『ドント・ルック・アップ』のあらすじと概要
レオナルド・ディカプリオとジェニファー・ローレンスが主演し、彗星衝突という地球の危機を察知した落ちこぼれの天文学者と教え子が、世界中にその事実を伝えようと奔走する姿を、「バイス」、「マネー・ショート 華麗なる大逆転」ではアカデミー賞脚色賞を受賞しているアダム・マッケイ監督が描いたダークなユーモアと政治的な風刺が思う存分溢れるコメディドラマ。
落ちこぼれ気味の田舎の天文学者ランドール・ミンディ教授(レオナルド・ディカプリオ)はある日、教え子の大学院生ケイト・ディビアスキー(ジェニファー・ローレンス)とともに、地球に衝突する恐れがある巨大彗星の存在を発見し、世界中の人々に迫りくる危機を知らせようと躍起になる。
仲間の協力も得て、オーリアン大統領(メリル・ストリープ)とその息子で大統領補佐官のジェイソン(ジョナ・ヒル)と対面する機会を得たり、陽気な朝のテレビ番組「デイリー・リップ」(テレビ司会者役のケイト・ブランシェットが出演)に出演して、熱心に危機を訴えてまわる2人ですが、彗星衝突の影響の大きさを誰からも真剣に信用されない。
しかし人類への警告は至難の業で、空回りしてばかり。そのうちに事態は思わぬ方向へと転がっていき……。ランドールをディカプリオ、ケイトをローレンスが演じるほか、大統領役のメリル・ストリープ、テレビ司会者役のケイト・ブランシェットなど豪華キャストが多数出演する。
原題:Don’t Look Up
『ドント・ルック・アップ』のスタッフとキャストについて
アダム・マッケイ監督:米フィラデルフィア出身。アメリカの人気お笑い番組「サタデーナイトライブ」で放送作家を長年務めていた。その後、ノンフィクション書「世紀の空売り 世界経済の破綻に賭けた男たち」を映画化した「マネー・ショート 華麗なる大逆転」(15)でアカデミー監督賞・脚色賞に初ノミネートされ、脚色賞を受賞した。
監督曰く、”本作品は彗星衝突による気候変動をテーマにしていますが、根底にあるのは、インターネットや携帯電話、現代社会が私たちのコミュニケーション方法に何をもたらしたのか”ということをブラック・ジョークを交え、痛烈に風刺している内容となっています。
監督作品投稿記事➢
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レオナルド・ディカプリオ:幼少時は漫画の収集、さらに父と美術館に足を運ぶことが趣味であった。また、母の実家があるドイツを度々訪れ、そこで祖父母と時間を過ごすことが多かったため、ドイツ語が堪能になった(出典:ウィキペディア)
ジェニファーローレンス(ミンディ教授の愛弟子・大学院生)ただひとり真面目に半年後に彗星が地球に衝突し、その事態が地球にもたらす恐ろしい影響を知っている。すべての人に危機を知らせようと努力するが、誰からも信用されない。彗星の第一発見者である事から彗星に自分の名前ディビアスキー彗星と命名される。
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メリル・ストリープ(米国大統領、次期中間選挙での勝利の事しか頭に無い)
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ティモシー・シャラメ(スケーター少年、信仰心は厚い):フランス人の父親と、ユダヤ系アメリカン人の母親のもと、米ニューヨーク・マンハッタンの芸能一家に生まれる。SF大作「インターステラー」(14)ではマシュー・マコノヒーの息子役を演じた。
➢おすすめ映画|『インターステラ―』(2014/クリストファー・ノーラン監督)
おすすめ映画|『君の名前で僕を呼んで』(2017/ルカ・グァダニーノ監督)ティモシー・シャラメ主演鮮烈デビュー作
公開中 新作映画|『DUNE デューン 砂の惑星』(2021/ドゥニ・ビルヌーブ監督)ティモシー・シャラメ主演SFアドベンチャー巨編
アリアナ・グランデも歌声を披露しています。
『ドント・ルック・アップ』のネタバレ感想
ネタバレ有り!
壮大なスケールの政治風刺映画だと思います。ロン・パールマン扮するベン・ドラスク大佐が地球に迫りくる彗星に向け、核爆弾を積み込んだスペースシャトルに乗り込み、特攻編隊隊長となり救世主・ヒーローとなる為、決死の”体当たり”作戦に出発します。しかしながら、彗星の組成に豊富なレアアースが成分として含まれ、何兆円の価値があることが分かると、一旦出発した”特攻隊”は急遽地球にUターンしてしまいます???
巨大彗星の地球衝突という重大事件が迫る来るのに、まだ、金儲けをしようと考える輩を笑い飛ばしているかのようでした。しかし、映画を見終わった後、われわれは笑ってばかりいられない、本作には真剣なメッセージが含まれていることに気付きます。本作品は、彗星の衝突に伴う『気候変動』をテーマにしています。また、「地球温暖化」という言葉は一切本作品中には触れられることはありません。しかし「地球温暖化」対策でひと儲けを狙う一部の企業・国の行動なども風刺しているではないか思えました!
超真面目な問題をここまで馬鹿笑い出来る(何度大笑いさせられたか数え切れない)ユーモアたっぷりの”コメディ”映画に仕上げるアダム・マッケイ監督の手腕に脱帽です。
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