「マレフィセント2」のあらすじと概要

名作ディズニーアニメ「眠れる森の美女」でオーロラ姫に永遠の眠りの呪いをかけたマレフィセントを主人公に、アンジェリーナ・ジョリー主演で実写化した「マレフィセント」の続編。今作で指揮をとったのは何と「パイレーツ・オブ・カリビアン/最後の海賊」の監督ヨアヒム・ローニング。前作に続き、マレフィセントをジョリー、オーロラ姫をエル・ファニングが演じる。しかしオーロラ姫がフィリップ王子の求婚を受け入れ、いよいよ婚礼の日、フィリップ王子の母イングリス王妃が仕かけた罠によってマレフィセントとオーロラ姫の絆は引き裂かれ、人間界と妖精界の平和は保たれる予定でしたが、唯一王妃たった一人の謀略により妖精界を滅ぼそうと画策する。王妃イングリス役に「アントマン&ワスプ」のミシェル・ファイファー。カラスのディアヴァル役サム・ライリーらの演技が光る。
なお、誰もが知っているディズニーアニメ「眠れる森の美女」は1959年に、製作には6年間を費やし、300人のアニメーターを雇い、合計100万枚にも及びセル画が作成された映画だそうです。
本作品「マレフィセント2」は第92回アカデミー賞メイク・ヘアスタイリング賞に堂々ノミネートされましたが、受賞は取り逃がしました。この賞を受賞したのは「スキャンダル」です。
映画「スキャンダル」のレビューはこちら スキャンダル 映画 ハリウッド三大女優の共演
マレフィセント2 ネタバレ感想

ストーリーとテーマについて
本作品はやはり子供向け映画として作られていますが、内容的には十分大人が鑑賞するに足る内容だと思います。まず、映画の冒頭、ディズニーらしくファンタジームード全開の森の妖精の世界が描かれますが、思わず映画の中に引き込まれてしまうに違いありません。この映像美は劇場の大画面で鑑賞するべきだと思います。強烈な存在感を示すジョリーのマレフィセントははまり役です。
マレフィセントはお城の晩餐会に招かれ、妖精の世界とは打って変わって、壮観な宮廷の中での厳かな晩餐会シーンの雰囲気に圧倒されてしまいます。ここではマレフィセントと母イングリアス王妃との火花散るような女同士の会話のやり取りが見ものです。傍らの気弱な王様は静止する術もなく、おろおろするばかりです。
城から逃げ出す途中、マレフィセントは驚くべき事に、人間によって矢で撃ち落とされ水底に沈んでしまいますが、どこからともなく現れた、仲間の妖精に助けられ、仲間の住むところに匿われ九死に一生を得る事になります。マレフィセントはそこで自分たち妖精種族と人間の過去の歴史について教えられることになります。
王妃の謀略によって仕掛けられた、争いの火ぶたは切って落とされます。人間軍の周到な戦争準備もあり、一時妖精軍は劣勢に陥りますが、平和を望むオーロラ姫と王子の力や、マレフィセントの大活躍で和解が訪れ、ディズニー映画らしいハッピーエンドに終わる事になります。最後に悪役のイングリアス王妃はヒツジの姿に変えられてしまうというオチが付いています。
キャラクターとキャストについて
ヨアヒム・ローニング監督:(ノルウェー人)同郷のエスペン・サンドベリとコンビで監督し、2012年の映画『コン・ティキ』が第85回アカデミー賞や第70回ゴールデングローブ賞の外国映画賞でノルウェー代表でノミネートされるなど、国内外で高い評価を受ける。2017年、サンドベリと共に『パイレーツ・オブ・カリビアン/最後の海賊』の監督をつとめた。
アンジェリーナ・ジョリー:ジョリーの評価を決定付けたのは1998年放映の米国テレビ映画『ジーア/悲劇のスーパーモデル』での演技。エイズとドラッグにより短い生涯を終えた実在のモデル、ジア・キャランジを演じたジョリーはこの作品で数多くの賞とノミネートを受け、翌1999年の『17歳のカルテ』でアカデミー助演女優賞を受賞し、実力派女優としての地位を確立した。
エル・ファニング:2歳のとき、「I am Sam アイ・アム・サム」(01)で姉ダコタの幼い頃を演じてスクリーンデビュー。その後、子役として数々の映画やTVドラマ、CMに出演し、「ベンジャミン・バトン 数奇な人生」(08)ではケイト・ブランシェットの少女時代を演じた。映画雑誌、SCREEN映画大賞2020/女優部門 第4位に選ばれている。ちなみに上位は1位デージ―・リドリ―、2位スカーレット・ヨハンソン、3位マーゴット・ロビーが選ばれている。今後の活躍にも目が離せない。
まとめ

名作ディズニーアニメ「眠れる森の美女」からストーリーが展開して本作品の実写化まで約60年を超える歴史がある。世界的に人気を博する作品の息の長さには驚くが、本作品も雰囲気的にまだ続編登場の可能性も大きいのではないかと感じられる。
バットマンのジョーカー(関連鑑賞レビューは以下)やオーロラ姫に呪いお掛けた憎まれ役のマレフィセントが主役になって人気を博しているという現象はどう説明したらいいのだろう。水戸黄門に出てくる悪代官が主人公に躍り出てくるのとは少し違うのだろうか?
非常に分かり易いストーリーで子供連れで鑑賞して親子で十分楽しめることは間違いないが、ジョリー・マレフィセントのパワー炸裂シーンは驚きだ、また、一旦灰になって死んだかに思われたが、不死鳥のように蘇るところは拍手喝采なのではないでしょうか。
わたしの評価は87点。
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