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おすすめ映画『インサイダー』(1999/マイケル・マン監督)感想‣世代が異なる3人の演技派俳優の夢の共演!

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『インサイダー』のネタバレ感想・見どころ

大手たばこの不正を暴こうとする人気報道番組「60ミニッツ」とそれに抗うたばこ会社/TV局上層部との対立を緊張感たっぷりに描いています。嘗てマフィア映画出演の常連であるアル・パッチ―ノがなんと堅気のTV報道番組のプロデューサーに扮していました。しかしそれでも、ヤクザ以上に”番組の証言者を徹底的に守る”という義理堅さには納得です。

登場する人物はすべて実在の人物です。当然の事乍らTVに支払われるたばこ関連企業からの膨大な広告宣伝料が無くなる訳で、一般大衆の”健康”は何にも代えがたいものですが、TV局自身が生活の糧を自ら放棄する重大な決断をする事は究極の選択だと思いました。

一方、日本のNHKについては国民から広く視聴料を徴収しながら、政府からの干渉を大いに受け放送内容を制御されている様です。公共放送なので”公正中立”と勘違いしそうですが、最近そうでもないという事を知りびっくり仰天しました。

一体どんなメディアを信じたらいいのか判断が難しい時代になって来たと感じます。

『インサイダー』のあらすじと概要

CBSの人気報道番組「60ミニッツ」のプロデューサー、バーグマン(アル・パッチーノ)の元に匿名でタバコ会社の極秘書類が届けられました。バーグマンはこの書類を調べ、ワイガンド(ラッセル・クロウ)なる人物に行き当たります。その書類はタバコ産業の不正を告発する極秘ファイルだったのです。ワイガンドは大手タバコ会社、B&W社の研究開発部門の副社長でしたが、上層部と対立し最近解雇されていました。彼の握る秘密とは、タバコ業界の存在を根底から崩し得る決定的な証拠だったのです。ワイガンドがマスコミと接触したと知ったB&W社は、まず、ワイガンドと彼の家族に圧力をかけ始めます。本作はTVプロデューサーと大手タバコ会社副社長を描いた社会派ドラマで、実話が基になっています。

タバコに含まれるニコチンの有害さを知るワインガンドは、覚悟を決めて「60ミニッツ」に出演しますが、CBSの上層部のさまざまな思惑があり、オリジナル版を放送することができなくなります。真実より局の事情や大企業への配慮の方が優先された結果の決断でした。この展開は現在の、多くのメディアが抱える問題でもあります…

1999年製作/158分/アメリカ
原題:The Insider

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『インサイダー』のスタッフとキャストについて

マイケル・マン監督・製作・脚本:本作「インサイダー」(99)でアカデミー作品賞、監督賞など7部門にノミネートされています。

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アル・パッチーノ(ローウェル・バーグマン):、CBSの人気ドキュメンタリー番組『60 Minutes』のプロデューサー。煙草会社の不正を知り正義感で内情を暴露するTV番組製作に取り掛かるが、たばこ会社(業界)からの圧力によりCBS本社から反対を受けてしまう。一方、彼の信条は番組の証言者を徹底的に守るということを堅持していました。

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ラッセル・クロウ(ジェフリー・ワイガンド):アメリカの大手タバコメーカーB&W社で研究開発担当副社長。煙草会社の知られてはならない極秘事項をTV番組のインタビューで暴露しようとするが、元の会社との守秘義務契約や家族に対する”圧力”などもあり、暴露する事を躊躇するが心の葛藤の末に最終決断をする/なお、実在のワイガンドは50代半ば。撮影当時のクロウの実年齢より20歳も上の人物を演じることに最初は抵抗も感じたというのも頷けます。彼は、覚悟を決めて出演を引き受けた後は16キロ体重を増やし、髪を7回も脱色して白髪に変え、主人公の中年男になりきった演技は見てのとうり。アカデミー賞主演男優賞にノミネートされましたが、惜しくも受賞はならず。しかし、本作『インサイダー』でのクロウの演技はキャリア中、最高の名演のひとつと考えられています。

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クリストファー・ブラマー(マイク・ウォレス):TV番組『60 Minutes』の看板キャスターとして活躍。

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