>

映画『ぼくの大切なともだち』(2006/パトリス・ルコント監督)感想‣友人のいない中年男が真剣に親友作りに奔走するコメディ映画

スポンサーリンク
絶対見逃せない映画 おすすめ
スポンサーリンク

映画『ぼくの大切なともだち』のあらすじ・概要

自分の誕生日パーティで友人たちから「お前の葬式には誰も行かない」と言われてしまった美術商フランソワ。彼らの前に10日以内に親友を連れてくるという賭けをしたフランソワは、偶然出会ったタクシー運転手ブリュノの助けを借りて親友探しを模索しますが……。

フランスの名匠パトリス・ルコント監督が、中年男性の友情をユーモラスに描いた人間ドラマ。主演は「あるいは裏切りという名の犬」のダニエル・オートゥイユと「戦場のアリア」のダニー・ブーン。

映画『ぼくの大切なともだち』のスタッフとキャストについて

パトリス・ルコント監督・脚本:IDHEC(フランスの高等映画学院)で映画監督になる勉強をしたが、卒業後にバンド・デシネの漫画家またイラストレーターとして漫画雑誌社で働いた経歴を持つ。

他監督作品関連記事➢

おすすめ映画感想|『髪結いの亭主』(1990/仏パトリス・ルコント監督)官能的なラブストーリー。こんな魅力ある床屋に行ったことはない!

おすすめ映画感想|『仕立て屋の恋』(1992/パトリス・ルコント監督)フランス映画らしい官能と裏切りのドラマ!

ダニエル・オートゥイユ(美術商フランソワ):アルジェリア・アルジェ出身のフランスを代表する男優。パリで演技を学び、舞台ではコメディ、ミュージカル、古典と幅広く出演/成功している美術商。友だちとの交流も蔑ろにして、商売一筋の人生を送る。

ダニー・ブーン(タクシー運転手ブリュノ):人柄の良い親切心溢れるタクシー運転手。たいへんな物知りでクイズ番組出場し直ぐに優勝出来る実力はあるが、あがり症の為極度の緊張感から実RY句が発揮できず、クイズ番組出場の予選で落ちてしまう。

映画『ぼくの大切なともだち』のネタバレ感想

(ネタバレあり)

フランス人同士はかなり辛辣な事を平然と面と向かって言い合うものだろうか。今度フランス人にあったら聞いてみたいと思いました。事業パートナーでもある非常に親しい間柄(本編ストーリーの中では親友ではない)なのでこんな歯に着ぬ着せぬ物言いができるのだと思いました。自分の誕生日会で、「お前は真の友だちがいないので、お前の葬式には誰も来ないよ」という言葉は言われた方はかなりショックを受けると思います。

その後フランソワは「親友」を紹介すると見栄を切り、共同経営者のカトリーヌ(ジュリー・ガイエ)と20万€の賭けをします。ところが、親友の紹介なんて簡単だと高を括っていたフランソワはいきなり厳しい現実を思い知らされ愕然とします。わざわざ『親友リスト』を作り、上から順番に「お前は俺の親友だ」と念押しに歩き回りますが、皆からもそっぽを向かれてしまいます。長年商売の発展だけに夢中になり。それ以外の友人との交流を疎かにしていたツケが回ってきたことを知る羽目になります。

その後の、『どうせ無理だ』と誰もが思うような、友達を作る為のハウツー本を買い求めたり、友達作りのセミナーにも参加していました。最後にしがみついたのは、どんな客にも非常に愛想が良く親切なタクシー運転手でした。彼はだれとでも直ぐに打ち解ける事が出来る社交性を持っていました。フランソアは彼について人間交流術を学ぼうとします。ところが、そんな運転手にも真の親友はいなかったという驚きの真実が分かって来るのですが…

最悪な事態は、フランソワはお互いにどうにかこうにか『親友同士』の交流が叶った運転手ブリュノを
騙して、落札した高価な壺を盗ませようと信じ難い事を企みました。ブリュノは自分が信頼していた「友」であるフランソワから騙された事に気が付き怒り心頭、その結果二人は絶交状態となります。このフランソワの常識外れも甚だしい極悪のアイデアは、ブリュノの信頼回復を得る事はまったくもって不可能だろうと感じました。

ところがところが、何と『クイズミリオンネアー』に参加したブリュノは、フランソアとの電話が通じて正解を得、賞金100万€を手にします。想像もしなかったラストの演出には驚きました。結局最後は「金」が縁の復活を取り持ったのかとも思ってしまうような結末でした。

コメント

タイトルとURLをコピーしました