『ウエスト・サイド・ストーリー』のあらすじと概要
スティーブン・スピルバーグ監督が、1961年にも映画化された名作ブロードウェイミュージカル「ウエスト・サイド物語」を再び映画化、初のミュージカル映画に挑戦したもの。
舞台は1950年代のニューヨーク。マンハッタンのウエスト・サイドには、夢や成功を求めて世界中から多くの移民が集まっていました。社会の分断の中で差別や貧困に不満を募らせた若者たちは同胞の仲間と集団をつくり、各グループはお互いに激しく対立しあっていました。特に白人ヨーロッパ系移民のギャング「ジェッツ」とプエルトリコ系移民の「シャークス」は激しく敵対していました。そんな中、ジェッツの元リーダーであるトニーは、シャークスのリーダーの妹マリアとある日のダンスパーティーで運命的な恋に落ちます。ふたりの禁断の愛は、多くの人々の運命を変えていくことになります。
「ベイビー・ドライバー」のアンセル・エルゴートがトニー、一年以上も掛けたオーディションで約3万人の中から選ばれた新星レイチェル・ゼグラーがマリアを演じ、61年版でアニタ役を演じたリタ・モレノも出演。「リンカーン」のトニー・クシュナーが脚本、現代アメリカのダンス界を牽引するジャスティン・ペックが振付を担当。2022年・第94回アカデミー賞では作品、監督賞ほか計7部門にノミネートされています。
原題:West Side Story
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『ウエスト・サイド・ストーリー』のスタッフとキャストについて
スティーブン・スピルバーグ監督:1949年生まれ、米・オハイオ州出身。代表作に『ジョーズ』『E.T.』『インディー・ジョーンズ』『シンドラーのリスト』など。
レイチェル・ゼグラー(マリア):プエルトリコ系移民グループ「シャークス」のリーダーベルナルドの妹、対立グループの元リーダートニーと恋に落ちる。訴え掛けるような大きな黒い瞳が魅力的/2015年7月に開設したYouTubeチャンネルの歌唱動画で注目を集め、20年にはレディー・ガガのShallow」を歌う動画がTwitterで1000万を超える視聴数を獲得。本作は映画は映画初出演作となる。
アンセル・エルゴート(トニー):「ジェッツ」の元リーダー、ダンスパーティーでマリアに一目ぼれしてしまう。バスケットボール選手の様な長身/エドガー・ライト監督の「ベイビー・ドライバー」(17)でゴールデングローブ賞最優秀主演男優賞にノミネートされ、一躍世界的な注目を獲得。
アリアナ・デボース(アニータ):ベルナルドの恋人。マリアを妹の様に可愛がる/他の出演作にライアン・マーフィ監督のミュージカル映画「ザ・プロム」(20)など。シンガーとしても活動している。
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デヴィッド・アルヴァレス(ベルナルド):マリアの兄、「シャークス」のリーダーでボクサーとして生計をたてる。
『ウエスト・サイド・ストーリー』のネタバレ感想
冒頭は再開発の為、取り壊され廃墟と化した街中のシーン。フィンガー・スナップが鳴り響き、瓦礫の中から若者たちが現れ、リズミカルに動き始めるシーンから映画が始まります。セリフは一切ありません。対立グループのバトルが展開されます。息のぴったり合ったダイナミックで躍動感溢れるダンスと聞覚えのある音楽(詳細を詳しくご紹介出来なくて申し訳ありません)に目・耳がしっかり釘付けにされます。
なんと、対立グループ同士の融和を図るためのダンスパーティーが開催されます。まるで『戦場』と化したダンスホールでのダンス合戦もお見事しか形容のしようがない、素晴らしいパフォーマンス!
このダンスパーティーでマリアとトニーの運命的な「出会い」があります。こんな一目惚れのシーンなどあるものなのかと驚嘆させられる見事なラブストーリー。しかしながら、この『恋』はやがて対立グループに非常に大きな衝撃を与える「事件」の発端になる事を二人はまったく気付いていませんでした...
展開する『ダンス』『歌』の熱量に圧倒されっ放しで、ストーリー展開はそれ程気にする必要は無いのかもしれません。しかしながら、2時間40分も決して長いと感じさせない、手に汗握る骨太のストーリー展開にも耳目を釘づけにされることは間違いありません!!!
『ウエスト・サイド・ストーリー』(レナード・バーンスタイン作曲、スティーヴン・ゾンドハイム作詞)のLPかFM放送を録音したテープで、40年以上昔何度も聞いた仄かな記憶があります。特に「Tonight」などは良く聞きました。しかし、『ウエスト・サイド・ストーリー』のミュージカル映画(新作)劇場で観るのは今回が初めての経験となりました。
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