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1972年ミュンヘンオリンピック開催中に起きたパレスチナ武装組織によるイスラエル選手団襲撃事件映画『ミュンヘン』【感想】

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『ミュンヘン』のあらすじ・概要

スティーブン・スピルバーグ監督が、1972年ミュンヘンオリンピック開催中に起きたパレスチナ武装組織によるイスラエル選手団殺害事件と、その後のイスラエル諜報機関による黒い九月に対する報復作戦を実話に基づいて描いたサスペンスドラマ。

ジョージ・ジョナスのノンフィクション小説『標的(ターゲット)は11人 モサド暗殺チームの記録』を原作に、「フォレスト・ガンプ 一期一会」のエリック・ロスとドラマ「エンジェルス・イン・アメリカ」のトニー・クシュナーが脚本を手がけています。

1972年9月5日、ミュンヘン五輪の選手村にパレスチナの武装組織が侵入し、イスラエル選手11人を殺害する事件が発生。イスラエルの諜報機関モサドはその報復として、首相ゴルダ・メイア臨席のもと、アヴナーは実行部隊のリーダーとして、モサッド上官エフライムから「神の怒り作戦」の説明を受け、パレスチナ人首謀者11名の暗殺計画に乗り出します。

リーダーに任命されたアブナーは妊娠中の妻を置いてヨーロッパへ渡り、標的を1人ずつ抹殺していきます。「トロイ」のエリック・バナが主演を務め、後に6代目ジェームズ・ボンドとなるダニエル・クレイグ、「シャイン」のジェフリー・ラッシュが共演。

2005年/164分/アメリカ
原題:Munich

※U-NEXTの無料トライアルで視聴が可能です

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『ミュンヘン』の監督とキャストについて

スティーブン・スピルバーグ監督:米・オハイオ州シンシナティでウクライナ系ユダヤ人 の家庭に生まれ、アリゾナ州に育つ。1965年からカリフォルニア州立大学ロングビーチ校にて映画を専攻、在学中ユニバーサルに出入りし、ハリウッドの映画界との関係が築かれていきます。2018年には総興行収入が100億ドルを超えた初めての映画監督となったと報じられています。

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 エリック・バナ(アヴナー):父親はクロアチア人、母親はドイツ人。、01年のリドリー・スコット監督作「ブラックホーク・ダウン」でハリウッドデビューを果たし、その後はアン・リー監督の「ハルク」(03)のタイトルロール、04年「トロイ」ではブラッド・ピットの相手役にそれぞれ抜擢されて活躍しています。

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 ダニエル・クレイグ(スティーヴ):05年秋、6代目ジェームズ・ボンドに抜てきされ、シリーズ初のブロンドヘアーのボンドが誕生した。。近年の主な出演作に「ドラゴン・タトゥーの女」(11)、「ローガン・ラッキー」(17)、「ナイブズ・アウト 名探偵と刃の館の秘密」(19)などがある。レイチェル・ワイズと結婚して一児をもうける。

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キアラン・ハインズ(カール):北アイルランドのベルファスト出身。ケネス・ブラナー監督の自伝的映画「ベルファスト」(21)で第94回アカデミー助演男優賞にノミネートされています。

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マチュー・カソヴィッツ(ロバート)

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『ミュンヘン』のネタバレ感想

ネタバレ有り。

本作品は事前情報をまったく読まずに見た映画でした。予想に反し、映画の内容の大部分はミュンヘン五輪におけるテロ事件後、パレスチナの犯行集団である“黒い九月”というテロリスト・グループに対する、イスラエル側の報復合戦の実話をベースにしたものでした。本編の中でも語られていましたが、テロリストを殺害したとしてもまたすぐ次に更に手強い後任者が現れるので、結局、永遠にキリがなくこの報復合戦は繰り返されています。

イスラエル側の暗殺グループは精確な情報を手に入れ、テロリストグループ11名を一人また一人と殺害して行きます。時限爆弾の爆薬の量が少なかったり、多過ぎたりと素人っぽい失敗を繰り返したりしているところも何となくリアル感を現していました。

また、テロリストグループの情報入手には「ルイ」と称する男を介していました。そして、情報提供料として一人当たり20万㌦という”高額”な現金を気前よく支払っている様子が描かれていました。起用した情報屋もいつ相手側に寝返るか分からず、かなり冷や冷やものでした。

最終的には首尾よく11人のうち9人を暗殺する事に成功します。彼らは、「国民の英雄」としてイスラエル国家から陰ながら尊敬を受けていました。しかし、彼ら暗殺者集団は表向きは国家として存在を認めていない極秘の存在なので表立った表彰などはありません。グループの仲間3名は作戦実行中に命を落としたり、自分自身や家族の身の危険を感じるなど、徐々に精神的に追い詰められていく最後のシーンを見ると”戦争””紛争”の悲惨さが良く伝わってきます。

やはり「目には目を」の復讐法の原理は争いごとの根本的な解決法にはなり得ないということを強く感じさせる映画でした。

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