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映画『記者たち 衝撃と畏怖の真実』(2017/ロブ・ライナー監督・出演)感想‣イラク開戦をめぐる「大量破壊兵器」でっち上げ問題を実話を元に描く!

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映画『記者たち 衝撃と畏怖の真実』のあらすじと概略

「スタンド・バイ・ミー」の名匠ロブ・ライナーが、イラク戦争の大義名分となった大量破壊兵器の存在に疑問を持ち、真実を追い続けた記者たちの奮闘を描いた実録ドラマ。

2002年、ジョージ・W・ブッシュ大統領は、サダム・フセイン政権を倒壊させるため捏造された「大量破壊兵器の保持」を理由にイラク侵攻に踏み切ることを宣言します。ブッシュ元大統領を始め、多くの政治家たちのテレビでの実際の発言が引用されています。

フォックス、ニューヨーク・タイムズ、CNNなどアメリカの主要メディアは政府の発表を鵜呑みにした報道を続けていました。その中で、地方新聞社を31社傘下にもつナイト・リッダー社ワシントン支局の記者ジョナサン・ランデーとウォーレン・ストロベルは、大統領の発言に疑念を抱き、真実を報道するべく様々な困難を乗り越え情報源をたどっていきますが……。

物語の中心となる記者役に「スリー・ビルボード」のウッディ・ハレルソン、「X-MEN」シリーズのジェームズ・マースデン。そのほかジェシカ・ビール、ミラ・ジョボビッチ、トミー・リー・ジョーンズが共演します。

2017年製作/91分/アメリカ
原題:Shock and Awe 「衝撃と畏怖」アメリカが行った軍事作戦名

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映画『記者たち 衝撃と畏怖の真実』のスタッフとキャストについて

ロブ・ライナー監督・出演(ジョン・ウォルコット局長):86年に監督した「スタンド・バイ・ミー」が大ヒットし、一躍人気監督となった。その後も映画出演、監督と活躍を見せてている。

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ウッディ・ハレルソン(ウォーレン・ストロベル):オリバー・ストーン監督の「ナチュラル・ボーン・キラーズ」(94)に主演して一躍注目を浴びた。『ハンガーゲーム』シリーズにも出演。

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ジェームズ・マースデン(ジョナサン・ランデー):

古い言葉「比翼の鳥」「連理の枝」など仲の良い夫婦を現す言葉の通り、映画『きみに読む物語』の主人公二人もすごく幸福な人生を送る!

ジェシカ・ビール(リサ):

ミラ・ジョボビッチ(ヴラトカ・ランデー・ウォーレンの妻):ウクライナ生まれ、スーパーモデル出身の女優。リュック・ベッソン監督のSFアクション「フィフス・エレメント」(97)でヒロインのリールー役で大ブレイクし、同監督の「ジャンヌ・ダルク」でも主演を務めスター女優になる。

トミー・リー・ジョーンズ(ジョー・ギャロウェイ/元新聞記者でベストセラー作家):「メン・イン・ブラック」でエイリアンを取り締まるエージェントを演じたジョーンズにちなんだ“宇宙人ジョーンズ”のCM(06~)も話題になった。

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映画『記者たち 衝撃と畏怖の真実』のネタバレ感想と見どころ

戦争を行う為の大義名分はでっち上げであったという衝撃的な事実には驚かされました。イラクの犠牲者は100万人超との情報もありました。アメリカの様に『言論の自由』が守られている国でもこのような取り返しのつかない誤りを犯す事がある事を間近に見ると、言論の自由が制限されている国では、なおさらながら、国の行う事、政府の決定したことを鵜呑みにして(信じて)従わざるを得なくなることも当然です。

誤りの原因はアメリカ政府が「戦争を始めたい一部の人間が、戦争の大義名分をでっち上げること」を考えた事に有ります。「イラクは大量破壊兵器を持っている」という嘘の情報を流して、「攻撃の口実」をまんまと作り上げています。そして、600発の巡航ミサイルによる爆撃を行い、バグダッド市街地に3000発のトマホークミサイルを発射しています。こんな無差別殺人は人道的に絶対に許されることではありません。

ロシアのウクライナ侵攻に対して、欧米各国も反対の立場を取り、ウクライナへの軍事支援を行っていますが、ちょっと前の歴史を辿れば、アメリカの行動も五十歩百歩の様な気がします。大国はある日突然滅茶苦茶な行動を起こす危険があると「肝に銘じておく」必要があると思います。全てのメディアは本作品で主張している「本当の真実を取材して調べて」伝えることはとても重要です。しかし、どうしても抗し切れない強烈なパワーに押し切られてしまう、メディアの「限界」があることも語っている様な気がしてなりません。

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