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映画『マンチェスター・バイ・ザ・シー』(感想)心を閉ざして孤独に生きる男が、兄の死をきっかけに故郷に戻り、再生の道程を描く

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映画『マンチェスター・バイ・ザ・シー』のあらすじ・概要

「ジェシー・ジェームズの暗殺」「インターステラー」のケイシー・アフレックが主演し、心を閉ざして孤独に生きる男が、兄の死をきっかけに故郷に戻り、甥の面倒を見ながら過去の悲劇と向き合っていく姿を描いたヒューマンドラマ。

「ギャング・オブ・ニューヨーク」の脚本で知られるケネス・ロナーガンが監督・脚本を務め、第89回アカデミー賞では作品賞ほか6部門にノミネート。

アフレックが主演男優賞、ロナーガン監督が脚本賞を受賞した。プロデューサーにマット・デイモン、主人公の元妻役で「マリリン 7日間の恋」のミシェル・ウィリアムズ、兄役で「キャロル」のカイル・チャンドラーが共演。

アメリカ、ボストン郊外で便利屋として生計を立てるリーは、兄ジョーの訃報を受けて故郷のマンチェスター・バイ・ザ・シーに戻ります。遺言でジョーの16歳の息子パトリックの後見人を任されたリーでしたが、兄を失った悲しみや自分に甥が養育できるだろうかという不安に向き合いつつも、故郷の町に留まることはリーにとって忘れられない過去の悲劇と向き合うことでもありました。

2016年製作/137分/アメリカ
原題:Manchester by the Sea

映画『マンチェスター・バイ・ザ・シー』のスタッフとキャストについて

ケネス・ロナーガン監督・脚本:05年に監督した長編2作目「マーガレット」は、スタジオとのファイナルカット権をめぐり対立し、公開されたのは11年になってからだった(日本劇場未公開)。

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ケイシー・アフレック(主人公リー・チャンドラー):本作のプロデューサーであるマット・デイモンの幼い頃からの親友であり盟友であるベン・アフレックの実弟。1988年にTVドラマで俳優デビューし、ガス・バン・サント監督の「誘う女」(95)で映画に初出演。

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ミシェル・ウィリアムズ(リーの元妻ランディ):14歳の時に『名犬ラッシー』で映画デビュー。1998年放送開始のテレビシリーズ『ドーソンズ・クリーク』のジェン・リンドリー役でブレイク

カイル・チャンドラー(兄ジョー・チャンドラー):

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ルーカス・ヘッジズ(甥パトリック・チャンドラー):ウェス・アンダーソン監督の「ムーンライズ・キングダム」(12)で本格的な俳優デビューしています。『ギルバート・グレイプ』の原作・脚本を手がけた脚本家・監督のピーター・ヘッジズを父にもつという注目俳優。

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映画『マンチェスター・バイ・ザ・シー』のネタバレ感想

(ネタバレあり)マンチェスター・バイ・ザ・シーというのが町の名前だということを知りました。海浜の美しい町で、映画の中にも美しい風景が何度も映し出されます。

二人の子供を自分の失火責任で亡くすという取り返しのつかない過ちを犯した事がリーの人生に重くのしかかっています。故郷であるこの町には本当は二度と戻らない事を心の中で堅く決心していたのだと思います。しかし、亡くなった兄ジョーが残した遺書によって、残された甥パトリックの後見人はリーに指定されていました。本作の視聴者の多くは、映画前半何故なのか大きな疑問を持つかもしれません。わたしも、初めはまったく分かりませんでした。息子の後見人としてはリーよりもっとふさわしい人物がいるのではないだろうかと考えてしまいました。

しかしながら、甥パトリックと生活を共にしていくうちに徐々にリー自身が、再生への道を歩み始める事ができるのではないかとい展開に気付かされます。兄であるジョーは自分の息子パトリックの影響力を確信し、半ば人生を諦め掛けている弟リーの復活を強く望んでしたのかもしれません…

それにしても、二人の女性の存在が非常に気に掛かりました。ミシェル・ウイリアムズ扮する元妻ランディは自分の子供を失くしたショックから立ち直れず、きっぱりとリーの元を去り、他の男性と新たな家庭を築いました。不幸な事件以来リー存在はすっかり忘れてしまおうとしたのでしょうか?

また、兄ジョーの元妻は夫の余命がわずかと医師から告げられると、いきなりキレて病院から立ち去り、酒に溺れる日々を過ごします。挙句の果て、心臓病を持つ夫と子供を見捨てるような形で家出ています。ちょっと冷酷過ぎはしないかと思いましたが、きっと本人しかわからない事情があったのかもしれません。

 

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