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おすすめ映画『ウィッチ』(2015/ロバート・エガース監督)感想‣プリミティブかつ荘厳に映像化された美少女の受難劇!

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『ウィッチ』のネタバレ感想・見どころ

ネタバレ有り

乳飲み子の末弟サムが何者かにさらわれてしまった事が一家の悲劇の始まりとなります。宗教上の理由なのか村八分となり集落を追われた一家は深い森に囲まれ、隠れるかのようにひっそりと暮らしていました。そこは魔女伝説が伝えられる深い森の中でした。怪しげな”魔女”らしき人影がうごめく様子が映し出されていました。「赤ずきんちゃん」に出て来るような頭巾を深く被った姿がありました…

撮影当時20才直前だと思われますが、長女トマジン役の初々しいアニャ・テイラー=ジョイの魅力にグイグイ引き込まれていきます。最初は怖がらせて、言う事を聴かせようとして冗談のつもりで、双子の妹弟たちに言った「私は魔女よ」という言葉が後で重大な結果を生む事になります…

彼女は働き者であるにもかかわらず、母親から厳しく言われ家事(トマジンの言葉を借りればこき使われている)手伝いに専念していました。

深い森に棲む魔女の仕業で幼い弟、次弟などが次々と連れ去られたり、病気になるなど不幸が起こります。やがて一家の不幸の原因はトマジンが『魔女』だからではないかと、頼るべき父母からも疑われてしまいます。内容的には身も蓋もない様な気の毒としか言いようの無い一家を襲う「惨劇」の一部始終です。しかし、ただ一人健気に「魔女」のもたらす理不尽と戦う姿を応援したくなる作品ではないかと思います…(魔女に負けるな!)

話変わって、そんな魅力溢れるアニャの姿は5月31日公開予定の新作『マッドマックス フュリオサ』でスクリーンで再び見る事が出来ます。『マッドマックス 怒りのデスロード』のスピンオフ映画です。前作ではシャーリーズ・セロンが演じた女戦士フュリオサの若き日を演じるそうです。大変たのしみですね!

『ウィッチ』のあらすじと概要

17世紀の「魔女伝説」をテーマに、赤子をさらわれた家族が次第に狂気の淵へと転落していく姿を描き、第31回サンダンス映画祭で監督賞に輝いたファンタジーホラー。

1630年、米国ニューイングランド。ウィリアムとキャサリンの夫婦は、敬けんなキリスト教生活を送るために村から遠く離れ、5人の子どもたちと森の近くにある荒地へとやって来ました。しかし、赤ん坊のサムが何者かに連れ去られ、行方不明となってしまいます。家族が悲しみに沈む中、一家に追い打ちを掛けるように、農作物の凶作、狩猟中の事故、長男の失踪といった厄災が容赦なく降りかかる父ウィリアムは、美しく成長した長女のトマシンが魔女ではないかとの疑いを抱きま始めます。疑心暗鬼となった家族は、狂気の淵へと転がり落ちていきます…

第70回英国アカデミー賞で新人賞にあたるライジングスター賞にノミネートされ、本作出演を機会にM・ナイト・シャマランの「スプリット」でもヒロインを務めたアニヤ・テイラー=ジョイが、家族から魔女と疑われるトマシン役を演じています。監督はホラー映画の古典的名作「吸血鬼ノスフェラトゥ」(1922)のリメイク版監督に抜てきされ、本作が初メガホンとなるロバート・エガース。

2015年製作/93分/アメリカ
原題:The Witch

『ウィッチ』のスタッフとキャストについて

ロバート・エガース監督:本作で長編映画監督デビューを果たし、第31回サンダンス映画祭で監督賞を受賞しています。その後も、灯台守の男たちが狂気に侵されていく様子を幻想的なモノクロの映像で描いた「ライトハウス」(19)、北欧を舞台にひとりの男の復讐の旅路を描いた「ノースマン 導かれし復讐者」(22)と話題作を送り出してます。

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アニャ・テイラー=ジョイ(長女トマジン):1996年米フロリダ・マイアミに生まれ、アルゼンチンとイギリスで育ちます/村人から孤立して生きる事になった一家の長女として、家族を助けて働くが、母親からこき使われている事を不満に思っています。

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ラルフ・アイネソン(ウィリアム):働き者の父親ながら、愛する子供たちを次々に失い精神的に不安定になって行きます。

ケイト・ディッキー(キャサリン):母親。愛する子供の突然の失踪、作物の不作の為冬を越せるかどうかの瀬戸際に立っていることから不満が募る一方。

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