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おすすめの映画『スコルピオンの恋まじない』(2001/ウッディ・アレン監督)感想‣趣味ギャンブル特技セクハラのベテラン保険調査員のドタバタ劇!

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『スコルピオンの恋まじない』のあらすじと概要

40年代のニューヨーク。昔かたぎの叩ぎ上げの保険調査員ブリッグスと、徹底的な合理主義者の女性重役フィッツジェラルドは犬猿の仲。この個性は全く違う二人が、恋と宝石を巡って演じるドタバタ劇。ある夜、インチキ魔術師のマジックショーで催眠術をかけられ、ある単語を聞くと、お互いに恋に落ちてしまうようになる。女性重役には「恋愛小説家」のオスカー女優ヘレン・ハント。ハワード・ホークスやビンセント・ミネリらの、ハリウッド黄金期の作品へのオマージュも多数散りばめられています。

2001年製作/101分/アメリカ
原題:The Curse of the Jade Scorpion

『スコルピオンの恋まじない』のスタッフとキャストについて

ウディ・アレン監督・脚本・主演(C・W・ブリッグス 昔気質のベテラン保険会社調査員、最終学歴は自動車学校):賭け事と、下品な冗談が好き。どうゆう訳か女性には好かれやすいタイプ、バツイチ。社内外でセクハラまがい(現在ではセクハラそのもの)の軽口を叩きまくっている。

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ヘレン・ハント(ベティ=アン・フィッツジェラルド 保険会社の新重役、社内の合理化を担当するがブリックスとは犬猿の仲に)魅力的で几帳面な性格、男運が悪く、バツイチ。現在は会社の社長と不倫中。

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シャーリーズ・セロン( ローラ・ケンジントン 保険会社の顧客、 この時代の映画に欠かせない“ファム・ファタール” つまり男を破滅させるタイプの女)、太ももにいちご形のあざがある事を語っている。体格の良い色男が好みの恋多き女性、なぜかブリッグスに惹かれてしまう。コートの下には一糸まとわぬ姿でグリックスの部屋に突然訪れびっくり仰天。

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『スコルピオンの恋まじない』のネタバレ感想・見どころ

(ネタバレ有り)

出演する女優や他の男優の体格が大変立派で、比較的小柄なウッディ・アレン演じるブリッグスの存在感が霞んでしまいそうと思いました。しかし、そんな心配は無く、彼はセクハラそのものの軽妙な嫌味満載な軽口を止めどもなく連続しまくっていました。保険会社のベテラン調査員として優秀な成績を残していました(当時ウッディ・アレンは65才)、そこに経営合理化の為に雇われた新重役のベティ=アンが登場します。1940年代が舞台の映画にも関わらず、当時既にアメリカでは「合理化(ファイル整理、経費削減)」が推進されていた事に少々驚きました。日本の会社より4,50年進んでいます。この二人は会社の中では仕事の「流儀」の違いからしょっちゅう、いがみ合い口論が絶えませんでした。両者の歯に衣着せぬ「ののしり合い」は軽妙な軽口の範疇を遥かに超えていました。

そんな彼らは職場の同僚の誕生日パーティー会場で、余興で登壇、非常に胡散臭いマジシャンに催眠術を掛けられた途端に、相思相愛の恋人同士になってしまいます。これはお互いの深層心理の本音を表現したものなのか、催眠状態で本音とは全く異なり、錯乱しある事無い事をお互いに口に出したのか真相は分かりません。

問題は、その偽マジシャンの催眠術は一端帰宅してもある「呪文」を囁かれると、元の催眠状態に戻され、言葉の主の意のままに操られてしまうという恐ろしい”妖術”の様な威力がありました…(信じられませんが)ブリックスは催眠状態のなかで、保険会社の顧客である金持ちの邸宅に忍び込み宝石を盗み出してしまいます。

本人は催眠状態で窃盗を働いていた為、朝起きると正気に戻り、一切犯行の事は覚えていません。しかしながら、保険会社が雇った(優秀な)私立探偵らの捜査の結果、ブリックスへの嫌疑が高まります。現場に残された足形、彼の部屋で見つかった盗まれた宝石が動かぬ証拠となり、万事休すで捉えられてしまいます。

観衆の関心事はどのようにブリックスが真犯人ではない事を証明出来るかという事に尽きます。映画の後半でこの問題は見事に解決されていきますのでご安心ください。また、映画の中では常に犬猿の仲で毛嫌いし合っていた二人の関係がどこで打ち解け、急接近するかという点も気になるところでした。土壇場での急展開は実に見事な驚きの演出で、上手く見せているなと関心させられました…

一方、ウッディ・アレン自身語っていますが、「こんなに才能豊かなキャストに恵まれながら、それを活かせなかったのは残念でならない」と…わたしが期待したシャーリーズ・セロンの役割を指しているのではないか思いました。警察署で手錠を掛けられ、柱に繋がれたブリックスを逃がす為、警官に気付かれない様に手錠の鍵を、キスするフリをして口移しで渡すという見事な演出には驚嘆しました。しかし、なんとも彼女の出演時間があまりに短過ぎで非常に残念でした!

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