『幸せの1ページ』のあらすじ概要
海洋生物学者の父ジャックと共に南太平洋の絶海の無人島で暮らす少女ニムは、愛読する冒険小説の主人公アレックス・ローバーの大ファンでした。ある日、ジャックが海に出て行方不明になってしまったニムは、アレックス・ローバーの作者アレクサンドラにメールで助けを求めますが……。児童文学作家ウェンディ・オルーの小説を映画化。ニム役は「リトル・ミス・サンシャイン」のアビゲイル・ブレスリン。極度の潔癖症、対人恐怖症で引きこもりの作家アレクサンドラをジョディ・フォスターがコミカルに演じています。
2008年製作/96分/アメリカ
原題:Nim’s Island
『幸せの1ページ』のスタッフとキャストについて
ジェニファー・フラケット、マーク・レビン監督:2人は夫婦で、妻は「ビバリーヒルズ高校白書」や「L.A.ロー」、夫は「素晴らしき日々」といった、共に人気テレビシリーズで活躍してきた脚本家同士。
アビゲイル・ブレスリン (二ム):ロードムービー「リトル・ミス・サンシャイン」(06)で演じた、個性的な面々がそろう一家の娘オリーブ役が絶賛され、10歳にしてオスカー助演女優賞にノミネートされた。その後も人気子役として活躍
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ジョディ・フォスター(アレクサンドラ・ローバー):スコセッシ監督&デ・ニーロ主演の76年の「タクシードライバー」で少女の娼婦を好演し、いきなりアカデミー賞助演女優賞にノミネートされる。
ジェラルド・バトラー ジョエル・シュマッカー監督のアンドリュー・ロイド・ウェバー版『オペラ座の怪人』において、主役ファントム役を射止めた。
『幸せの1ページ』のネタバレ解説・見どころ・感想
ネタバレあり。
地図にも載っていない絶海の孤島で父親とたった二人で生活しているという設定がドキドキさせられました。それでも、生活物資は定期的に船で運ばれて来るようで、不便ながらもある一定の生活レベルは保たれている様に見えました。
海洋生物学者の父親は海に対する経験が豊富で、研究している微生物学以外にも航海技術など確かな知見は十分に持っていました。しかしながら、幼い娘二ム(アビゲイル・ブレスリン)を立った一人残し、海洋に向けて出港します。目的である新種の微生物の採取が首尾よく終わった途端、突然の嵐の急襲を受け、船のマストや通信手段を破損してしまい、大海原を漂流するという極限状態のピンチに陥ります。
一方、二ムはひょんなことから愛読する冒険小説の主人公アレックス・ローバーとのメールのやり取りを始めます。父親が帰らず、二ムがたった一人で島に取り残され、SOSを発信している事を知ったアレックスは居ても立ってもいられず、サンフランシスコの自宅から絶海の孤島目指して『救助』の旅に出る事になります。その長い長い道中は想像を絶する苦労の連続です。ジョディ・フォスターが魅せる信じられない様な波乱万丈の旅の一部始終をしっかり映画で見届けて(大笑いして)頂きたいと思います。
正に命懸けで二ムの救出に向かい、奇跡的に二ムと会う事が出来るという大冒険談です。
更に見どころは続きます。大自然に囲まれた生活環境のすばらしさ、二ムと”友だち”である野生動物たちとの交流の有り様が大変微笑ましく描かれています。オットセイ、トカゲ、ペリカンなどが大活躍するところは、原作が児童文学でもあることから、彼らのびっくり仰天の”名演技”は子供や大人の目も釘付けになること間違いなしです。
父親の帰りが予定より大分遅れてしまい、気懸りではいっぱいの日々を送る事になります。そんな中、台風に襲われた住まいを修理したり、メールで受けた質問に答える為に、わざわざ裏の火山に登って噴火口の中がどうなっているのか、自分の目で確かめることまで律義にやってのけています。帰り道、岸壁から滑り落ちて脚を擦り剥く怪我を負います。また、父親と二人だけの島に来る”海賊”(観光船に乗ってやってきたバカ騒ぎするツアー客ら)を島から追い出そうと必死の抵抗を試みます。ツアー客の一人のデブの少年は無人島の筈なのに少女がいる事に気付きとても不思議がります。
結局アレックスの島への到着とほぼ同時に父親もどうにかこうにか無事生還を果たすという「ハッピーエンド」に終わります。なんとなく尻切れトンボの幕切れですが、何はともあれめでたしめでたし!
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