1994年に映画『名犬ラッシー』で女優デビューしています。その後、アン・リー監督の『ブロークバック・マウンテン』など数多くの名作に出演、『マンチェスター・バイ・ザ・シー』では通算4度目のアカデミー賞にノミネートされる程の実力派女優です。最近見た10作品をご紹介します。まだ御覧になっていない作品があれば、是非今後の視聴の参考にしてみてください。
- 『ゲッティ家の身代金』(2018/リドリ―・スコット監督)
- 『シャッター アイランド』(2010年/マーティン・スコセッシ監督)
- 『痛いほどきみが好きなのに』(2008/イーサン・ホーク監督・脚本・出演)
- 『ブロークバック・マウンテン』(2005/アン・リー監督)
- 『マリリン7日間の恋』(2011/サイモン・カーティス監督)
- 『フランス組曲』(2014/ソウル・ディブ監督)
- 『マンチェスター・バイ・ザ・シー』(2016/ケネス・ロナーガン監督)
- 『ブルーバレンタイン』(2010/デレク・シアンフランス監督)
- 『ヴェノム』(2018/ルーベン・フライシャー監督)
- 『グレイテスト・ショーマン』(2017/マイケル・グレイシー監督)
『ゲッティ家の身代金』(2018/リドリ―・スコット監督)
1973年に起こったアメリカの大富豪ジャン・ポール・ゲティの孫が誘拐された事件を、「オデッセイ」「グラディエーター」など数々の名作を送り出してきた巨匠リドリー・スコット監督のメガホンで映画化したサスペンスドラマ。
73年、石油王として巨大な富を手に入れた実業家ジャン・ポール・ゲティの17歳の孫ポールが、イタリアのローマで誘拐された事件の実話にフィクションを織り交ぜて描く。子供を誘拐された母親ゲイルのもとに、1700万ドル(当時の価値で50億円)という巨額の身代金を要求する電話がかかってくる。しかし、希代の富豪であると同時に大変な守銭奴としても知られた義父ゲティは、身代金の支払いを拒否。ゲイルは息子を救うため、世界一の大富豪であるゲティとも対立しながら、誘拐犯と対峙することになる。
映画『ゲッティ家の身代金』(感想)非情な大富豪と誘拐された孫の気丈な母親との対峙がたいへんな見所

『シャッター アイランド』(2010年/マーティン・スコセッシ監督)
「ミスティック・リバー」のデニス・ルヘイン原作の同名小説をマーティン・スコセッシ監督&レオナルド・ディカプリオ主演で映画化。1954年、失踪した女性患者の謎を探るためにボストン沖の孤島に建つ犯罪者用精神病院を訪れた米連邦保安官テディ・ダニエルズ(ディカプリオ)に次々と不可解な出来事が発生し、徐々に緊張感はMAXに達する。ラストに誰も予期せぬ衝撃的な真実が明かされる…
おすすめ映画|『シャッター アイランド』(2010年/マーティン・スコセッシ監督)レオナルド・ディカプリオ主演のミステリー
『痛いほどきみが好きなのに』(2008/イーサン・ホーク監督・脚本・出演)
原作は1996年にホーク自身が書き下ろした同名ノベルス『痛いほどきみが好きなのに』。イーサン・ホークの監督2作目であり、自身の体験を基にした半自伝的な小説を脚色し映画化した、『痛いほどきみが好きなのに』は、ニューヨークを舞台に繰り広げられる、若手俳優の男子とミュージシャン志望の女子という2人の恋の行方を描いたラブストーリー。ホーク自身父親ヴィンス役で少しだけ出演しています。
おすすめ映画感想|『痛いほどきみが好きなのに』(2008/イーサン・ホーク監督・脚本・出演)『チェルシーホテル』に続く、2作目の監督作品

『ブロークバック・マウンテン』(2005/アン・リー監督)
「楽園をください」「グリーン・デスティニー」の台湾出身のアン・リー監督が描く西部劇ロマンス。原作は女流作家E・アニー・プルーの同名の短編小説。
1960年代初頭のアメリカ・ワイオミング。カウボーイのイニスとジャックは2人だけの厳しい羊の放牧の為、季節労働者として長期間のキャンプ生活の中で次第に愛し合うようになり、お互いの結婚後も密かに愛を貫いていきます。
同性愛はタブー。それを父に小さい頃叩き込まれたイニスは社会で生きてゆくために、とにかく自分の愛を隠そうとしますが、一方のジャックは天真爛漫で、自分の気持ちに正直に生きたいと思うことから二人の間に徐々に意見の食い違いが起こっていきます。
公開当初は「ゲイ・カウボーイ・ムービー」と評されたそうだが、監督のアン・リー自身この映画を「普遍的なラブストーリー」と強調しているように、そのテーマが観客に広く受け入れられ、低予算で作られた映画にもかかわらず、アメリカ国内外で記録的な評価と興行収入をもたらしたという映画です。
おすすめ映画|『ブロークバック・マウンテン』(2005/アン・リー監督)
『マリリン7日間の恋』(2011/サイモン・カーティス監督)
36歳でこの世を去り、2022年で没後60年となる世界のセックス・シンボル、マリリン・モンローの秘めた恋をミシェル・ウィリアムズ主演で描いたラブロマンス。なお、原作は同作のスタッフであったコリン・クラークの回想録に基づいています。
1956年、名優ローレンス・オリビエが監督・主演を務める映画「王子と踊子」の撮影のためロンドンを訪れたモンローは、初めて体験する海外での撮影のプレッシャーと、夫アーサー・ミラーとの確執により仕事に集中することができずにいました。
さらに演技方法で、マリリンは緊張と不安に重なって、撮影にしばしば遅刻したり、オリビエらとの演技メソッドの違いによりNGテイクを連発してしまいます。そして、反りが合わないオリビエ監督とも対立し孤立してしまったモンローは、ただひとり的確な助言をくれた第3助監督のコリン・クラークと親密になっていきます。ひとりの女性が悩みながら、青年との恋と仕事に身を投じていく等身大の姿を追ったピュアな物語として描かれるモンローの素顔は、これまで彼女に感じていたイメージを大きく覆す作品になっています。
おすすめ映画感想|『マリリン7日間の恋』(2011/サイモン・カーティス監督)M.モンローの本当の姿に迫る!

『フランス組曲』(2014/ソウル・ディブ監督)
1942年にアウシュビッツでその生涯を閉じた女性作家イレーヌ・ネミロフスキーによる未完の小説を、「マリリン 7日間の恋」のミシェル・ウィリアムズ主演で映画化。作者の遺構となった未完の原稿、「どんな時も決して手放してはならない」と言われトランクに入れられ娘たちに託され、60年間封印されていました。
「ある公爵夫人の生涯」のソウル・ディブが監督・脚本を手がけ、フランス人女性とナチスドイツ将校の許されざる愛を軸に、過酷な状況の中で必死に生きる人々の姿を描き出していきます。
1940年、ドイツの占領下となり苦境に陥ったフランスの田舎町が舞台。出征中の夫の帰りを待つリュシルが厳格な義母と暮らしている屋敷に、ドイツ軍中尉ブルーノがやって来ました。音楽を愛するリュシルとブルーノは自然と親しくなり、お互いにかけがえのない存在となっていきます。「ナチス」という言葉を一言も使わず、非常事態を懸命に生き延びようとする「普通の人々」の姿をつぶさに描いている点が出色という。
さらに、ラストには、ドイツ軍に追われる農夫をリュシルがかくまい、パリへの逃亡を手助けするというスリリングな展開もあり、画面からは目が離せない見せ場が続きます。
映画『フランス組曲』(感想)かつてアウシュビッツに散ったひとりの女流作家の未完の遺稿を完成させた「奇跡の映画」…
『マンチェスター・バイ・ザ・シー』(2016/ケネス・ロナーガン監督)
「ジェシー・ジェームズの暗殺」「インターステラー」のケイシー・アフレックが主演し、心を閉ざして孤独に生きる男が、兄の死をきっかけに故郷に戻り、甥の面倒を見ながら過去の悲劇と向き合っていく姿を描いたヒューマンドラマ。
「ギャング・オブ・ニューヨーク」の脚本で知られるケネス・ロナーガンが監督・脚本を務め、第89回アカデミー賞では作品賞ほか6部門にノミネート。
映画『マンチェスター・バイ・ザ・シー』(感想)心を閉ざして孤独に生きる男が、兄の死をきっかけに故郷に戻り、再生の道程を描く

『ブルーバレンタイン』(2010/デレク・シアンフランス監督)
ディーンは高校のドロップアウト。シンディーは医学生で、不幸な両親と祖母と暮らしています。現在も定職を持たず、日雇い労働的な仕事をしているディーンと、長年の勉強の末に医師の資格を取り、病院で忙しく働くシンディの夫婦は、娘のフランキーと3人暮らしていました。2人はお互いに相手に不満を抱えていましたが、それを口に出せば平和な日常が崩れてしまうことを恐れていました……。夢や希望にあふれていた過去と現在を交錯させ、2人の愛の変遷を描くちょっと塩味のラブストーリー。
映画『ブルーバレンタイン』(感想)あるカップルの出会いから結婚、破局までを描く切ない、ありそうでなかったラブストーリー!

『ヴェノム』(2018/ルーベン・フライシャー監督)
舞台はカリフォルニア州サンフランシスコ。「誰もが望む、歴史的偉業」を発見したというライフ財団が、ひそかにホームレスの人々を利用し人体実験を行い、死者を出しているという噂をかぎつけた熱血漢のジャーナリスト、エディ・ブロック(トム・ハーディ)。正義感に突き動かされ取材を進めるエディでしたが、その過程で人体実験の被験者と接触し、そこで意思をもった地球外生命体でタール状の「シンビオート」に彼自身が寄生されてしまうことになります。エディはシンビオートが語りかける声が聞こえるようになり、次第に体にも恐るべき変化が現れはじめます。
ヴェノムはそのグロテスクな姿で容赦なく人を襲い、そして喰らう。相手を恐怖に陥れ、目玉、肺、そして膵臓…体のどの部位も喰い尽くすという恐ろしい存在です。エディは自分自身をコントロールできなくなる危機感や恐怖心を覚える一方、少しずつそのヴェノムの持つ膨大なパワーに魅了されていきます…。
映画『ヴェノム』(感想)ヴェノムは人間に寄生し、そのグロテスクな姿で容赦なく人を襲い、そして喰らう…とてつもなく恐ろしい地球外生物出現!
『グレイテスト・ショーマン』(2017/マイケル・グレイシー監督)
劇中で歌われるミュージカルナンバーを、「ラ・ラ・ランド」も手がけたベンジ・パセック&ジャスティン・ポールのコンビが担当した。
貧しい家に生まれ育ち、幼なじみの名家の令嬢チャリティと結婚したフィニアス。妻子を幸せにするため努力と挑戦を重ねるフィニアスはやがて、さまざまな個性をもちながらも日陰に生きてきた人々(小人症の男、大男、体重230㌔の女性、髭の濃い女、全身刺青の男、結合双生児の兄弟など)、世間から隠れるようにして生きていた様々な人を集めた誰も見たことがないゴージャスなショーを作り上げたり、イギリスから奇跡の声を持つオペラ歌手ジェニー・リンド(レベッカ・ファーガソン)を連れてアメリカに戻り、全米各地でショーを開催し大きな成功をつかむ。しかし、そんな彼の進む先には大きな波乱が待ち受けていました。
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