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映画『グッド・シェパード』(2006/ロバート・デ・ニーロ監督)感想‣戦後CIAの誕生秘話を描くスパイスリラー

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映画『グッド・シェパード』のあらすじ概要

監督デビュー作「ブロンクス物語」以来13年ぶりとなる名優ロバート・デ・ニーロによる監督第2作。アメリカが誇る世界最大の諜報機関であるCIAの誕生秘話と、そこに身を投じた一人の男の葛藤を壮大なスケールで描く話題作。歴代のアメリカ大統領を多数輩出するエリートの秘密結社スカル&ボーンズの秘密やCIA最大の危機であるピッグス湾事件の真実など、興味深いエピソードが描出されていきます…

第2次大戦前夜のアメリカ東海岸。名門イェール大学のエリート学生だったエドワード(デイモン)は軍からスカウトされCIAの前身である戦略事務局(OSS)の一員として国家の諜報活動に従事していきます。

1961年4月17日、キューバ革命により共産主義政権へと変わったキューバのピッグス湾に、亡命キューバ人の部隊がカストロ政権転覆を狙って上陸。しかし、これを支援するアメリカ中央情報局(CIA)内部の情報漏れによって作戦は失敗してしまいます。(ピッグス湾事件)

この一件によりCIAは窮地に追い込まれ、作戦の指揮を執った諜報員・エドワード・ウィルソンにも疑いの目が及ぶことになります。そんな中、彼の元に一本のテープと写真が送られてくる。そこにCIAの内通者と敵国のスパイの臭いを感じ取ったエドワードは、部下にテープと写真の分析を依頼することに…。

 

脚本は「フォレスト・ガンプ/一期一会」「インサイダー」のエリック・ロスが執筆。

 

2006年製作/165分/アメリカ
原題:The Good Shepherd

Alana JordanによるPixabayからの画像

映画『グッド・シェパード』のスタッフとキャストについて

ロバート・デ・ニーロ監督・制作・出演「レイジング・ブル」(80)で受賞。同作のため体重を27キロ増量するなど、徹底した役作りから“デ・ニーロ・アプローチ”という言葉も生み出されたという。

初の子育てに挑戦、戸惑いながら「人生で初めての喜び」を得ていく物語、傑作『カモン カモン』あのジョーカーを演じたホアキン・フェニックスが主演!

マット・デイモン(エドワード・ウィルソン):10代の頃より役者を志し、ハーバード大学在学中から端役で映画やテレビに出始め、結局大学は中退した。だがこの決断を後悔しているという。

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アンジェリーナ・ジョリー(妻/マーガレット・ラッセル・ウィルソン“クローバー”):ジョリーの評価を決定付けたのは1998年放映のテレビ映画『ジーア/悲劇のスーパーモデル』での演技である。エイズとドラッグにより短い生涯を終えた実在のモデル、ジア・キャランジを演じています。さらに翌1999年の『17歳のカルテ』でアカデミー助演女優賞を受賞。

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ロバート・デ・ニーロ(ビル・サリヴァン将軍):

エディ・レットメイン(息子/エドワード・ウィルソン・ジュニア):ほとんど家族を顧みる事の無かった父親の背中を見ながら育った。しかしながら、成人となり、自分も父親と同じCIAで働きたいと希望し、実現します。

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EnriqueによるPixabayからの画像

映画『グッド・シェパード』のネタバレ感想・見どころ

【ネタバレ有り】

格調高い、非常に重厚感の漂う映画でした。しかも165分という長編。

出演する俳優陣の顔ぶれも超豪華で大変見どころがありました。マット・デイモンとアンジェリーナ・ジョリ―は夫婦役でしたが、仕事一筋のエドワードは家庭内では妻クローバーとは行き違いが多く、円満な夫婦生活を送っているようには見えなかったのが非常に残念。

更に、この夫婦の息子役にエディ・レッドメインが起用されていた事にはさすがにびっくり仰天、マッド・デイモンとの実際の年齢差は12才、アンジェリーナ・ジョリ―との年齢差に至ってはわずか7才の親子役というのもいかがなものかと思いはしましたが…”親子”を演じていてお互いにやりにくく無かったのかなぁと思いました。

歴史の表には出て来そうもない、裏舞台の暴露が中々刺激的な内容なので、興味が魅かれる部分も多々ありました。ロシア側から寝返った情報部員?はどうやら偽の亡命者=二重スパイ出会ったことが後に判明します。また、その二重スパイに自分の名前を語られていた人物の吐く言葉(激しい拷問の後に)恐ろしい内容の”真実”を語っていました。「大国ソ連は神話だ。見せかけだけで何も機能していない。一皮むけばさびだらけ。米国は軍産複合体の為に神話を生かしておきたい…」

ここには、地球上から紛争の火種がまったく無くならない大きな理由があるように思われてなりません。

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