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おすすめ映画|『ビリーブ 未来への大逆転』(2018/ミミ・レダー監督)実話をもとに史上初の男女平等裁判に挑んだ女性弁護士を描いたドラマ

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ビリーブ 未来への大逆転 の作品情報

  • 2019年3月公開、上映時間120分 
  • 監督:ミミ・レダー (1952年米国ニューヨーク市出身、代表作として『ディープ・インパクト』(98)、『ペイフォワード 可能の王国』、『ザ・エッグ〜ロマノフの秘宝を狙え〜』などがある)
  • 制作国:アメリカ
  • 脚本:ダニエル・スティーブルマン

キャスト 

  • ルース・ベイダー・ギンズバーグ役(フェリシティ・ジョーンズ 1983年イギリス バーミンガム生まれ、2006年オックスフォード大学ウォーダム校卒業、代表映画作品に『今日、キミに会えたら』『アメイジング・スパイダーマン2』『博士と彼女のセオリー』『インフェルノ』『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』などがある)
  • マーティン・ギンズバーグ役(アーミー・ハマー
  • メル・ウルフ(ジャスティン・セロー)
  • アーウィン・グリスウォルド(サム・ウォーターストン)
  • ドロシー・ケニオン(キャシー・ベイツ)

ビリーブ 未来への大逆転 のあらまし

 のちにアメリカ合衆国最高裁判事となったルース・ベイダー・ギンズバーグが弁護士時代に史上初の男女平等裁判に挑んだ実話をもとに描かれた映画。

 ルースはハーバード大学の法科大学院の1回生であった。多忙な日々を送っていたルースだったが、夫のマーティンがガンを患ったため、夫の看病と娘の育児を一手に引き受けざるを得なくなった。

 それから2年後、マーティンのガンは奇跡的に回復し、ニューヨークの法律事務所で働き始めた。ルースはコロンビア大学で取得した単位を以てしてハーバードの学位を得ようとしたが、学部長に却下されたため、やむなくコロンビア大学に移籍することになった。

 ルースは同大学を首席で卒業したにも拘わらず、法律事務所での職を得ることが出来なかった。ルースが女性であったためである。やむなく、ルースは学術の道に進むことになり、教職を得たラトガース大学で法律と性差別に関する講義を行った。

 1970年のある日、マーティンが持ち込んできた案件の一つがルースの関心を引いた。その案件はチャールズ・モリッツという名前の男性に関するものだった。モリッツは働きながら母親を介護するために、介護士を雇うことにしたのだが、未婚の男性であるという理由でその分の所得控除が受けられない状態にあったのである。

 その根拠となる法律の条文には「介護に関する所得控除は、女性、妻と死別した男性、離婚した男性、妻が障害を抱えている男性、妻が入院している男性に限られる」とあった。

 ルースは法律の中に潜む性差別を是正する機会を窺っていたが、モリッツの一件はその第一歩に最適だと思った。「法律における男性の性差別が是正されたという前例ができれば、法律における女性の性差別の是正を目指す際に大きな助けとなるに違いないと考えた

 また、高等裁判所の裁判官は男性ばかりだから、男性の性差別の方が共感しやすいはずだ」と考えたからである。

 ルースはアメリカ自由人権協会(ACLU)のメル・ウルフの助力を仰いだが、にべもなく断られてしまった。その後、ルースは公民権運動家のドロシー・ケニヨンに会いに行き、必死の説得の末に協力を取り付けることができた。

 ケニヨンの口添えで、ウルフも協力してくれることになった。それから、ルースはダンバーにいるモリッツの元を訪ねた。モリッツは訴訟を渋ったが、ルースの熱意に心を打たれ、地元の行政府を訴えることにした。

 ほどなくして、ルースとウルフは第10巡回控訴裁判所に訴訟を提起した。ところが、ルースには法曹の実務経験がなかったため、口頭弁論でしどろもどろになってしまった。そこで、ルースは法廷経験のある夫、マーティンの力を借りることにした。

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ビリーブ 未来への大逆転 の見どころ

主演のフェリシティ・ジョーンズの魅力溢れる演技と美貌に魅了される。硬派な内容ながら見応えの十分ある映画でした。

成績優秀、勉強家、努力家、正義感が強く、全く欠点が無い超スーパーウーマンに描かれているおり、ある意味非常に小気味よい! 一方、家庭内では料理は余りしないらしいが、二人の子供を立派に育て、夫婦仲も調和が保たれている。教授・弁護士という職業をこなしながら、十分”良妻賢母”役で合格点。

1960年代頃のアメリカは想像以上に男女差別の壁が大きく、「女性は外で働かず、家庭内を守る者」という古い概念が一般的だった時代、おそらく女性としては想像以上に暮らしづらかった時代の中で、正義感に燃えながらも、男女平等の風穴を開ける為の努力は並大抵のことではなかったと思う。

ミミ・レダー監督の以前の作品「ペイ・ファワード 可能の王国」も良かったが、この作品もまた一味違い、実話に基づくな社会派作品であり、「男女平等」を勝ち取る歴史の一端を理解する意味でも一見の価値はあると思います。

おすすめ度★★★★4点。

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