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映画『SAINT LAURENT サンローラン』(2014/ベルトラン・ボネロ監督)感想‣栄光と破滅の天地を経験し、死の深淵を覗いたデザイナーを描く!

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映画『SAINT LAURENT サンローラン』あらすじ概要

ディオール、シャネルに続く20世紀最大の「モードの帝王」と称されたフランスのデザイナー、イブ・サンローラン絶頂期の光と影を、「ハンニバル・ライジング」の実力派美形俳優ギャスパー・ウリエル主演で描いた伝記ドラマ。

サンローランが「モンドリアン・ルック」や「スモーキング」で世界的注目を集めた直後、プレタポルテ・ラインを開始した翌年の1967年からの10年間にスポットを当て、”華麗な成功の裏に隠された、命を削るほどの創造の苦しみとスランプ、心を打ち砕くほどの激しい愛の葛藤””伝説の名のもとに握りつぶされてきた、〈知られざるサンローラン〉その衝撃の秘密とは・・・?”(映画公式HPより)に迫ります。デザイナーとして大ブレイクを果たしたサンローランは、徹底的に美を追及する一方でつねに完璧を目指すクリエイターとしての内なる苦闘、プレッシャーに苦しんでいました。ブランドのミューズであるベルやモデルのベティ、愛人ジャックとの刹那的な快楽でも心は満たされず、やがてデザイン画を描くことができなくなってしまう……。

2014年製作/151分/フランス・ベルギー合作
原題:Saint Laurent

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映画『SAINT LAURENT サンローラン』のスタッフとキャストについて

ベルトラン・ボネロ監督:ルキノ・ヴィスコンティに影響を受けている。作曲家としても活動しており、自身の監督作の音楽も手がけている。クラシック音楽に造詣が深いことでも知られる

ギャスパー・ウリエル(イブ・サンローラン):両親は共にファッション業界で働いていたという。12キロの減量と、控えめな喋り方や独特の身のこなしをマスターし演じています/世界的大ヒット作『アメリ』(01)の監督・主演コンビが手がけた話題作『ロング・エンゲージメント』(04)で準主役に起用され、作品のヒットと共にウリエルの知名度も世界的なものとなります。「ハンニバル」シリーズ第4弾となる「ハンニバル・ライジング」(07)でレクター博士の青年期を演じ、国際的な注目を集めました。グザビエ・ドラン監督作「たかが世界の終わり」(16)で仏セザール賞の最優秀男優賞を受賞しています。

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なお、映画途中に差し込まれる映像で、1989年のイヴを、名匠ヴィスコンティに愛され、『ルードウィヒ/神々の黄昏』など、同監督作品に多数出演したヘルムート・バーガーが演じているのも見ものです。

ジェレミー・レニエ(ピエール・ベルジュ):2008年、オリヴィエ・アサイヤス監督の『夏時間の庭』に出演しています。

ルイ・ガレル(ジャック・ド・バシャール):2003年に出演したベルナルド・ベルトルッチ監督の『ドリーマーズ』で国際的知名度を上げています。2016年、ニコール・ガルシア監督の『愛を綴る女』で女優マリオン・コティヤールと共演

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映画『SAINT LAURENT サンローラン』のネタバレ感想・見どころ

【ネタバレ有り】

ファッション業界の事は皆目見当がつきませんが、イブ・サンローランのブランド名は超有名なので知っていました。社会人になったばかりの頃、入社祝いにプレゼントで頂いたネクタイがイブ・サンローランでした。やはり、結びやすさ、生地の手触りが抜群の感触だったのを今でもよく覚えています…

ファッションデザイナーが描いた「デッサン」画を頼りに、それをファッションショーで発表する服に仕上げる複雑な行程が、各ブランドの実力になっている様子を垣間見る事が出来ました。デザイナーの創造力こそが唯一のブランドの力の源であることを知る事が出来ました。泉のように独創的なアイデアが次々と浮かべは問題ありませんが、思考がストップした瞬間、完全に窮地に陥ってしまいます。当に天国と地獄を行ったり来たり、永年生き抜いている多くの有名デザイナーの”生命力”に改めて驚かされた映画作品でした。本作も精神的な大きな問題を抱えた事から、完全に新しい作品がまったく手に着かない状況に陥ります。そして、精神病院(?)に入院しながらも、見事な完全復活を遂げる事が出来ます。

本作品はレア・セドゥー出演作として視聴しました。しかしながら、彼女の出演シーンはごく僅か、メゾンで働き、主人公イブ・サンローランをアシストする役割でした。一方、サンローランという極めて特異で難しい人物を演じた主演ギャスパー・ウリエルは、今までの出演作「たかが世界の終わり」では余り印象に残っていませんでしたが、本編での渾身の演技、サンローランになり切った演技はたいへん見事でした。不幸な事に、ギャスパーは昨年1月スキー場での衝突事故で命を落としています。37歳没。

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