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おすすめ映画『ボストン ストロング ダメな僕だから英雄になれた』(2017/デビッド・ゴードン・グリーン監督)感想‣心の弱いダメな奴が、本当の”ヒーロー”に変身して行く…

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『ボストン ストロング ダメな僕だから英雄になれた』のあらすじと概要

2013年のボストンマラソン爆弾テロ事件で両脚を失う被害を受けた実在の人物ジェフ・ボーマンの実話を映画化した作品。テロ事件の犯人特定に一役買ったことで一躍脚光を浴びるも、両脚を失うという大きな傷を追ったボーマンが、恋人や家族に支えられ、困難を乗り越えて再生していく姿を、「ナイトクローラー」のジェイク・ギレンホール主演、「スモーキング・ハイ」「セルフィッシュ・サマー ホントの自分に向き合う旅」のデビッド・ゴードン・グリーン監督のメガホンで描きました。

ボストンで暮らしていたジェフ・ボーマンは、元恋人エリンの愛情を取り戻すため、彼女が出場するボストンマラソンの応援に駆けつけますが、ゴール地点付近で発生した爆弾テロに巻き込まれ、両脚を失う大ケガを負ってしまいます。意識を取り戻したボーマンは警察に協力し、FBIの捜査に目撃情報を提供、ボーマンの証言をもとに犯人が特定されると一躍ヒーローとして脚光を浴び、ボストン復興の“象徴”となったのですが……。

2017年製作/120分/アメリカ
原題:Stronger

『ボストン ストロング ダメな僕だから英雄になれた』のスタッフとキャストについて

デビッド・ゴードン・グリーン監督:00年、友人たちと資金を出し合って制作した映画「George Washington(原題)」で長編監督デビューし、ニューヨーク批評家協会賞新人監督賞などを受賞しています。

ジェイク・ギレンホール(ジェフ・ボーマン):コストコでローストチキン調理担当。へまが多い。両脚を切断する悲劇に見舞われた青年を、特に精神面の弱さと葛藤を強調して演じています。世間から英雄視される陰で、患部の激痛、事件のトラウマ、不自由な生活、つらいリハビリに苦しみ現実逃避してしまう弱さを、ギレンホールが繊細に表現していきます。なお、彼は製作会社を立ち上げ、本作は第一回目の作品となっている為、相当力は入っている筈…

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タチアナ・マズラニー(エリン・ハーリー):ブレイクのきっかけとなったTVシリーズ「オーファン・ブラック 暴走遺伝子」 (13~17)では、主人公サラをはじめ、10人以上のクローン人間を演じ分け、16年にエミー賞ドラマ部門主演女優賞を受賞しています/優柔不断でいい加減なジェフとの関係は3回も破局したにもかわらず、ジェフは彼女に未練タラタラ…、彼女が出走したボストンマラソンの応援に駆け付けていたところをテロに巻き込まれたジェフを構わずにはいられない…

ミランダ・リチャードソン(パティ・ボーマン):面倒役の母親役、ジェフが一躍有名になった事からステージママ的な立場でメディアへの露出に取り組むが、精神的に弱いジェフにとってはそれが苦痛となっていく。

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『ボストン ストロング ダメな僕だから英雄になれた』のネタバレ感想・見どころ

爆弾テロという悲惨な事件に遭遇、一命は取り留めたものの両足を失いという悲劇に襲われます。患部の激痛、リハビリの苦労、繰り返し湧き起る事件当時のトラウマなどなど。犯人逮捕の為に情報提供したことで一躍英雄視されますが、その裏では想像を絶する苦しみと戦っている様子が描かれていきます。恋人エリンや母親パティ絡みの人間関係にも悩まされていく毎日を過ごしています。

ところが、本作の見どころは、弱い面を思いっきり曝け出しているジェフでも、彼が生きていく事自身が、実は多くの苦境に立っている人々の励みになっていることを次々と示す映像が映し出されます。ボストンレッドソックスの試合開始前にジェフ・ボーマンが観衆37,000人拍手に迎えられ、マウンドに゛立つ”シーンには感動されられました。さすがに義足では立つことは叶わず、車椅子を押されていました。しかし、そのお膳立てが素晴らしい。車いすを押す男性は爆破現場で瀕死の状態で倒れていたジェフに対して応急措置を行い一命を救った命の恩人カルロスでした。彼はジェフを救出することで、イラク戦争で亡くなった息子に対する償いをしていました。ジェフを救助することで自分も救われていると言っていました。

そして、球場の通路では多くの観衆からねぎらいの言葉を掛けられると共に「あなたの元気な存在そのものが自分達の生きる力になっている」と言われます。自分自身の影響力の大きさに気が付く事になります。なお、この年レッドソックスはワールドシリーズで優勝するという快挙を果たしているのは、出来過ぎです。

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