「アバウト・タイム 愛おしい時間について」のあらすじ・概要
タイムトラベルの能力を持つ家系に生まれるという奇想天外な設定が面白い。21才になった時、父から一族の男にはタイムトラベルの能力があると告げられる。ただし自分の過去にしか行くことはできない。金儲けではなく理想の人生を送るために能力を使えと忠告され、恋愛のために使おうとティムは思う。特殊能力を身に付けた主人公ティムが意中の女性メアリとの関係を進展させようと奮闘する中で、愛や幸せの本当の意味に気付いてゆくヒューマンコメディーの決定版。『ラブ・アクチュアリー』などで知られるラブコメに定評のあるリチャード・カーティス監督が、恋人や友人、家族と育む何げない日常の大切さを描く。『ハリー・ポッター』シリーズなどのドーナル・グリーソンを主演に、『きみに読む物語』などのレイチェル・マクアダムス、『ラブ・アクチュアリー』にも出演したビル・ナイ(やはり特殊能力を持つ父親役)らが共演。
「アバウト・タイム 愛おしい時間について」のスタッフ・キャストについて
リチャード・カーティス監督: ロマンチックコメディーを得意とし、手掛けた作品はこちら:
Mr.ビーン Mr. Bean (1989年 – ) テレビシリーズ 脚本
ビーン Bean (1997年) 製作総指揮・脚本
ノッティングヒルの恋人 (1999年) 脚本
ブリジット・ジョーンズの日記 (2001年) 脚本
ブリジット・ジョーンズの日記 きれそうなわたしの12か月 (2004年) 脚本
戦火の馬 (2011年) 脚本
イエスタデイ (2019年) 脚本・製作
おすすめ映画|『イエスタディ』(2019/ダニー・ボイル監督)「ザ・ビートルズ」の名曲の数々に乗せて描くコメディドラマ
おすすめ映画|『ノッティングヒルの恋人』(1999/ロジャー・ミッシェル監督)
出演:ドーナル・グリーソン(夫ティム役):アイルランドの首都ダブリン出身。人気シリーズの最終章「ハリー・ポッターと死の秘宝」2部作(10、11)ではルパート・グリント演じるロンの兄ビルに扮し、「死の秘宝 PART1」では父親ブレンダンとも共演。「スター・ウォーズ フォースの覚醒」(15)にも抜てきされている。
レイチェル・マクアダムス(妻メアリ役):2009年、ロバート・ダウニー・Jr主演のアクションミステリー映画『シャーロック・ホームズ』と2011年に続編『シャーロック・ホームズ シャドウ ゲーム』では主人公のシャーロック・ホームズを翻弄する魔性の美女アイリーン・アドラーを演じた。同二作は全世界で合計10億ドルを超える興行収入を記録した。
彼女はこれまでに、ウッディ・アレン、ブライアン・デ・パルマ、テレンス・マリックといった名匠たちと数々の仕事をしてきているキャリアがあります。マクアダムスは、今回初めてのカーティス作品に出演でした。
本作品『アバウト・タイム〜愛おしい時間について〜』で主演メアリー役を演じた彼女を、監督リチャード・カーティスは「彼女はどの作品でも素晴らしい演技を見せてくれるし、癒しの力を持っている。この映画のキャスト・スタッフはほとんどがイギリス人で、多くの時間を海辺(コーンウォール)の家で一緒に過ごしたんだけど、彼女はハリウッドから来た大物女優を気取ったりしない気さくな女性で、家族のように周囲に溶け込んでいた。私は個人的に、『きみに読む物語』で彼女はアカデミー賞を穫るべきだったと思う。」とある雑誌のインタビューで語っています。これからも彼女の出演作からは目が離せませんね。
おすすめ映画|『シャーロック・ホームズ』(2009/ガイ・リッチー監督)
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ビル・ナイ(同じく特殊能力を持つ父親役):1949年イギリス/サリー州生まれ、自動車修理工場を経営する父親と精神科の看護師の母親との間に生まれる。文筆家を志すが挫折し、当時の恋人の助言で演劇学校に通い俳優を目指したそうです。本作品でも落ち着いた雰囲気でやさしい父親役、映画に重みをを加える役割を果たしていました。
マーゴット・ロビー(シャーロット役):妹キットカットの友人役として出演する。最初はすげなくティムを振ってしますが、再開後ティムには既に意中の女性がいた為に振られてしまう…
マーゴット・ロビー出演映画の感想投稿記事はこちら:
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「アバウト・タイム 愛おしい時間について」のネタバレ感想
自分の思った様な過去の時間と場所に移動出来る夢の超能力とは想像するだけでも楽しい。本作品では頻繁にこの能力を使うが、現実と過去が複雑に絡み合いストーリー展開が頭の中で少々混乱してしまうところがあります。しかし圧巻は意中の女性に恋人がいると分かると、過去に遡り、この男と出会っていない事にしてしまう「悪ふざけ」は少々相手には気の毒な気もしますが、、、
映画の前半では自分に都合の悪い事は何でもかんでも、やり直しの出来る人生なんて面白くは無いはずと何となく白けたムードで見ていました。後半特に妹キットカット(人名)が恋人との関係が上手く行かず、酒酔い運転で交通事故を起こしてしまいます。そこで過去へ遡り、キットカットの人生のやり直しをさせるところは、やはり、この能力はあった方がいい事もあるという気になりました。
しかしながら、そんな超能力も最後に3人目の子供を授かる事で失ってしまいます。これは、タイムトラベルすることでは得られない幸福もあるという事を理解した末の結論という事です。正直そこのところはまだまだ理解、深読みができていません。やはり、誰にも無い絶対的能力を軽々しく放棄するべきではないという考えから私はまだ開放されていません。
それにしても「ノッティングヒルの恋人」「ブリジット・ジョーンズの日記」「ラブ・アクチュアリー」といった、傑作ロマンティックコメディの数々を手がけてきた稀代のストーリーテラー、リチャード・カーティスの才能は驚異的です。本作品「アバウト・タイム」も非常に優れた作品で、わたしの様にマーゴット・ロビー出演映画というだけで観たのですが、映画の内容に完全に惹きつけられてしまいました。
最後に
ある映画雑誌の記事の引用ですが、監督自ら本作品の誕生裏話を語っています。誰にでも、過去に戻れたらという希望はあるものですね。私は数え上げれば切りが無いほど、過去に戻りたい経験があります。皆さんならどうしたいですか? 想像するだけでも楽しいですね。もし、願いが叶えられたら、びっくりしますね。やはり、映画はとてつもなく面白い!
今回の映画にちなんで「もしタイムトラベルができたらどうする?」と質問を投げかけると、「2回戻らせてくれる? まずはビートルズのコンサート。子どもの頃、スウェーデンに住んでいたんだけど、ビートルズが来てコンサートをしたのに行けなかったんだ。だから今度は絶対に行きたい。あとは、20歳のときに大失恋をして立ち直るまでに5年かかったから、できるならそのときに戻ってやり直したい。でもそうしたら、私が自分の経験を踏まえて作ってきたこれまでの映画は生まれていないだろう。やっぱりビートルズだけでいいかな(笑)」と、カーティス作品の誕生秘話とも言えるエピソードを教えてくれた。
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