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『アイズ ワイド シャット』(スタンリー・キューブリック監督遺作)夫婦の猜疑心をテーマとした映画(感想)。当時結婚していたクルーズ夫妻は長期の撮影を覚悟し、ロンドンへ移住していた!

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映画『アイズ ワイド シャット』のあらすじと概要

Gerhard BögnerによるPixabayからの画像

「2001年宇宙の旅」「時計じかけのオレンジ」など数々の名作を残した鬼才スタンリー・キューブリックの遺作。19世紀の文豪アルトゥール・シュニッツラーの「夢小説」を原作に、撮影当時実際に夫婦だったトム・クルーズとニコール・キッドマンを主演に迎え、完全秘密主義で製作された。

ニューヨークで暮らす内科医ウィリアム(トム)と、結婚9年目となる美しい妻アリス(ニコール)はやや倦怠期を迎えているが、6歳の娘とともに何不自由ない生活を送っていた。ある夜、ウィリアムは妻から、家族旅行中に他の男に性的欲求を感じ、「過去に心を奪われた男性がいて、求められたらすべてを捨ててもいいと思った」と聞き、ウィリアムは大きな衝撃を受けてしまう。

この夜以降、性の妄想に取りつかれながら深夜の街をさまよい歩く彼は、ある切っ掛けで、ニューヨーク郊外の豪邸で行われている秘密のパーティに足を踏み入れてしまう事になります。

1996年11月から撮影が始まりますが、キューブリックの意志により秘密裏に進められたため、その内容も全く外部へは知らされなかったという。キャストの交代などにより撮影は長期化し、1998年4月まで延々400日以上に及ぶギネス記録と撮影期間となりました。なおクルーズ夫妻はこの作品に臨むため、ロンドンへわざわざ移住していたと言われています。

映画『アイズ ワイド シャット』のスタッフとキャストについて

rolypolysによるPixabayからの画像

スタンリー・キューブリック監督:完璧主義者として知られる20世紀を代表する映画監督。13歳の誕生日に父親からカメラをもらい、すぐさま写真に熱中したそうです。ニューヨーク出身、1999年没

「エクソシスト」の続編を断って監督したスティーブン・キング原作の「シャイニング」(80)はホラー映画の傑作としてカルト的な人気があります。但し原作を大幅に改変してしまったためキングからは反感を買っていたそうだ。この作品はわたしの学生時代の思い出の映画です。当時、冬の十勝岳のスキー場ロッジが映画のシーンそっくりに思えてきたのを鮮明に覚えています。

トム・クルーズ「7月4日に生まれて」(89)、「ザ・エージェント」(96)でアカデミー主演男優賞、「マグノリア」(99)で同助演男優賞にノミネートされている。

本作品では妻の性衝動の幻想に怯える一方、自分自身もずるずると誘惑に負けてしまう方向に突き進んでしまいますが、何となく優柔不断な態度が少しもどかしさを感じました。

ニコール・キッドマン:ミュージカル映画「ムーラン・ルージュ」(01)でアカデミー主演女優賞に初ノミネートされ、翌年の「めぐりあう時間たち」(02)で同賞に輝く。以降、ハリウッドを代表する女優として「コールド マウンテン」(03)や「オーストラリア」(08)などに主演し、「ラビット・ホール」(10・主演)と「LION ライオン 25年目のただいま」(16・助演)でもアカデミー賞にノミネートされている。

本作品中では貞操観念はそれ程問題があるとは思えないのですが、、、夫トムの幻想が問題では、、、

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映画『アイズ ワイド シャット』のネタバレ感想

ウィキペディア作品解説に「公開当初はキューブリックが自ら語ったという『この作品が私の最高傑作だ』との言葉が広く流布され、ビデオの解説などにも引用されましたた。一方で、死の2週間前にキューブリックからの電話を受けたという友人で俳優のR・リー・アーメイが、その電話でキューブリックは「『アイズ ワイド シャット』は、クルーズが滅茶苦茶にした完全な失敗作だ」と語っていたと2006年に発言している」と記述が載っています。実際のキューブリック監督の思いどちらか定かではありませんが、本来作品の評価は監督がするものではなく、映画を見る人がするものだろうと思います。

結婚9年目の夫婦に訪れた倦怠期を如何に克服するか、という極めて庶民的なテーマだけではないと思いつつ見ていました。本作品の様に飛び抜けて美男美女の夫婦間の倦怠期と言うのは厄介なものです。お互いにモテ過ぎるので少し疲れてしまうところがあり、お互いに些細な事で嫉妬していたら、夫婦は続けていけないと思いました。プライベートでは二人は本作撮影後直ぐに離婚していました。

アリスのふとした告白の言葉「過去に心を奪われた男性がいて、求められたらすべてを捨ててもいいと思った」は絶対に「夫」に対して、吐露すべきではないと思いました。なぜ、こんな馬鹿正直なことを言ってしまったのか本当に耳を疑いたくなりました。

ちょっとした切っ掛けで、呼ばれていない大邸宅での怪しいパーティーに興味本位で紛れ込みます。タクシーで乗り付けた為に素性が分かってしまい、大問題に発展します。彼の身代わりになった若い娼婦が残酷にも犠牲になり殺されてしまいます。この部分だけは、ちょっとかなり後味の悪い展開にびっくり仰天させられてしまいました…

最後に

TheOtherKevによるPixabayからの画像

本作品ではクリスマス期のニューヨークにおける華やかな街の景色と寒々とした気温が巧みに表現されています。しかし、キューブリック監督は極度の飛行機嫌いであり、「フルメタル・ジャケット」同様すべてイギリスでのロケおよび大規模スタジオ撮影で再現されていたというからびっくり仰天です。

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