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映画『ボーダーライン(2015)』(感想)ルール無き国境麻薬戦争の実態を極限までリアルに描く。緊迫した臨場感で恐るべき現実を描出

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映画『ボーダーライン(2015)』のあらすじ・概要

「プリズナーズ」「灼熱の魂」のドゥニ・ビルヌーブ監督が、「イントゥ・ザ・ウッズ」「オール・ユー・ニード・イズ・キル」のエミリー・ブラントを主演に迎え、アメリカとメキシコの国境地帯で繰り広げられる麻薬戦争の現実を、リアルに描いたクライムアクション。

巨大化するメキシコの麻薬カルテルを殲滅するため、米国防総省の特別部隊にリクルートされたエリートFBI捜査官ケイトは、謎のコロンビア人とともにアメリカとメキシコの国境付近のファレスを拠点とする麻薬組織ソノラ・カルテル撲滅の極秘作戦に参加します。

しかし、仲間の動きさえも把握できない常軌を逸した作戦内容や、人の命が簡単に失われていく現場に直面、法を無視してミッションを遂行する恐るべき実態を目の当たりにして、ケイトの中で善と悪の境界が揺らいでいきます。

共演にベニチオ・デル・トロ、ジョシュ・ブローリンら実力派俳優が共演。

2015年製作/121分/アメリカ
原題:Sicario(殺し屋)

映画『ボーダーライン(2015)』のスタッフとキャストについて

ドゥニ・ビルヌーブ監督:カナダ・ケベック州トロワリビエール出身。アカデミー賞外国語映画賞にノミネートされた「灼熱の魂」(10)でカナダの俊英として国際的に注目を集める。13年には米国進出作「プリズナーズ」と「複製された男」の2本のスリラーを発表しています。

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エミリー・ブラント(FBI捜査官ケイト・メイサー):イギリス・ロンドン出身。大ヒット映画「プラダを着た悪魔」(06)でハリウッド進出を果たしブレイク。夫ジョン・クラシンスキーの監督作で、夫婦共演した「クワイエット・プレイス」(18)は、全米大ヒットを記録しています。

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ベニチオ・デル・トロ(コロンビア人コンサルタント/アレハンドロ):プエルトリコ出身で両親ともに弁護士。「ユージュアル・サスペクツ」(95)や「バスキア」(96)で注目を浴び、スティーブン・ソダーバーグ監督「トラフィック」(00)でアカデミー助演男優賞を獲得しています。

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ジョシュ・ブローリン(チームリーダーの特別捜査官・国防総省の顧問/マット・クレイバー):「ノーカントリー」や「アメリカン・ギャングスター」などで脚光を浴びる。第43代米大統領ジョージ・W・ブッシュの伝記映画「ブッシュ」(08)では主演を務め、「ミルク」(08)でアカデミー助演男優賞に初ノミネートを果たしています。

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映画『ボーダーライン(2015)』のネタバレ感想

(ネタバレ有)恐るべき国境地帯での麻薬戦争の実態をリアルに描いたクライムアクション映画でした。法を無視して任務を遂行する部隊の凄まじさは実感として十分に伝わってきました。やはりちょっと頼りなげな紅一点FBI捜査官ケイト役のエミリー・ブラントは本作映画の重苦しさをちょっと和らげる効果は抜群でした。

ストーリー展開のスピード感と、一体これからどんな状況に巻き込まれていくのだろうと、視聴者はケイトと同じ立場で『戦場』に立たされることになります。この事は、映画の中にあたかも自分が実際に立たされたような効果を発揮している様に思えました。特別捜査班の隊長からは「銃を持ってグループの後ろにいろ。後方から銃で見方は撃つな!」と指示されます。実際の現場でなんの役に立たない人間を同行することは足手まといになり、隊全体を危険にさらしてしまいそうなので、戦力外の人間の同行はあり得ないと、個人的には思います。

コロンビア人アレハンドロの存在がかなり不気味でした。敵か味方かはっきりしませんでしたが、彼には殺害された家族の復讐という大きな目的がありました。メキシコの闇のカルテルの大ボスの屋敷に単身乗り込み恨みを晴らすシーンはちょっと後味の悪さも残りましたが、アレハンドロの非情さは極限まで表現されていました。

ドゥニ・ビルヌーブ監督は最近の映画では『DUNE デューン 砂の惑星』などが公開されています。ちょっと目が離せない監督なので、これからも注目して行きたいと思います。

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