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ものすごい映画『舞台よりすてきな生活』(2000/マイケル・カレスニコ監督)感想‣ケネス・ブラナー主演のヒューマン・コメディ

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『舞台よりすてきな生活』のあらすじ・概要

スランプ中の劇作家が近所に越してきた少女と奇妙な交流を始め、周囲の個性豊かな人々とともに織りなす人間模様を描いたヒューマン・コメディ。

劇作家のピーター(ケネス・ブラナー)は新作戯曲の上演を控え、スランプに陥っていました。子供が嫌いなため、戯曲に登場する子役の表現がしっくりいかず、舞台稽古では演出家も俳優たちも大変困惑していました。

子供のダンス教室の先生をしている妻のメラニー(ロビン・ライト・ペン)は、赤ちゃんが欲しくてたまりません。夫と産婦人科を訪れた帰り、妊娠ではなかったと落胆するメラニーの背後で、ピーターはホッと胸を撫で下ろしていました。

“大きな子供”のような性格のピーターは、自分が父親になることなど想像もできません。かつての売れっ子劇作家もここしばらく失敗作が続き、新作の仕事に集中したいのですが、執筆のための家庭環境は悪くなるばかり。しつこく子作りを迫る妻ばかりか、とんちんかんな事を言って家庭を掻き回す痴呆症ぎみの義理の母(リン・レッドグレーヴ)の存在も悩みの種。さらに、隣人はうるさく吠える犬を飼い始めるし、向かいに子供を抱えたシングルマザーが引っ越してきたりと静かな環境での仕事への集中は乱されっ放しとなります。そんな中、ピーターは引っ越してきた足の悪い少女エイミーと次第に仲良くなります…

主演は、イギリス演劇界の重鎮であり、監督・俳優としても数々の受賞歴に輝くケネス・ブラナー。共演に「ホワイト・オランダー」のロビン・ライト・ペン。監督は本作で長編デビューを飾ったマイケル・カレスニコ。

原題:How to Kill Your Neighbor’s Dog (なにやらとても物騒な原題でした…)

ChiemSeherinによるPixabayからの画像

『舞台よりすてきな生活』のスタッフとキャストについて

マイケル・カレスニコ監督・脚本:カナダ/ブリティッシュコロンビア出身。

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ロバート・レッドフォード製作総指揮

ケネス・ブラナー(劇作家ピーター):英・ベルファスト出身。自身の幼少期の体験を投影して描いた自伝的作品「ベルファスト」(22)では第94回アカデミー作品賞候補になり、脚本賞を受賞しました/10年前は一世を風靡した超売れっ子の戯曲作家。ここ10年は作品が失敗続きで行き詰っている様子。大の子供嫌いの為、自分の子供を持つ事も余り望んでいない。

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ロビン・ライト・ペン(妻メラニー):米・ダラス出身。「ステート・オブ・グレース」(90)で共演したショーン・ペンと交際して2児をもうけるが、離婚しています/子供向けダンススクールの講師をしている。子供が欲しくてたまらないが、中々妊娠出来ずイラついている。

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ジャレッド・ハリス(ピーターのストーカー):ロンドン出身。

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artoxanaによるPixabayからの画像

『舞台よりすてきな生活』のネタバレ感想

原題と邦題の相違の大きさにびっくり仰天しました。今回は邦題の方に分がありそうです。原題(How to Kill Your Neighbor’s Dog)はとても観客を呼べそうに無いような気もしますが、、、

前半の内容から打って変わり、中盤以降のストーリー展開の面白さに惹きつけられました。引っ越してきた脚が少し悪い少女エイミーとの交流は非常に微笑ましく、ピーターの心もいつの間にか大きく開かれていく様子が分かります。今まで子供の事を毛嫌いしていた自己中心的な男が、あっという間にここまで変化するものかと不思議に思いますが、少女エイミーの純粋な笑顔に触れたらその変化も十分納得してしまいます…

対極にあるのは、エイミーの実の母親でした。脚の悪い事を引け目に感じ、娘を家に閉じ込め、外部の同世代の子供との付き合いを断っていました。快活なエイミ-にピーター夫婦は自分のダンス教室でダンスを教えますが、この事を母親はまったく面白く思いません。この母親の態度にブチ切れたピーターの剣幕、さすがシェークスピア役者と思わせる大迫力の”雄弁”振りに、思わず息を飲みます…

更に、泣かせるピーターと少女エイミーの最後の別れのシーンはじーんとさせられました。エイミーに引っ越してもまた、良い「友達」が出来る事を切に願わずにはいられないラストでした。

メリハリの効いた登場人物の性格・役柄に見ていてハラハラさせられる部分もありますが、最後まで安心して見る事が出来るヒューマンドラマ…

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