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おすすめ映画『エジソンズ・ゲーム』(2019/アルフォンソ・ゴメス=レホン監督)感想‣発明王エジソンとライバルたちが繰り広げる電流戦争の映画化

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『エジソンズ・ゲーム』のあらすじと概要

Michael SchwarzenbergerによるPixabayからの画像

発明王エジソンとライバルたちがアメリカ初の電力送電システムをめぐって繰り広げたビジネスバトル=電流戦争を映画化。

「イミテーション・ゲーム エニグマと天才数学者の秘密」のベネディクト・カンバーバッチがトーマス・エジソン、「シェイプ・オブ・ウォーター」のマイケル・シャノンがライバルのカリスマ実業家ジョージ・ウェスティングハウスを演じ、共演にも「女王陛下のお気に入り」のニコラス・ホルト、「スパイダーマン」シリーズのトム・ホランドら豪華キャストがそろった。

19世紀、アメリカは電気の誕生による新時代を迎えようとしていた。1880年代のアメリカで、電力の供給方法を巡って直流送電派のトーマス・エジソンと交流送電派のジョージ・ウェスティングハウスが繰り広げていた電流戦争の様子を中心に描いている。

白熱電球の事業化を成功させた天才発明家エジソンは、大統領からの仕事も平然と断る傲慢な男だった。実業家ウェスティングハウスが交流式送電の実演会を成功させたというニュースに激怒したエジソンは、ネガティブキャンペーンで世論を誘導。事態は訴訟や駆け引き、裏工作が横行する世紀のビジネスバトルへと発展していく。

監督は「ぼくとアールと彼女のさよなら」のアルフォンソ・ゴメス=レホン。

原題:The Current War

なお、本作公開までにはたいへんな紆余曲折があった模様で、劇場公開版はトロント国際映画祭で披露されたバージョンに5つのシーンを追加し、上映時間を10分短縮したもの。メガホンをとったアルフォンソ・ゴメス=レホン監督によれば、同映画祭で披露されたのはプロデューサーであったワインスタイン・カンパニーによる強い圧力によってまとめられた不本意なバージョンで、同じくプロデューサーのティムール・ベクマンベトフらの支援を得て、再編集を続けてきたという。

今回の再編集版が実現したのは、製作総指揮に名を連ねるマーティン・スコセッシ監督のおかげだとゴメス=レホン監督は明かしています。スコセッシ監督は同映画祭で披露されたバージョンを認可していなかったため、契約上は未完成扱いとなっていたと明かしています。

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『エジソンズ・ゲーム』のスタッフとキャストについて

Gerd AltmannによるPixabayからの画像

アルフォンソ・ゴメス=レホン監督:マーティン・スコセッシやノーラ・エフロンの助監督として経験を積む。アレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ監督の「バベル」(06)やベン・アフレック監督の「アルゴ」(12)に参加した後、2010年から12年にかけて人気TVシリーズ「glee」の8エピソードを手がけて頭角を現

ベネディクト・カンパ―バッチ(トーマス・エジソン):1976年ロンドン出身。。「イミテーション・ゲーム エニグマと天才数学者の秘密」(14)でアカデミー主演男優賞に初ノミネート。マーベルの「ドクター・ストレンジ」(16)でタイトルロールを演じ、同役で以降のマーベル作品にも出演する。その他の出演作に「ブーリン家の姉妹」(08)

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マイケル・シャノン(ジョージ・ウェスチングハウス):1974年、米ケンタッキー州レキシントンで生まれ育つ。「バニラ・スカイ」(01)や「8 Mile」(02)、「バッドボーイズ2バッド」(03)などの話題作に出演する。「レボリューショナリー・ロード 燃え尽きるまで」(08)でアカデミー助演男優賞に初ノミネートされた。

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ニコラス・ホルト(二コラ・テスラ):。ヒュー・グラント主演の映画「アバウト・ア・ボーイ」(02)で注目を浴び、「ニコラス・ケイジのウェザーマン」(05)で米映画に初出演する。09年には、映画「シングルマン」の演技で高い評価を得たほか、ウェストエンドで初舞台を踏んだ。人気シリーズ第4弾「X-MEN:ファースト・ジェネレーション」(11)でハンク/ビースト役に起用される。

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『エジソンズ・ゲーム』のネタバレ感想

SchwoazeによるPixabayからの画像

約130年前に漸く街に電灯が灯り始めたという時代の話です。その100数十年の急速な科学技術の発展には驚きます。しかしながら、エジソンの偉大さには全く変わりはないのですが、今やその科学の進歩が近い将来の人類の存在を脅かしかねない大きな問題(地球温暖化)に直面していることを考えると、電灯が灯った事が本当に、長い目で見て人類の歴史にとって本当の幸福を招いたのかどうか、手放しで喜べないのが非常に残念な気持ちになります。

本作品は発明王のエジソンの伝記映画として描かれていますが、焦点を当てているのは交流・直流化の主導権を決める大変重要な場面でのやり取りが中心でした。数多くの発明に没頭していながらも、事業経営、特許等に関しても妥協せず、他人を蹴落としてまで、あらゆる手段を講じ自分の野心を貫こうとする、異常な執念深さはやはり並の人物ではないと本作品『エジソンズ・ゲーム』から感じることが出来ました。

1891年にエジソンが「キネトスコープ」(大きな箱の中にフィルムを装填し、筒の中を覗き込むというシステム=現在の映画とはかなり異なります)なるものを発明することに成功したとあります。同じころフランス・パリでもリュミエール兄弟が「シネマトグラフ」を発明し、一般の観客向けに、お金を取って公開されたそうです。もし、映画が無かったと仮定したら、娯楽も一つ減り、空いた時間をどのように過ごしていたかちょっと想像も出来ません。

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