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公開中 おすすめ新作映画感想|『MONSOON モンスーン』(2020/ホン・カウ監督)

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『MONSOON モンスーン』のあらすじ概要

「G.I.ジョー 漆黒のスネークアイズ」「クレイジー・リッチ!」のヘンリー・ゴールディング主演作で、難民として家族でイギリスに亡命した青年が、30年ぶりに訪れた故郷のサイゴン(現ホーチミン)で自身のアイデンティティを探す姿を、「追憶と、踊りながら」のホン・カウ監督が描いた。

6歳の時に家族とともにベトナム戦争後の混乱を逃れてイギリスへ渡ったボート難⺠のキットは、両親の遺灰埋葬のため、30年ぶりに祖国のサイゴンを訪れる。そこは経済成長を遂げ、かつての姿は見る影もない場所だった。ベトナム語すらままならないキットは、英語の話せる従兄弟のリーの助けを借りながら、まるで観光客のように街に馴染めず、孤独な表情を浮かべる。キッドが過去の記憶を辿るように街を彷徨う姿が映し出されていくのがとても印象的でした。「自身の大事な場所」を探す旅にでます。そんな旅の中で、キットは自分たちの家族の亡命にまつわる、ある真実を聞くこととなる。

Trang PhamによるPixabayからの画像

『MONSOON モンスーン』のスタッフとキャストについて

ホン・カウ監督・脚本:1975年生まれ、カンボジア・プノンペン出身。赤ん坊の頃クメール・ルージュの迫害から逃れる為ベトナムへと移住した。子ども時代の思い出は8才まで住んでいたベトナムでのもの。そのあとイギリスへボート難民として移住するが、今回ベトナムを舞台にしたのはそのような経緯によるもの。これまで「どこにも属さない苦しみ」と戦ってきたので、映画を作りながら「自分のアイデンティティを掴む」ことを試みてきたと語っています。ベン・ウィンショー主演の『追憶と、踊りながら』で長編映画デビューする。

ヘンリー・ゴールディング(キット):1987年マレーシア生まれ。イギリス人の父と、マレーシア人の母をもつ。少年時代の大半をイギリスで過ごし、美容師になったが、2008年に自分のルーツを探しにマレーシアに戻る。現在はハリウッドで活躍するアジア系俳優。

シンガポール人作家ケビン・クワンの人気小説を米ワーナー・ブラザースが映画化した「クレイジー・リッチ!」(18)で主人公の恋人で大富豪のニック・ヤン役に起用され、俳優デビュー。

待機作にダコタ・ジョンソン共演の『Persuasion(原題)』が控えている。

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パーカー・ソーヤーズ(ルイス);キットと淡い”恋”に陥る。彼にとってベトナムへの移住は、ベトナム戦争に従軍した後、重度のPTSDに悩まされ自殺した父親との関係を繋ぐもの。

Tiểu Bảo TrươngによるPixabayからの画像

『MONSOON モンスーン』のネタバレ感想

冒頭サイゴン(旧ホーチミン)の大通の交差点の真上から俯瞰するカメラが、物凄い交通量の自動車とオートバイが交錯するシーンが延々と捉えています。1980年代の台北の朝の通勤ラッシュの有様(多分東南アジアのどの都市でも似たような光景に出くわしたのだろうと思われます)わたしは当時ルーズベルト通り三段と師大路の交わる交差点横のアパート(保固大厦)の8階に住んでいたので良く窓から見ていました。その光景とそっくりでした。

従兄弟のリー一家が住むアパートの雰囲気は1990年代の中国の広州など大都市市内至るところで見掛けたありふれた光景を思い出させるものでした。非常に懐かしい感じがしました。一方、わたしが実際に訪問した90年代後半のホーチミンは2階建て以上の建物がほとんど無い街並みでした。鉄筋コンクリートの建物・建造物そのものも少なく、木造の家が大半だった記憶があります。

キットが30年振りに戻った故郷は全く別世界になってしまった部分と30年前の面影をわずかに残す部分と錯綜する複雑な世界であった様子が描かれています。ストーリー全般は「自分探し」という少々重いテーマであることから、極めて抑揚を押させた展開でした。そんな中、ちょっと唐突でびっくり仰天したのは、黒人米国人男性と主人公キットの淡い”恋愛”関係の描写でした。

主人公の自分探しの「旅」は、わたし自身の中国・東南アジアに関わる哀愁を起こさせる情景などとふんだんに出会えるシーンも多いものでした。また、題名にもあるように「モンスーン」というじとっとした空気、人間同士の密な繋がり、現地の習慣などに浸るうちに、いつの間にか30年という時間を乗り越え、キットは「自分」に出会えたのではないかと感じました。

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