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おすすめ映画『真夜中のゆりかご』(2014/スサンネ・ビア監督)感想‣2組の全く異なる境遇の夫婦の生活と子育てを対比させた物語…

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『真夜中のゆりかご』のネタバレ感想・見どころ

生まれたばかりの乳児を抱える二組の夫婦が登場しますが、一見まったく異なる境遇で天国と地獄の様な差があるように見えました。しかしながら、幸せそうに見えた刑事夫婦の間にも夫婦でする気が付かない妻の行動が隠されていました。その恐るべき真実は映画の後半で明らかになっていきます。

小さな乳児が突然呼吸をしなくなってしまうという”事故”、それに気づいた夫婦はすっかり気が動顛。後から思うにこの時点で妻のアナは乳児の本当の死因がどこにあるのかはっきりと知っていた事が分かって行きます。「警察に知らせれば、わたしは自殺する」と言い放ち、夫が警察に通報する事を頑なに拒否していました。そして、夫アンドレアスの取った奇妙な行動を、理解出来る人は誰一人いないであろうと思いました。彼は刑事として、捜査に出向いた家庭で育児放棄されている乳児(ちょうど自分の子供と同じ年頃の子供)が自分の排便にまみれ、押し入れに放置され、凍えている恐るべき状況を目撃し救出していました。しかしながら、自分の息子が突然死した後、その遺体をその子供と”交換”するというまさかの行動に出ています。当に、鬼畜の行動というべきかもしれません。しかも人一倍良識あるべき刑事がこんな事をして…また、事態は急変しアナは自分の”犯した罪”の深さに耐え切れず、自ら命を絶つ道を選んでいました…

一方、息子を他人の死んだ子供と取り換えられてしまったヤクザの夫トリスタンは子供が取り替わってしまったことに全く気付いている様子が有りません。妻サネは子供が入れ替わっていることに気付いていました(でもこれは、育児放棄の妻と言えども、さすがに自分が生んだ子供の顔くらいは覚えているのは当たり前だと思います)

観賞後、どう考えても刑事アンドレアスの行動がまったく理解できません。自分達の育てていた子供の亡骸を、葬る事をせず、あたかも”モノ”同然に他人の家に置いて来るという行動はちょっとあり得ないかなぁと考えてしまいました…

『真夜中のゆりかご』のあらすじと概要

「未来を生きる君たちへ」でアカデミー外国語映画賞に輝いた作品、デンマークの女性監督スサンネ・ビアと脚本家アナス・トーマス・イェンセンのコンビによる、育児放棄、ドラッグ中毒、家庭内暴力といった現代社会が抱えるさまざまな問題を盛り込んだサスペンスドラマ。美しい妻と乳児の息子とともに、幸せな生活を送っていた敏腕刑事のアンドレアス。ある日、通報を受けて駆けつけた一室で、薬物依存の男女による衝撃的な育児放棄の現場に直面します。一方、夫婦交代で真夜中に夜泣きする息子を寝付かせる愛に満ちた日々を過ごすアンドレアスでしたが、ある朝、思いもよらず息子が急死するという悲劇が彼らを襲います。それをきっかけに、アンドレアスの中で善と悪の境界線が激しく揺れ動いていくことに…

2014年製作/102分/デンマーク
原題:En chance til

『真夜中のゆりかご』のスタッフとキャストについて

スサンネ・ビア監督

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ニコライ・コスター=ワルドー(アンドレアス):デンマーク出身。01年の戦争映画「ブラックホーク・ダウン」で米国に進出。米ドラマシリーズ「ニュー・アムステルダム」(08)の主演を経て、大ヒットファンタジードラマ「ゲーム・オブ・スローンズ」(11~)のジェイミー・ラニスター役で国際的に知られるようになります/本作では、ハリウッドでの活躍を裏付ける確かな演技で、父親の揺れ動く心情を繊細に演じています。

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ウルリッヒ・トムセン(シモン):アンドレアスの同僚刑事

マリア・ボネビー(アンドレアスの美しい妻アナ、生まれたばかりの幼児アレクサンダーを抱えます):本編の鍵となる、心の闇を抱えその行動はとてつもない禍根を産むことに。

ニコライ・リー・カース(トリスタン):デンマーク出身。トム・ハンクス主演「天使と悪魔」(09)でハリウッドに進出/ドラッグ、家庭内暴力、育児放棄と常軌を逸した人生を送っています。

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