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映画『ミリオンダラー・ベイビー』(感想)女子プロボクサーのシンデレラ物語ではありません。一瞬の輝きの後、衝撃的な一撃が待ち構えていました!

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『ミリオンダラー・ベイビー』のあらすじと概要

Сергей ГорбачевによるPixabayからの画像

ロサンゼルスの寂れたボクシングジムの門を叩いたボクシングチャンピオンを夢見る田舎育ちのマギー(ヒラリー・スワンク)。ジムのオーナー兼トレーナーのフランキー(クリント・イーストウッド)は彼女を拒んでいましたが、彼女の真剣さに打たれ、彼女のトレーナーとなります。お互いに父娘の関係をなくしている2人は、激しいトレーニングの中で人間的に歩み寄っていきます。

映画『ロッキー』の女性版と思いきや、後半部分には試合中、相手のかなり卑怯な一撃が原因で脊髄を損傷してしまい、やがて悲劇的な終末を迎えることになります。

「3000万ドルの中規模予算と37日という短い撮影期間で製作されながら、2003年公開の『ミスティック・リバー』に続き作品の完成度の高さと従来のアメリカ映画との異質性を高く評価され全米だけでも1億ドルの興行収入を記録」したという大人気作品。傑作映画の製作には予算と時間は無関係の様です。

アカデミー賞作品賞、監督賞、主演女優賞、助演男優賞の主要4部門を受賞した話題作。

『ミリオンダラー・ベイビー』のスタッフとキャストについて

Сергей ГорбачевによるPixabayからの画像

クリント・イーストウッド監督・主演(フランキー・ダン):1930年、サンフランシスコ生まれ。TVシリーズ「ローハイド」(59~65)の準主役で人気を博す。その後イタリアへ渡り、「荒野の用心棒」(64)、「夕陽のガンマン」(65)と立て続けにマカロニ・ウエスタンに主演した。

日本のアニメ「あしたのジョー」の丹下段平の様な役柄ながら、経営するジムはかなり大規模、但し経営は火の車。渋々指導するようになったマギーはハングリー精神旺盛で、フランキーの指導を吸収して、めきめき腕を上げて行きます。

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ヒラリー・スワンク(マギー・フィッツジェラルド):「ベスト・キッド4」(94)で注目を集め、「ボーイズ・ドント・クライ」(99)でアカデミー主演女優賞をはじめ数々の賞を受賞。04年にも本作品「ミリオンダラー・ベイビー」で2度目のアカデミー主演女優賞を獲得する本格的な実力女優のひとり。

彼女は元来運動神経に秀でており、水泳でジュニア・オリンピックの選考会に参加するほどであったという。撮影に際し3ヶ月間数多くの世界チャンピオンを輩出したヘクター・ロカの元でトレーニングを重ねた。また、重量挙げの選手であるグラント・ロバーツと共に筋力トレーニングに励み、撮影に備えたという凄まじい準備があったようです。

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モーガン・フリーマン(”スクラップ”):90年代には「許されざる者」(92)、「ショーシャンクの空に」(94)、「セブン」(95)などの名作・話題作に出演し、米映画界にとって欠かせない存在となった。2005年、再びイーストウッド監督と組んだ本作品「ミリオンダラー・ベイビー」でアカデミー助演男優賞を受賞。

109回目の試合で片方の目を失明してしまい、ジムの管理をして余生を送る。愛称をスクラップと呼ばれているところが、何とも痛々しく気の毒。しかしながら、ジムの若手相手に見せた未だ健在のアンチ力にはびっくり仰天!

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『ミリオンダラー・ベイビー』のネタバレ感想

StockSnapによるPixabayからの画像

かなり前に観賞した覚えがあり、今回は久しぶりの再観賞。以前見た後半部分の記憶が余りなく、前半部分のハングリー精神旺盛な主人公と周囲のおっさん二人の心温まる支援でどんどん強くなっていく所に感動していましたが、『一番大事な事は自分の身は自分で守れ』というルールを守る事が出来ず、不治の負傷に倒れてしまいます。

華々しい人生とは裏腹に、終盤(短い人生)がどう考えても非常に哀れでなりません。勿論、一瞬とは言え、凡人には決して味わう事の出来なかった人生の表舞台に立つことは出来、生まれて来た甲斐があたと本編では結論付けています。それを否定するつもりは全くありませんが、ボクシングというスポーツの危険性を再認識してしまう映画でした。

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