>

おすすめ映画『ヒア アフター』(2010/クリント・イーストウッド監督)感想‣過去に囚われずに前向きに未来を生きる、という最終的なメッセージが…

スポンサーリンク
絶対見逃せない映画 おすすめ
スポンサーリンク

『ヒア アフター』のあらすじと概要

巨匠クリント・イーストウッドが、死後の世界にとらわれてしまった3人の人間の苦悩と解放を描いたヒューマン・ドラマ。サンフランシスコに住む元霊能者で肉体労働者のジョージ(マット・デイモン)、東南アジアのリゾート地で休暇中に大津波に遭遇し臨死体験をしたパリ在住のジャーナリスト・マリー(セシル・ドゥ・フランス)、双子の兄を突然の交通事故で亡くしたロンドン在住の小学生マーカスの3人が、互いの問いかけに導かれるようにめぐり会い、生きる喜びを見出していく姿を描きます。

脚本は「クイーン」「フロスト×ニクソン」のピーター・モーガン。

2010年製作/129分/アメリカ
原題:Hereafter

『ヒア アフター』のスタッフとキャストについて

クリント・イーストウッド監督:米・サンフランシスコ出身1930年生まれ。

スティーブン・スピルバーグ製作総指揮

マット・デイモン(ジョージ):本物の霊能力者だったが何もかも見えてしまう事に嫌気がさし、今では「仕事」から手を引き肉体労働者となり独り暮らしをしている。小説家ディケンズを敬愛する。料理に興味があり料理学校に通う。

おすすめ映画感想|『幸せへのキセキ』(2011/ キャメロン・クロウ監督)マット・デイモン主演、動物園再建に関わるヒューマンドラマ

セシル・ドゥ・フランス(マリー・ルレ):パリ在住、旅行中に臨死体験したTVキャスター、後に臨死体験に関する書籍を出版し、ロンドンで朗読会を行なうことになります/01年にはリシャール・ベリ監督作でヒロインを務める。「スパニッシュ・アパートメント」(02)で注目を浴び、続編「ロシアン・ドールズ」(05)にも出演しています。

公開中 おすすめ新作映画感想|『フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊』(2021/ウェス・アンダーソン監督)3つの記事をオムニバス形式で描いた物語

フランキー・マクラレン/ジョージ・マクラレン(マーカス/ジェイソン兄弟):ロンドンに住む一卵性の双子。おしゃべりな兄ジェイソンが交通事故で急死。遺された無口な弟マーカスは母親が薬物中毒のため里子に出されます。しかし、里親に対して一切心を開こうとせず、死んだ兄ジェイソンの事ばかりを考えています。

ブライス・ダラス・ハワード(メラニー):ジョージと同じ料理学校に通い始め偶然知り合う。ジョージが霊能者であることを知り、興味本位で自分の事を調べさせるが正確な過去を言い当てられてしまう…/父は映画監督のロン・ハワード。ブロードウェイの舞台を見たM・ナイト・シャマラン監督に「ヴィレッジ」(04)のヒロイン役に抜てきされ注目を集めます。

映画『50/50 フィフティ・フィフティ映画』(2011/ジョナサン・レビン監督)感想‣闘病生活の末にガンを克服!笑いは最高の薬というけれど、まったくその通り?

『ヒア アフター』のネタバレ感想・見どころ

三者三様の別々のストーリーが最後の最後に繋がっていくという不思議なストーリー展開。初っ端の大津波シーンはさすがに驚きましたが(ナオミ・ワッツ主演『インポッシブル』同様恐怖の津波シーンには呆然するばかり…)その後の展開は極めて穏やかで、盛り上がりにやや欠けるものの、物語からは目が離せない展開となっています。

本物の霊能力者のジョージは死後の世界が何もかもはっきり見えてしまい過ぎるのでそれを嫌い、霊能力者であることを止めようとしています。そして、倉庫内で労働者と働き、リストラに遭うなどの経験をしています。人柄は極めて温厚、文学が趣味、特にディケンズの小説が好み、夜は朗読番組を視聴しながら寝るという平凡な生活をエンジョイしていました。料理学校のシーンは何となく取って付けた様なエピソードですが、これはこれで大変興味深く見る事が出来ました。出会いを求めて若くて、美しい女性メラニーが「料理教室」に通って来るものなのか良く分かりません(まず、あり得ないと思いました)お互い出会いを求めるなら、映画『Shall we ダンス?』のようなダンス教室でしょう(ちょっと古いか!)

TVキャスターのマリーは津波による臨死体験で、その後の人生は大幅に軌道修正させられたようです。体験本を執筆し、出版します。その本の内容そのものは詳しくは本編で触れられていません。しかしながら、サイン会でマリーとジョージがほんの少し手と手が接触するだけで、奇妙な”衝撃”が走るところは、今までのストーリーの展開から何となく納得させられるから不思議です(ジョージはマリーに何が起こったかを一瞬にして読み取ってしまった)

”戦争を繰り返し、自国民に多大な戦死者が出ている現代アメリカでは、死は身近な問題、死後の世界や死者との対話も単なるオカルトとは切り捨てられないものがある。「愛する家族の唐突な死」はそこいら中に転がっている…”(「超映画批評」から引用させて頂きました)と、記事で指摘されていました。やはり、そうなのかなぁと納得しました。そして、亡くなった方はあの世でどう過ごしているのかという問いを抱えている人は多いのだろうと思います。

コメント

タイトルとURLをコピーしました