映画『チェンジング・レーン』のあらすじ・概要
些細な自動車の接触事故をきっかけに激しく憎しみ合う2人の人生が激しく交錯する、異色サスペンス・ドラマ。監督は「ノッティング・ヒルの恋人」のロジャー・ミッチェル。
舞台はニューヨーク・マンハッタン。若手敏腕弁護士のギャヴィン（ベン・アフレック）は、担当している裁判に出廷するため、ハイウェイを飛ばしていました。一方、アルコール依存症で妻子と別居中のギプソン（サミュエル・L・ジャクソン）は、子供の親権をめぐる裁判に遅れないよう、同じく裁判所に向け車を走らせていました。ところがギャヴィンが強引な車線変更をした為、2人は接触事故を起こしてしまいます。急ぐあまり一方的に走り去ってしまったギャヴィンに対し、彼が落としたファイルを拾ったギプソンは怒りに震えていました。
やがて重要なファイルを接触事故現場に落としたことに気づいたギャヴィンと、彼に邪魔されたせいで家族との絆を失ったギプソンの、想像を絶する激しい駆け引きが繰り返されることになります。やがてギャヴィンは、弁護士事務所の上司で義父のデラーノ（シドニー・ポラック）に、ファイルを偽造して事無きを得るようにと指示されます。
葛藤するギャヴィンでしたが、結局偽造ファイルで一件を片づけてしまいます。まもなくギプソンがファイルを届けに現われ、2人は謝罪しあいます。そしてギャヴィンは法律家としての良心に目覚め、ギプソンのために、彼の妻ヴァレリー（キム・スタウントン）に事情を説明します。彼の説得が奏功、ギプソンのもとに、失い掛けていた家族が戻ってくることになります。
2002年製作／98分／アメリカ
原題：Changing Lanes
映画『チェンジング・レーン』のスタッフとキャストについて
ロジャー・ミッチェル監督：ヒュー・グラントとジュリア・ロバーツを主演に迎えた長編第4作「ノッティングヒルの恋人」（99）がゴールデングローブ賞の最優秀作品賞を受賞している。
ベン・アフレック（ギャビン・バネック）：若手敏腕弁護士。ニューヨークの法律事務所を義父たちと共同経営している。傲慢な性格だが、妻の両親には頭があがらない／製作・主演を兼ねた監督第3作「アルゴ」（12）でアカデミー作品賞を受賞し、2つ目のオスカーを獲得しています。
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サミュエル・L・ジャクソン（ドイル・ギプソン）：保険セールスマン。 アルコール依存症で妻子（10歳と7歳）と別居中／クエンティン・タランティーノ監督作「パルプ・フィクション」（94）でアカデミー助演男優賞にノミネートされ、以降タランティーノ作品に欠かせない存在となる。
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キム・スタウントン（ヴァレリー・ギプソン）：ドイルの妻。夫との別居から2人の息子とオレゴンに移り住む計画を持つ。
トニ・コレット（ミシェル）：ギャビンの同僚で愛人／コメディ映画「ミュリエルの結婚」（94）で主演を務め、ゴールデングローブ賞主演女優賞（コメディ／ミュージカル部門）に初ノミネートされ、大ヒット作「シックス・センス」（99）でアカデミー助演女優賞の候補に挙がる。
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映画『チェンジング・レーン』のネタバレ感想
【ネタバレ有り】まったく異質な世界に住む二人の男が些細な接触という交通事故を切っ掛けにして、なにやらとんでもない深みに嵌って行ってしまうというサスペンスです。それぞれ別の事情を持つ二人ですが、それぞれ問題を抱えている世界は非常に現実的で、切羽詰まっています。二人の抱える悩ましい事情の描写が簡潔で非常に分かり易く、それぞれ二人の男に感情移入出来ます。
しかし、途中までのふたりのいがみ合いの”程度”は我々視聴者の想像を遥かに超えて、かなり過激な内容に驚かされました。”サスペンス映画”とはいうものの、相手のベンツのタイヤのボルトを緩めておき、走行中にタイヤが外れるシーンはTV番組「ドリフの大爆笑」を彷彿とさせます。一方、弁護士ギャビンは、闇業者に依頼して、パソコンを操作してドイルの銀行口座から金を没収してしまい、『破産』させるという信じられない恐ろしい手段を使っています。
更に輪を掛けていたのは、ギャビンの嫁さんでした。口では夫の味方、夫の正義感を信じるような口ぶりで語り掛けますが、結局は父親（夫の上司）が考えていた『書類の偽造』をする様に勧めてきました！父娘揃ってとんでもない連中だと思いましたが、悲しい事にこれが現実なのかもしれません。
しかしながら、結末は見てのお楽しみとしておきたいところですが、急転直下ギャビンは良心を取り戻す事になります！（ちょっと上手くまとめ過ぎとは思うのですが…）
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