世界で6100万ドルを売り上げ大ヒットしています。

なお、冒頭に実話を基にしている旨のテロップが映りますが、これも演出の一つで、実際には完全なフィクションであるという事です!?

原題: Fargo

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『ファーゴ』スタッフとキャストについて

ジョエル・コーエン監督:弟のイーサンとともに「ブラッド・シンプル」を脚本・監督、インディペンデント・スピリット・アワード監督賞やサンダンス映画祭グランプリを受賞。

コーエン兄弟監督作品投稿記事➢

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フランシス・マクドーマンド(妊娠中の刑事:マージ・ガンダーソン):1984年、コーエン兄弟の「ブラッド・シンプル」で映画デビュー。この作品をきっかけにジョエル・コーエンと結婚し、コーエン兄弟作品に欠かせない存在となる。現代アメリカの車上生活者たちの生き様を描いたクロエ・ジャオ監督作「ノマドランド」(20)では製作と主演を務め、同作で再び賞レースを席巻。第93回アカデミー賞で自身3度目となる主演女優賞を受賞した。

出演作投稿記事➢

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スティーブ・ブシェーミ(カール・ショウォルター):「ミラーズ・クロッシング」(90)を皮切りに、「バートン・フィンク」(91)、「ファーゴ」(96)、「ビッグ・リボウスキー」(98)といったコーエン兄弟作品で個性を発揮し、クエンティン・タランティーノ監督のデビュー作「レザボア・ドッグス」(92)のミスター・ピンク役で日本でも広く知られるようになる。劇中ではひたすら「変な顔の男」と言われ続けます。近年その怪しい風貌と役柄から怪優扱いされがちだが、実はアクターズ・スタジオ出身の実力派俳優。4年間消防士をしながらスタンダップ・コメディアンをしていた経歴があるという。

ウィリアム・H・メイシー(自動車ディーラー:ジェローム・“ジェリー”・ランディガード ):

ジョン・キャロル・リンチ(マージの夫ノーム、画家):米・コロラド州出身

出演作➢映画感想|『シカゴ7裁判』(2020/アーロン・ソーキン監督)

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『ファーゴ』の感想ネタバレ

(ネタバレご注意!)

自分の借金返済の為に自分の女房を誘拐させ、義父に身代金を支払わせようという当初の目論見はあっという間に、殺人事件に変わってしまう展開には唖然としました。組んだ相手が悪過ぎたと言ってしまえばそれまでですが、狂言を仕組んだにもかかわらず、肝心の人質である女房、義父までが殺されてしまう展開は少々気の毒過ぎてやり過ぎで、正直びっくり仰天です。

確かにブラックユーモアの数々は日本人で理解される分かり易いものが多かったきがします。これらは、凄惨な殺害シーンの多さを多少は緩和する役目をはたしていたのかもしれません…

カール役のスティーブ・ブシェーミの存在そのもの(失礼ながら顔がたいへん面白い)100万㌦の身代金を奪いましたが、8万㌦を抜いた残りを雪の中に埋めてしまいます。小さなとても頼りないシャベルを立て掛けて目印としていました。実際こんな小さな目印で大切はお金を埋めた場所が分かるものなのだろうか?!

マージの夫ノーム役のジョン・キャロル・リンチはマクドナルドが大好物らしく、警察の食堂でも揚げ物中心メニューを大量に食べていました。表情を全く変えないヌボーとした顔で出演しており、それでもかなりの存在感を示していました。展覧会に出品した絵が入選して3セント切手のデザインとして採用が決まったと喜んでいたのも笑えました。

また、一番の出色は世間が認めている演技派女優フランシス・マクドーマンドの扮した妊娠中の刑事マージだと思います。凶悪犯に対峙しますが、妊娠中というハンディキャップを一切感じることなく、落ち着き払い淡々と犯人を追い詰めて行く敏腕刑事振り、この演技力はさすがだと関心させられました。

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