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【南アルプス】日本第二の高峰・北岳(3193㍍)雲上の可憐な高山植物の宝石箱 2022年7月30日〜8月1日

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久々に30数年振りとなる、日本百名山・日本第二の高峰北岳に登ってきました。山頂直下の3000㍍地点にある『肩の小屋』での宿泊は「完全予約制」となっており(テント泊の場合は予約は不要)コロナ感染防止対策もあり、通例の夏時期の山小屋の大混雑ぶりとは別世界、整然とした山小屋ライフを堪能する事が出来ました。

登山予定の1週間前からは「北岳」の天気予報からは連日目が離せず、多少の雨模様でも登る覚悟で心の準備をすすめていましたが、幸運な事に2日間とも山を歩いている時間帯は一切雨に降られることがありませんでした。

最近突然目覚めた「高山植物」観賞が予定通り出来ました。時間の許される限り写真に収めて来ましたので、その一部を以下報告させて頂きます。是非、参考にしてみてください。植物の名前に関しては自信の無いものもありますので、間違っていればその旨ご指摘頂き、正確な名まえをご連絡頂ければたいへん助かります。

『肩の小屋』到着直後の様子。小屋に到着し暫し休息して外に出ると朝からの好天が一転して厚いガスに包まれ、降雨という劇的な天候の変化に驚きました。雨は直ぐに止み、夕刻、富士山が姿を現すなど天気の回復も驚くばかりの速さ…

以前に比べてテントは個人用など小型化が進んでいる様です。

速い雲の動きが高度感を感じました。

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南アルプス北岳・登山口(広河原)へのアクセス方法

当初計画の段階では単独行を検討しており、電車か高速バスを利用して甲府入りを考えていました。しかしながら、計画の途中で近所に住む友人も同行する事になった為、急遽自宅から自家用車で北岳山麓の芦安温泉を目指し出発しました。

電車利用

JR新宿駅 ⇒ JR甲府駅 (特急あずさ)料金3,890円(特急券込み)所要時間:1時間30分程度

甲府駅 ⇒ 広河原/或は市営芦安無料駐車場までのバス便が運航されています。1日6便程度運行されていますが、最終便は甲府駅発14:05(15:58広河原着)と若干早めなので要注意です。所要時間は約2時間。途中の芦安温泉までは1時間です。なお、芦安温泉からは5:15市営芦安駐車場始発という一番早いバス便も毎日運航されています。(6:13広河原着) ➢今回利用しました。

バス料金:甲府駅-広河原=1,990円、市営芦安駐車場-広河原=1,160円。さらに、夜叉神峠-広河原間を利用の際、南アルプス山岳交通適正化協議会への「南アルプスマイカー規制協力金」(中学生以上300円/片道1人、小学生以下無料)が必要となります。※バス料金支払いには交通系ICカード(スイカ等)の利用が可能。

新宿→広河原登山口までの交通費(特急、バス料金)合計6,180円/片道となります。

芦安始発5:15の芦安駐車場から北岳登山口のある広河原に向け出発するバス乗り場。早朝より雲一つない好天に恵まれました。

日曜日だったので、そこそこの登山客の方が乗車されていました。バスは始発便は2台運行されていました。少し前の情報では土・日に1000名近い登山客で溢れ、バスに乗れない乗客が出るほどだったそうですが、今日はそこまでの混雑はありませんでした。早目の4:40に整列乗車の列に並びましたが、先頭でした。

高速バス利用

パスタ新宿 → 甲府駅南口までの高速バス便も利用可能です。(所要時間2時間、片道2,200円前後)

自家用車利用

都内初台IC→白根IC 一般道で芦安温泉無料駐車場まで約150㌔ 芦安駐車場から広河原まではマイカー規制があるので、全ての登山客は市営無料駐車場に車を停め、原則バス利用或は『乗り合いタクシー』(運賃はバスとほぼ同料金設定)を利用することになります。(わたし達もこのバス便を利用しました)

芦安経由の他に、奈良田(ならだ)から広河原間のバス便もありますが、こちらはバス本数が少なく、利用には注意が必要です。

北岳登山ルート

広河原登山口からの一般的なルート

広河原 ⇒ 白根御池小屋分岐 ⇒ 大樺沢二俣 ⇒ 右俣コース ⇒ 小太郎尾根分岐 ⇒ 肩の小屋(肩ノ小屋までの一般的な所要時間は約6時間)今回登りに利用したルートです。しかしながら、登りに利用されていた登山者は非常に少なく、ほとんどの方は「草すべり」の直登500㍍のルートを利用されているようでした。わたし達も帰路は「草すべり」を利用。

実際の所要時間(かなりゆっくり歩いています)

(第一日目)

6:13  広河原登山口出発 

9:20  白根御池小屋到着

13:10 肩の小屋到着

(第二日目)

5:30 肩の小屋出発

6:05 北岳登頂

6:52 肩の小屋出発

9:00 白根御池小屋出発

11:25 広河原着

吊り橋を渡る。いよいよ登山開始、はやる心を抑えて登り始めはゆっくり歩き始めましょう!

早朝の野呂川

広河原登山口から野呂川に掛かる吊り橋を渡り、まず、「白根御池分岐」まで向かいます。(30分)最初から平坦ではなく、かなりの勾配のきつい登山道を登り始める事になります。なお、「大樺沢コースの歩行は不可」との看板がありましたので、要注意です。

あまり視界の効かない森林帯の中のを一歩一歩

白根御池小屋付近より見上げる北岳山頂

次の目的地は「白根御池小屋」(所要2時間40分)益々勾配はきつくなります。白根御池小屋からは2つのルートに別れます。右側の山に分け入る「草すべりルート」と左手時間は30分長いものの多少楽だという「大樺沢二俣から右俣コース」。ほとんどの登山者が草すべりコースに向かった様でした。吾々は楽な右俣コースを取りました。二俣の分岐から、勾配のきつさはかなりあったので、草すべりと大差ないのではと感じました。左手前方に暫く残雪の残っているルートを辿りますが、直ぐに灌木帯の道へ入るので雪渓の眺望はなくなりました。

小太郎尾根分岐まで突き上げるのに予想以上の体力・時間を要しました。

シモツケソウ

アツモリソウ?

ヒメシャジン?

カニコウモリ?

大木の生い茂る森林帯を歩き抜ける

クガイソウ

同じくクガイソウの群落

イワギキョウ、ちょっと疲れ気味?

白根御池小屋の手前にあった清水。とても冷たかった!

タカネグンナイフウロ 山中至る所に見掛ける事が出来ました

マルバダケブキ の大群落 毒性があり鹿の食害に遭う事も無く、大繁殖しているとの話を聞きました

ヒメシャジン

シダ類の繁殖も美しい緑を添えています

白根御池付近から見上げる北岳の雄姿 かなり高そう!

マルバダケブキの大群落 ものすごい面積に圧倒されます。いたるところに黄色い花!

タカネナデシコ 可憐な花

登山開始早々調子が上がらず苦労しましたが、徐々にペースアップしてきました…同行のCさん

オトギリソウ?

オトギリソウ

目が眩みそうな高さ! バットレス!

ハクサンフウロ

ミヤマシシウド?

ホタルブクロ

イブキジャコウソウ 確かにその場では確認できませんでしたが、どこからともなく一風変わった香りが何度か漂っていいた様な気がしました。

積雪の圧力で大きく曲がっているダケカンバ 灌木帯を行く

北岳に雲が掛かり始めました…まだまだ先は遠い

北岳キンポウゲ

ヨツバシオガマ

ヨツバシオガマ群落!

ウサギキクの大輪

タイツリオウギ?

タイツリオウギ?

肩の小屋まで50分となりました。これからの登りも気が抜けません。

ウサギギク

ハハコヨモギ?

タイツリオウギの群落

小太郎尾根分岐からの道程も結構遠い。

ツマトリソウ

歩き易い登山道ながら、かなりの標高の場所を歩いていることを実感

またもやクガイソウ

小さな花の群落、いたるところにお花畑…

ハイマツの実は鮮やかなピンク

徐々に沸き上がる雲、深山幽谷の雰囲気に一変

瞬時に湧き起る白雲

肩の小屋はまだまだ先の様です。北岳は雲の中

3000㍍の稜線歩きは愉しい♪

やっと見つけたトウヤクリンドウの蕾

イハウメの群落

チシマギキョウ

二日目早朝肩の小屋より北岳山頂を目指す。雲一つない快晴!

朝日を目一杯浴びるミヤマキンバイ

ミヤマシシウド

山頂下より肩の小屋、仙丈・甲斐駒方面を眺む、遠方は八ヶ岳方面

朝日に輝くヨツバシオガマ、元気いっぱいです

北岳山頂より富士山の大展望

仙丈岳

鳳凰三山を眺む

シシウド

頂上からいよいよ下山開始

朝露に濡れるヨツバシオガマ

清々しい朝日を浴びるヨツバシオガマ

色鮮やかなチシマギキョウの目覚め

早起きのイワヒバリ

陽の光に輝くバイケイソウ

一斉に太陽に顔を向けるウサギギクの群落

気持ちよさそうなチングルマ

ハクサンフウロ

ヨツバシオガマウサギギク

タカネナデシコ

タカネグンナイフウロ

オトギリソウ

白根御池を眺む、もうすぐ白根御池小屋に到着

鬱蒼とした緑に覆われる下山道

広河原より北岳方面を振り返る

北岳「肩の小屋」

現状定員70名程、現在増設中。小屋は満杯にならず7,8割程度の泊り客だったのではないでしょうか?夏山シーズンとしては考えられない余裕のある山小屋生活を満喫

快適な居住空間

2人毎に木製の壁で仕切られている個室タイプ。階段で上の段に上り下り出来ます。畳一枚分がひとりのスペースなので余裕綽々です。快眠が保証されています。一泊二食込みで1万円。

「北岳」直下の好立地(標高3000㍍)

標高3000㍍の高所、北岳山頂(3193㍍)までは約50分の位置にあります。水場までは往復30分を要すため、1リットル200円で購入しました。

期待以上でも以下でも無い夕食メニュー、豚肉の味噌焼が提供されました!

こちらは朝食メニュー、おかずがちょっと少な目ですが、贅沢は言えないか!?

北岳登山の前泊地 芦安温泉情報

芦屋温泉 岩園館

芦安温泉には民宿などを含め複数の旅館が登山客を受け入れています。登山前日源泉掛け流しの露天風呂にゆっくり浸かり英気を養いました。なお、下山後もこちらの風呂を利用させて頂き汗を流し、帰途に着きました。一般日帰り利用料金は1000円ですが、前泊客は500円でした。

岩園館から芦安私営駐車場まで

旅館からは1.5㌔程山道を登ったところに駐車場はあります。車で3,4分と便利。登山開始日、早朝(4:30頃)にもかかわらず、駐車場には係員が車の誘導を行ったいたので、整然と車を駐車することが出来ました。駐車スペースは第1から第8まであります。収容台数は500台程度。

最後に

全山高山植物に埋め尽くされていると言っても過言ではない状況に改めてびっくり仰天。至る所に花が咲いていました。また、3000㍍超の頂上付近の過酷な気象条件の登山道脇にもしっかりと根ずく高山植物はひと際可憐です。

また、新しくなった『肩の小屋』も快適そのもの、非常に有り難い存在に感謝したいと思います。

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