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おすすめ映画『WAVES ウェイブス』(2019/トレイ・エドワード・シュルツ監督)感想‣幸福な日常を失った兄妹の“希望と再生の物語”

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『WAVES ウェイブス』のあらすじと概要

「イット・カムズ・アット・ナイト」のトレイ・エドワード・シュルツが監督・脚本を手がけた青春ドラマ。フロリダで暮らす裕福な家庭の高校生の兄妹を主人公に、将来有望だった兄の挫折と悲劇を前半で、その後、崩壊状態に陥った一家が、妹の恋物語を通して再び希望を見いだしていく姿を後半で描いています。(前・後半の二部構成の映画)

高校生タイラー(兄)は、成績優秀でレスリング部のスター選手、さらに美しい恋人もいます。厳格な父との間に距離を感じながらも、何不自由のない毎日を送っていました。しかし肩の負傷により大切な試合への出場を医者に禁じられ、そこへ追い打ちをかけるように恋人の妊娠が判明します。人生の歯車が狂い始めた彼は自分を見失い、やがて決定的な悲劇が起こることに…1年後、心を閉ざしたエミリー(妹)の前に、すべての事情を知りながらも彼女に好意を寄せる同級生ルークが現れます。

2019年製作/135分/アメリカ
原題:Waves

配給:スタジオ「A24」

『WAVES ウェイブス』のスタッフとキャストについて

トレイ・エドワード・シュルツ監督・脚本:監督は物語に合わせた楽曲を選定するのではなく、楽曲から得たインスピレーションをもとに脚本を執筆したという。“プレイリストありき”な映画の作り方というのも”今風”

ケルビン・ハリソン・Jr.(タイラー・ウィリアムズ):高校3年生。レスリングの有望選手。ピアノが得意、肩に負傷を追っているが鎮痛剤を飲んで練習・試合に参加しています。

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ルーカス・ヘッジズ(ルーク):タイラーのチームメイト。エミリーの恋の相手役/ケネス・ロナーガン監督の「マンチェスター・バイ・ザ・シー」(16)でケイシー・アフレック演じる主人公の甥パトリックを演じて脚光を浴び、アカデミー助演男優賞にノミネートされています。

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テイラー・ラッセル(エミリー・ウィリアムズ):

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『WAVES ウェイブス』のネタバレ感想・見どころ

映画前半では、フロリダの美しい海岸風景を背景としたよくあるパターンのミーハーなティーン向け青春ドラマかなと思って見ていたら(挿入される音楽は素晴らしいとの指摘もありますが、最新の流行音楽はわたしはどれも蚊帳の外の為、残念ながら”正しく”観賞出来なかったのが非常に心残り…その意味では映画の魅力の半分も”わかっていない”かも…)主人公タイラー(18才)の恋人の唐突な妊娠宣言により、突然ふたりの間に思わぬ感情の亀裂が走り、急転直下恋の破局はおろか、取り返しのつかない最悪の事態へと陥ってしまいます。

また、本作の驚きは「巨人の星」の父ちゃん”星一徹”ばりの超厳格なスパルタパパの日頃の言動です。タイラーは父親に肩の負傷について告白できず、医者が止めるにも拘らず、レスリングの練習や試合への参加を続け体を壊してしまいます。その事も要因の一つとなり、更に恋人の妊娠も重なり精神的に追い詰められる様子がかなりリアルに描写されていきます。冒頭で表現された幸せそうな二人の姿からは想像も出来ない”不幸な結末”には気の毒としか言いようがありません。

事故(事件)の後、残された家族には試練の日々が続きます。一体この家族は今後どうなってしまうのか…

映画の後半はタイラーの妹エミリーが主役に踊り出て来ます。映画は二部構成。兄は刑務所に行ってどうなったのかという多くの視聴者の心配もどこ吹く風、ようやく巡りあったボーイフレンドとの恋物語が展開されます。しかしながら、この恋は崩壊仕掛けた家族関係も回復してしまうという、まるで嘘の様に上手く行き過ぎのストーリー展開には少々驚きました。ルーカス・ヘッジズ演じる若者ルークの存在感が光りました。

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