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映画『シン・シティ』(2005/ロバート・ロドリゲス/フランク・ミラー監督)感想‣刑事と殺し屋とストリッパーと娼婦だけが登場する犯罪だらけの街が舞台、大スター競演フィルムノワール!

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映画『シン・シティ』のあらすじ概要

アメコミ界の鬼才フランク・ミラーの人気グラフィックノベルを、ブルース・ウィリス、ミッキー・ローク、ジェシカ・アルバら豪華キャストの共演で実写映画化したクライムアクション。

原作者ミラーと「デスペラード」のロバート・ロドリゲスが共同で監督を務め、コミックの刺激的な世界観を斬新な映像でスクリーンに再現したもの。

暴力と欲望が渦巻く街シン・シティ。孤独な前科者マーヴは高級娼婦ゴールディと一夜を共にしますが、彼女は何者かに殺害されマーヴがその容疑者に仕立て上げられてしまいます。過去を捨てた男ドワイトは、危機に陥った娼婦街を救うため女たちと共に立ち上がります。無実の罪で投獄された刑事ハーティガンは8年の服役を終えて出所し、かつて救った少女ナンシーと再会し、再び魔の手から救うべく命懸けの戦いに身を投じていきます。

クエンティン・タランティーノが特別監督として一部エピソードの演出を担当しています。しかし、たったの1シーン(ジャッキー・ボーイとドワイトが車中でお喋りするシーン)だけなので、お見逃しなく!

なお、本作品は、ハリウッドを遠く離れ、テキサス州オースティンに自分の映画専用スタジオ「トラブルメイカー・スタジオ」を構えるロドリゲス監督いわく、『俳優たちは少しの間(スタジオ)やってきて帰っていく。デジタルだから一堂に集める必要もない。お金と時間の節約になって逆に好都合だ』と述べています。ハリウッド映画にありがちな、似たり寄ったりのアメコミの映画化とは一味も二味も違った味わいの映像美に酔うことができます…

2005年製作/124分/アメリカ
原題:Sin City

映画『シン・シティ』のスタッフとキャストについて

フランク・ミラー原作、共同監督、脚本

ロバート・ロドリゲス共同監督、製作、脚本、撮影、編集、音楽:本作製作時に、原作者のフランク・ミラーを説き伏せて共同監督に迎え、彼の名前をクレジットに載せるため米監督組合を脱退した有名な話があります。(米監督組合の規定では1作品1監督の名前しかクレジット出来ない)

クウェンティン・タランティーノ特別監督

ミッキー・ローク(マーヴ/超人ハルクのような風貌を持つ残忍な怪力ゴリラ男、殺された女性ゴールディーの復讐を誓う!):

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ジェイミー・キング(ゴールデイ・ウェンディ一人二役、美しい娼婦):

クライヴ・オーウェン(ドワイト・娼婦街に顔が利くガンマン):ジェームズ・ボンド役の候補にも挙がったことがある英俳優

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ブルース・ウィリス(ハーティガン・額に「X」の傷跡を持つ老刑事):クエンティン・タランティーノの「パルプ・フィクション」(94)、テリー・ギリアムの「12モンキーズ」(95)など多彩なジャンルでの活躍をしている。

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ジェシカ・アルバ(ナンシー・幼女連続強姦殺人魔に命を狙われた少女から成長する)

ベニチオ・デル・トロ(ジャッキー・ボーイ・仲間4人を引き連れ悪事を行う悪党のチンピラですが、表の顔は英雄的な刑事、死んでもしゃべり続ける執念深さ…)

映画『シン・シティ』のネタバレ感想、見どころ

アメコミに革新をもたらしたというフランク・ミラー原作の超人気ハードボイルド・アニメの映画化版。彼の最高傑作アニメ『シン・シティ』の発表は91年、それ以来何度か映画化の依頼はありましたが頑なに断り続けていたという。ミラーが映画化を拒否した理由のひとつは、「シン・シティ」の強烈なバイオレンスを弱められることを心配した、とあります。そして、ロバートは共同監督としてフランクに撮影に参加してもらう事で、映画化への道を切り開きました。

アニメで描かれている世界観そのものを、映像の世界に実現してしまっているところは本当に驚くべき両監督の技量だと思います。

本来であれば、予め人気アニメを読んでおけば、又あらかたのストーリー展開が分かっていればより深く映画を楽しめたのかもしれません。しかし、わたしの様に予備知識が一切無しでも十分愉しむ事は出来ました。

但し、登場人物の多さなどがあることから登場人物像、大きく分けて3人の男性を巡り、独立したストーリーで構成されていることなどは予め分かっていた方が、もやもや感が無くスッキリ見れたかもしれません。(途中で一体全体この話はどう繋がっているのか、何度か考えさせられました…)

白黒ベースのシックな世界が広がります。衝撃的なバイオレンスの嵐の中で、鮮血の赤だけが異様なリアルさを見せたり、グリーンやブルーに輝く瞳がひと際強調され美しさを放つシーンなども連続します。

ハリウッド版アニメの実写化へのアンティテーゼとして撮られた作品です。確かに激しいバイオレンス、独特な映像美・「語り」が取り入れられているなど強烈な印象を残す作品になっています。

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