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公開中 おすすめ新作映画感想|『フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊』(2021/ウェス・アンダーソン監督)3つの記事をオムニバス形式で描いた物語

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『フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊』のあらすじ概要

「グランド・ブダペスト・ホテル」「犬ヶ島」のウェス・アンダーソン監督が、20世紀フランスの架空の街にある米国新聞社の支局で働く個性豊かな編集者たちの活躍を描いた長編第10作目。様々な国を舞台にしたコスモポリタンな作風が特徴であり、本作は雑誌The New Yorker誌への賛辞とともに、フランスとその文化に対する敬意と愛情が満ち溢れていました。

国際問題からアート、ファッション、グルメに至るまで深く切り込んだ記事で人気を集めるフレンチ・ディスパッチ誌。編集長アーサー・ハウイッツァー・Jr.のもとには、向こう見ずな自転車レポーターのサゼラック、批評家で編年史家のベレンセン、孤高のエッセイストのクレメンツら、ひと癖もふた癖もある才能豊かなジャーナリストたちが揃っていました。

ところがある日、編集長が仕事中に急死し、遺言によって廃刊が決定してしまう。何が飛び出すか分からない追悼号にして最終号が如何に作られていくか…

キャストにはオーウェン・ウィルソン、ビル・マーレイ、フランシス・マクドーマンド、レア・セドゥらウェス・アンダーソン作品の常連組に加え、ベニチオ・デル・トロ、ティモシー・シャラメ、ジェフリー・ライトらが初参加。

 

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『フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊』のスタッフとキャストについて

ウェス・アンダーソン監督・製作・原案・脚本:1969年生まれ、米・ヒューストン出身。大のフランス映画好きと自認しています。映画でフランスに傾倒したと述べており、中でもフランソワ・トリュフォーの『大人は判ってくれない』を16歳の頃見て”運命の出会い”を感じと述べています。

本作「フレンチ・ディスパッチ」では、アンダーソン監督が傾倒したフランスをはじめとした多くのヨーロッパ映画からの数々の引用を発見する大きな楽しみもあるとか…

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ビル・マーレイ(編集長アーサー・ハウイッツァー・Jr):03年の「ロスト・イン・トランスレーション」では日本にやってきた落ち目のハリウッドスターを好演し、アカデミー主演男優賞にノミネート

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ティルダ・スウィントン(記者の一人であるJ・K・L・ベレンセン):デレク・ジャーマン監督の「カラヴァッジョ 天才画家の光と影」(86)でスクリーンデビューを果たす。

フランシス・マクドーマンド(私生活に秘密を抱えた高潔なジャーナリストのルシンダ・クレメンツ):社会派サスペンス「ミシシッピー・バーニング」(88)でアカデミー助演女優賞に初ノミネートされ、コーエン兄弟の「ファーゴ」(96)でアカデミー主演女優賞を初受賞。個性派女優として存在感を放っている。

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ティモシー・シャラメ(カリスマ性を放つ学生運動のリーダー、ゼフィレッリ・B)

オーウェン・ウィルソン(どこへでも自転車で出かける無鉄砲な記者エルブサン・サゼラック)

ベニチオ・デル・トロ(服役中の凶悪犯にして、作品が超高額で取引される天才画家モーゼス・ローゼンターラー)

レア・セドゥ(モーゼスの才能を目覚めさせたミューズで看守のシモーヌ)

マチュー・アマルリック(シングルファーザーで美食家のアンニュイ警察署長)

シアーシャ・ローナン

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『フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊』のネタバレ感想

(ネタバレ有り)

まず、目を見張るのが他映画では主役級のキャストが20人近くも勢揃いしています。こんな映画は見たことがありません。これらの俳優がチョイ役でも良いので監督の映画に出演したいと思わせるウェス・アンダーソン監督(52歳)とは一体どんな人物なんでしょうか?

今まで監督の作品を観賞したのは本作品を含め3本目です。『グランド・ブタペスト・ホテル』(ハンガリー)、『犬が島』(日本)など映画毎に様々に舞台を変えていくところが特徴だそうです。今回はフランスが舞台、フランス文化を絶賛して止まない監督の気持ちが溢れ出ている映画でした。

まるで一遍の絵の様に美しい画面(シーン)を繋ぎ合わせた様な映画作りは非常に特徴的で、不思議な世界を訪れている様な気分になります。カラーから白黒へ、白黒からカラーへと目まぐるしく移り変わる場面もあり、何らかの意図があるのかもしれませんが、速い展開なので読み解く暇もありません。

衝撃的だったのはレア・セドゥが一糸纏わぬ全裸のヘア・ヌードで出演しており、目のやり場に困りました。刑務所に服役中の天才画家役のベニチオ・デル・トロもいつもながら素晴らしい演技でした。

学生運動のカリスマ指導者役のティモシー・シャラメも、意外な役柄(滑稽な部分もあり)で役者としてこれまでとまるで別の一面を引き出している様に見えました。

本作は、なんとも不思議な魅力溢れる「宝石箱」を開ける様な愉しみがあると思います。

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