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映画『恋愛小説家』(1997/ジェームズ・L・ブルックス監督)感想‣中年男女の不器用な恋の行方にハラハラ!?

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映画『恋愛小説家』のあらすじ概要

潔癖症で毒舌の変人ながら超売れっ子の恋愛小説家が、なじみのウェイトレスや隣人との交流を通して人並みの愛を知るまでを描いたラヴ・ロマンス。偏屈で嫌われ者、潔癖症で毒舌家のベストセラー作家と、バツイチで子持ちのウェイトレスが織りなす不器用な恋を、さりげないユーモアをふんだんに交えて描く。

誰かれ構わず悪態をつく、有名な小説家役のニコルソンがハマリ役となっています。甘く切ない女心を描き、書いた本64冊はすべてベストセラーという恋愛小説家メルビン。しかし実際の本人は、異常なまでの潔癖性で神経質の嫌われ者。周囲に毒舌をまき散らし、友人は誰もいません。そんな彼がある日、ウェイトレスのキャロルに淡い恋心を抱くのですが、気になるその顛末です・・・

主演のジャック・ニコルソン(「ブラッド&ワイン」など)、ヘレン・ハント(「ツイスター」)がそれぞれ97年度(第70回)アカデミー賞で最優秀主演男優賞・同女優賞を受賞したことでも話題となりました。

監督は「愛と追憶の日々」でニコルソンと組んだ「ブロードキャスト・ニュース」のジェームズ・L・ブルックス。脚本は「レイト・フォー・ディナー」のマーク・アンドラスの原案を基に、アンドラスとブルックスが執筆しています。

 

1997年製作/138分/アメリカ
原題:As Good As It Gets「これ以上はない最善」という意味の慣用句です。

 

映画『恋愛小説家』のスタッフとキャストについて

ジェームズ・L・ブルックス監督・脚本・制作:『愛と追憶の日々』でアカデミー作品賞と監督賞と脚色賞を受賞しています。また、これまでエミー賞を19回受賞しています。プロデューサ―としても数々の作品を手掛け、ウェス・アンダーソン監督を見出した事でも有名。

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ジャック・ニコルソン(超売れっと小説家・メルヴィル):デビューから今日に至るまで計12回のアカデミー賞ノミネート経験(主演8回、助演4回)と3回の受賞歴(主演2回、助演1回)を持つ名優。米国ニュージャージー州ネプチューン・シティ出身。デニス・ホッパー、ピーター・フォンダから誘われ、『イージーライダー』(1969年)に出演した事が大きな転機となりました/本編では有名恋愛小説家ながら本人は異常な程の潔癖症、周囲に悪態をつき、誰彼に対して毒舌の巻き放題、その結果恋人はおろか、友人すら一人もいないという生活を送っている。

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ヘレン・ハント(一児のシングルマザー、ウェイトレス/キャロル):メルヴィルの日頃の変人振りを目の当たりにしていることから、彼の恋心をとても素直に受け入れる事が出来ずにいます。些細な言葉のあやで一喜一憂する女心にちょっと付いて行けない所もあります…

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グレッグ・キニア(画家サイモン):ゲイの絵描き、メルヴィルから徹底的にゲイである事をからかわれ、馬鹿にされていることから、心を傷つけられます。犬猿の仲でありながらも隣人同士でもあった事から、飼い犬バーデルを通じて関係が出来た事から徐々に交流が始まります。

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映画『恋愛小説家』のネタバレ感想・見どころ

まず、脚本の見事さに驚きました。変質者の様な異様な潔癖症で癖が強過ぎて、誰からも嫌われている小説家、しかも恋愛小説を数多く書き、いずれも大ヒットの超売れっ子作家というとてつもない変人が主人公メルヴィルとなっています。こんな中年男を演じられる適役はジャック・ニコルソンしかいないと思いました。ブルックス監督はジャック・ニコルソンを頭に思い浮かべながら脚本を執筆されたのではないかと思います。

人の心のナイーブな領域にずかずかと土足で入り込む大胆な毒舌、悪態をつく傍若無人振りなどなど常軌を逸した行動を取ることから周囲の人々からは総スカンを喰っています。しかしながら、淡い恋心を抱く女性キャロルに対しては人が変わった様に、いつのまにかとても小心者になってしまいます。正直にストレートに気持ちを伝える事ができません。まるで、恋愛小説の一説の様なセリフが長々と続くところもありました。

キャロルから「私を喜ばせる言葉を言ってみて」と言われます。それには、正直に応えて彼女を喜ばせる事に大成功したところはさすがだと思いました。しかし、その後の言葉で大失敗、彼女を失望させることになります。「言わなきゃ良かった」と思っても完全に後の祭りでした…

メルヴィルが恋心を抱くシングルマザーのキャロルはたいへん魅力に溢れた女性です。しかし、ちょっとした言葉の微妙なニュアンスの擦れ違いで、食事中に席を蹴って帰ってしまうという気性の激しさもあり、見ている視聴者をヤキモキとさせる心憎い演出は見事でした。また、彼女の口にした言葉とは真逆の秘めた乙女心は痛いほど伝わってきました。

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