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仕事一筋だった男が定年退職後、真剣に”第二の人生”に向き合う。映画『アバウト・シュミット』ジャック・ニコルソン主演。他人事とは思えません!

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『アバウト・シュミット』のあらすじ・概要

名優ジャック・ニコルソンが主演を務め、仕事一筋で生きて来て定年退職をきっかけに自身の人生を見つめ直す男を、ユーモアを交えつつ悲哀たっぷりに演じたヒューマンドラマ。作家ルイス・ベグリーの同名小説を原作に、後に「サイドウェイ」「ファミリー・ツリー」でアカデミー脚色賞を受賞するアレクサンダー・ペインが監督・脚色を手がけました。

アメリカ中西部ネブラスカ州オマハが舞台。66歳の平凡な男ウォーレン・シュミットは、長年勤めあげた保険会社を定年退職します。これまで仕事一筋の人生を歩んできた彼を待ち受けていたのは、暇を持て余すだけの無為な日々でした。テレビ・コマーシャルでアフリカの子供たちを援助するプログラムを知り、タンザニアの6歳の孤児ンドゥグの養父になって彼に手紙を書くようになります。

そんなある日、妻ヘレンが急死してしまいます。その後、シュミットは離れて暮らす愛娘ジーニーの結婚式を手伝おうと、キャンピングカーでデンバーへの旅を始めます。娘の婚約相手ランドールの実家を訪ねたウォーレンは、ランドールの母親ロバータをはじめ、彼の家族がとんでもない連中だと知ると、ジーニーに結婚をやめるように諭しますが、そんな父親の言葉に娘が耳を貸すことはありませんでした。妻も亡くして喪失感と孤独に打ちのめされながらも、やがてわずかながら希望の光が見えて来るまでが描かれていきます。

共演は「ミザリー」のキャシー・ベイツ、「ワンダーランド駅で」のホープ・デイビス。

2002年製作/125分/アメリカ

原題:About Schmidt

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『アバウト・シュミット』の監督とキャストについて

アレクサンダー・ペイン監督・脚本:スティーブン・スピルバーグ監督の最大のヒット作となった「ジュラシック・パーク III」(01)の脚本を手がけ、自身の本作品・監督作「アバウト・シュミット」(02)でゴールデングローブ賞の脚本賞を受賞しています。

ジャック・ニコルソン(ウォーレン・シュミット):米ニュージャージー州ネプチューン出身。17歳のときにカリフォルニアに引越し、MGMのアニメ部門で雑用係として働いた下積み時代がありました。アカデミー助演男優賞に初ノミネートされた「イージー・ライダー」(69)でブレイクする。今までにオスカーを3回手にしている。ノミネート回数は12回にのぼる、米映画史に欠かせない名優!/本作でのシュミット役も自然体の演技でシュミット本人を彷彿とさせる”怪演”振りには驚かされました。何度も見せる焦点の合わない、どんよりした目付きのシーンが言葉では表現されなくとも、気持ちは観客に120%伝わってくるところが素晴らしい。

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キャッシ―・ベイツ(ロバータ・ハーツェル):テネシー州メンフィス出身。1990年、スティーブン・キング原作のホラー映画「ミザリー」で作家である主人公の狂信的なファン、アニー・ウィルクスを演じ、アカデミー主演女優賞を受賞している。なお、本作「アバウト・シュミット」(02)でも、アカデミー助演女優賞にノミネートされている/ジャグジーバスへの入浴シーンにはびっくり仰天しました。

おすすめ映画|『幸せの隠れ場所』(2009/ジョン・リー・ハンコック監督)サンドラ・ブロックのアカデミー主演女優賞受賞作

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ホープ・デイビス(ウォーレンの娘ジーニー・シュミット):アメリカ/ニュージャージー州出身。チャーリー・カウフマン初監督作「脳内ニューヨーク」(08)では、監督や共演者とともにインディペンデント・スピリット・アワードのロバート・アルトマン賞を受賞している/父親思いのではあるが、かなり芯のしっかりした娘。男を見る目は少し無いのかもしれません。

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PexelsによるPixabayからの画像

『アバウト・シュミット』のネタバレ感想

全編定年退職後あるある話のオンパレードにびっくり仰天しました。60歳を過ぎて実際に定年退職の年になってみないと本作品の味わい(恐ろしさ)は分からないのではないかと思います。何となくいつも通り事務所に足が向いてしまいますが、職場では誰も彼がいなくなって不自由な思いはしておらず、会社は通常通り回っている。愛妻はいつもの様にずっと一緒にいるものと思っていたが、突然先立たれる。娘は何とか結婚するが、義理の息子や家族は何となく気に入らない・・・ジャック・ニコルソンは言葉に出さなくても、表情一つを見れば何を言いたいのか訴え掛ける演技が出来る稀有の才能があるのではないかと甚だ感心しました。

妻の提案!を受け入れとてつもない巨大なトレーラーハウス(日本家屋ならば家一軒分ありそう)を買い国内旅行の計画をしていましたが、妻とは旅行する機会も無く、彼独り運転して娘の住むデンバーまで旅行に出掛ける事になります。妻亡き後の傷心旅行の意味もあったのかもしれません。

義理の息子もその家族も一切気に入らず、結婚には大反対でした。そんなことを結婚式の前夜に父親に言われても娘が結婚を翻す筈も無いのですが…ところが、日本でもやるような結婚披露宴の挨拶でシュミットは、映画を見ている視聴者の期待をものの見事に裏切り、極めて真っ当な父親としての”挨拶”をすることになります(しかしながら、ずしりと重みのある感動的な素晴らしい挨拶でしたが)

大半の男性が一度は通るべき道、経験するものだと思います。シュミットはこうだった!さて、わたしは…

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