>

おすすめ映画『パンチドランク・ラブ』(2002/ポール・トーマス・アンダーソン監督)感想‣シンプルでハッピーで強烈なラブストーリー!

スポンサーリンク
絶対見逃せない映画 おすすめ
Gordon JohnsonによるPixabayからの画像
スポンサーリンク

『パンチドランク・ラブ』のあらすじ概要

「ブギーナイツ」「マグノリア」のポール・トーマス・アンダーソン監督が、コメディ俳優アダム・サンドラーを主演に迎えて撮りあげた異色のロマンティックコメディ。

カリフォルニア州ロサンゼルスのサンフェルナンド・バレーで暮らすバリーは、トイレの詰まりを取る吸盤棒(ラバーカップ=スッポン)をホテルなどに販売する会社を経営しています。7人もの姉に囲まれて抑圧されながら育った彼は、突然キレたり泣き出したりと情緒不安定な一面を抱えていました。 そんな彼が最近の日課にしているのは、ヘルシー・チョイス社 (Healthy Choice)のプリンを大量に買うことでした。プリンの特典である、プリン代よりも価値が高い航空会社のマイレージをたくさん貯めることに余念がありません。

ある日バリーは姉の同僚であるリナと出会い、ふたりは次第にひかれ合うようになります。その一方で、バリーは何気なくテレフォンセックスのサービスを利用したことから、思わぬトラブルに巻き込まれてしまいます。テレクラの裏の犯罪グループに拉致され、当時の三和銀行のATMから500㌦(一日の引出制限額?)を引出し手渡し、猛スピードで走って逃げる事になんとか成功します。

共演は「奇跡の海」のエミリー・ワトソン、「ブギーナイツ」のフィリップ・シーモア・ホフマン。2002年・第55回カンヌ国際映画祭で監督賞を受賞した。主人公バリーが食品会社のマイルキャンペーンの盲点を突いて大量のプリンを買い占めるエピソードは、アメリカの実在の人物デビッド・フィリップスによる実話をモデルにしているという。

2002年製作/95分/アメリカ
原題:Punch-Drunk Love

ロッテントマト批評家支持率:79%と高得点

Bettina NørgaardによるPixabayからの画像

『パンチドランク・ラブ』のスタッフとキャストについて

ポール・トーマス・アンダーソン監督・脚本・製作:本作では、大物コメディアンであるアダム・サンドラーを主演に迎え、悲壮感を抱えた男をシリアスに演じさせて新たな一面を引き出し、その強烈で一風変わった世界観も好評を博し、カンヌ国際映画祭 監督賞を受賞しています。

おすすめ映画|『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』(2007/ポール・トーマス・アンダーソン監督)石油ラッシュ時代の悲劇のドラマ

アダム・サンドラ―(バリー・イーガン):抑圧されて神経症気味。リナという運命の女性に出会うことで救われていく。ついカッとなり切れると窓ガラスにハンマーを投げつけて割ったり、レストランのトイレを破壊するなど粗暴な態度を起こすのが欠点。

アメリカで絶大な人気を誇るコメディ俳優。17歳のとき、ボストンのクラブでステージに立ったのを機に、スタンダップ・コメディアンとしての一歩を踏み出す。本作「パンチドランク・ラブ」(02)では演技を評価され、ゴールデングローブ賞の男優賞にノミネートされています。

なお、本作への出演料は低く絞られ格安!700万㌦だった事が公開されています。

エミリー・ワトソン(リナ・レナード):すぐにキレるバリーに写真で一目惚れしてしまい、バリーの姉の一人に頼み込み、バリーを紹介してもらう。離婚経験がある事を明かしている。

イギリス・ロンドン出身。スクリーンデビュー作の「奇跡の海」(96/ラース・フォン・トリアー監督)でいきなりアカデミー主演女優賞にノミネートされています。

おすすめ映画感想|『アンナ・カレーニナ』(2012/ジョー・ライト監督)許されぬ恋に身を焦がすキーラ・ナイトレイ!

フィリップ・シーモア・ホフマン(ディーン・トランベル):テレクラの女性ジョージアの実兄。ユタ州で家具屋を営んでいる。バリーが押し掛けてくると意外とあっさりと自分の非を認めてしまう事に拍子抜けしてしまった。

映画感想|『ダウト あるカトリック学校で』(2008/ジョン・パトリック・シャンリー監督)メリル・ストリープとフィリップ・シーモア・ホフマンが火花を散らす心理サスペンス

『パンチドランク・ラブ』のネタバレ感想・見どころ

ネタバレ有り

本作で一番印象的だったのは題名『パンチドランク・ラブ』そのものだったのではないかと思いました。映画の冒頭部分も大きな貸倉庫の様な事務所から始まる映像、ブルーのスーツ姿、突然横転する車両、道路脇に捨てられるように置き去られる小型ピアノ、突然姿を現し修理する為に車を置いて立ち去る一人の女性など呆気に取られてしまいました。

七人も姉がいる女系家族の中で男一人でさぞ肩身の狭い思いをした青春時代を送っていた事は、映画の状況から痛いほど伝わってきました…姉たちに言葉で反論しようものなら、10倍返し位の勢いで言い返されるのがオチで全く言葉では対抗できそうにありません。必然的に物に当たりまくる性癖がつくのも理解出来ます。

奇跡的な彼に好意を持つ女性の出現は正に救世主、しかも、姉の一人に彼の写真を見せたところ、好感を持ってくれたようです。バリーにとっては千載一遇の大チャンスをものの見事に手に掴む事に成功しています。果たしてあの商売のネタであるトイレのつまりを獲る「吸盤棒」のビジネスの将来性は良く分かりませんが、リナと一緒ならば幸せな家庭を築く事ができそうです。

 

コメント

タイトルとURLをコピーしました