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映画『ショコラ』(2000/ラッセ・ハルストレム監督)感想‣チョコレートの甘い香りとその効能にうっとり!

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『ショコラ』のあらすじと概要

edmondlafotoによるPixabayからの画像

1959年冬のある日、フランスの小さな村に謎めいた女性ヴィアンヌが私生児であるアヌークを連れて越してきました。母娘は村人が見たこともないような美味しそうなチョコレートであふれた店を開きます。客の好みにピタリと合わせて勧められるチョコレートは、その不思議な作用から村人達を惹きつけ、村人はカトリックの断食期間にも厳格な教義に反しチョコレートを食べていました。村の指導者レノ伯爵はその事実に愕然となり、ヴィアンヌを村から追放しようと画策します。そんな時、ジプシーの青年ルーの船が村にやってきました。

宗教と人間関係の複雑な絡み合い、そして大人の事情に飲み込まれている子供たち、また、愛する人を遠くから思い続ける大人たちの感情等が随所に秘められた印象深い映画となっています。

 

 

2000年製作/121分/アメリカ
原題:Chocolat

『ショコラ』のスタッフとキャストについて

Jean-Philippe FourierによるPixabayからの画像

ラッセ・ハルストレム監督:1946年生まれ、スウェーデン・ストックホルム出身。ジョニー・デップとレオナルド・ディカプリオ共演の「ギルバート・グレイプ」(93)を監督。ジョン・アービング原作の「サイダーハウス・ルール」(99)で再びアカデミー監督賞の候補となり、続く本編「ショコラ」(00)はアカデミー作品賞含む5部門にノミネートされました。

監督作品投稿記事⇩

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ジュリエット・ビノシュ(ヴィエンヌ):「存在の耐えられない軽さ」(88)でアメリカに進出し国際的な名声を獲得。そのころに交際していたレオス・カラックスが監督する「汚れた血」(86)、「ポンヌフの恋人」(91)にも出演している。フランスのトップ女優。

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ジュディ・デンチ(老女アルマンヌ)「恋におちたシェイクスピア」(98)でアカデミー助演女優賞を受賞した。「007/ゴールデン・アイ」(95)以降のシリーズでM役を務めているほか、「眺めのいい部屋」(86)、本編「ショコラ」(00)、「あるスキャンダルの覚え書き」(06)などに出演している。

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ジョニー・デップ (ルー)主演したティム・バートン監督の傑作ファンタジー「シザーハンズ」では、心優しい異形の人造人間をユーモアと哀感たっぷりに演じて、映画ファンの心にいつまでも残る名演を披露、ハリウッドにおいても確固たる地位を築く。しかし、その後も「妹の恋人」「ギルバート・グレイプ」「エド・ウッド」「ラスベガスをやっつけろ」「ブロウ」など、ハリウッドのメインストリームとは一線を画した作家性の強い作品に好んで出演していたが、ディズニー製作のハリウッド娯楽大作に主演、海賊ジャック・スパロウを喜々として演じ、独創的なキャラクター像を確立、映画の爆発的大ヒットに大きく貢献した。

『ショコラ』のネタバレ感想

5598375によるPixabayからの画像

しばらく使われていなかった物置小屋の様な店舗を借り受けてチョコレート販売店に改装し、そこで販売するのはあっと驚く、とてつもなく美味しそうなチョコ―レートの数々。チョコレートには南米伝来の特効の秘密がある様で、あっという間に町の人気店になって行きます。ヴィアンヌの販売の仕方が、したたかな商法、手練手管を駆使し、店内に客を招き入れてしまいます。堅物の市長、レノ伯爵は頑なに最後までチョコレートを食べようとしませんが、最後にはチョコレートの誘惑に完敗、非常にみっともない姿を暴露してしまいます。

レノ伯爵ではありませんが、古い因習の束縛をも破ってしまう程の『チョコレート』の誘惑の味というのもどれほどのモノなのか、是非味見してみたい気持ちになります・・・

ジョニー・デップ扮するジプシーの青年ルーが「海賊船」で、突然町に押しかけてきます。かなり、唐突な来訪でびっくりします。7年も前の同じラッセ・ハルストレム監督の作品『ギルバート・グレイプ』に出演していた時とそっくりのジョニー・デップを見て本当に驚きました。そして、ルー出現以降の映画はジョニーの圧倒的な存在感で、すっかり雰囲気も変わってしまい、まるで違う映画を見ている様な気分でした。

娘アヌークの言葉によれば、「変わり者の母親の御蔭でどこの街に引っ越しても、いつも母娘共々虐められている」という事が常態化しているようです。気の毒になりました。これだけの優れたチョコレート職人としての技術を持っているのであれば、周囲に溶け込み、かた意地を張らず、娘の為にも素直に生きていけば良いのにと正直思ってしまいましたが…

 

 

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