1940年ニューヨーク・ブロンクス生まれ。長い下積み生活の後、オフ・ブロードウェイで活躍、1969年映画デビュー。初主演作は「哀しみの街かど」(1971)。「ゴッドファーザー」(1972)で一気にスターになります。「セント・オブ・ウーマン 夢の香り」(1992)でアカデミー主演男優賞を受賞。出演作品は50本超。その内、最近見た映画のみ10作品をご紹介します。まだ、御覧になっていない作品がありましたら、是非参考にしてみてください。
- 『ディアボロス/悪魔の扉』(1997/テイラー・ハックフォード監督)
- 『ハウス・オブ・グッチ』(2021/リドリ―・スコット監督)
- 『アイリッシュマン』(2019/マーティン・スコセッシ監督)
- 『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』 (2019/クウェンティン・タランティーノ監督)
- 『インソムニア』(2002/クリストファー・ノーラン監督)
- 『フェイク』(1997/マイク・ニューウェル監督)
- 『カリートの道』(1993/ブライアン・デ・パルマ監督)
- 『狼たちの午後』(1975/シドニー・ルメット監督)
- 『セント・オブ・ウーマン 夢の香り』(1992/マーティン・ブレスト監督)
- 『ヒート』(1995/マイケル・マン監督)
『ディアボロス/悪魔の扉』(1997/テイラー・ハックフォード監督)
大都会ニューヨークを舞台に、悪魔が法曹界の黒幕となり若き弁護士の魂を狙うという訴訟王国アメリカならではのオカルト映画。監督は「黙秘」のテイラー・ハックフォード(製作総指揮も)。アンドリュー・ニーダーマンの小説『悪魔の弁護人』(ソニー・マガジンズ刊)を原作に、ジョナサン・レムキンと「ボディ・バンク」のトニー・ギルロイが執筆した。
フロリダの青年弁護士ケビンは、法廷で連勝記録を更新し続けていました。天才と評判のミルトンという法律家が経営する法律事務所に誘われます。ケビンは素晴らしい待遇を受けて、妻のメアリー・アンと共にニューヨークに移り住み、ミルトンのもとで働くことになります。ですが、裁判中に検事補が突然倒れるなど、奇妙な事件が続発。それらはすべて、ミルトンの仕業だったのです。ミルトンは自分が悪魔であることをケビンに告白、ケビンは必至に抵抗を試みるのですが……。
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『ハウス・オブ・グッチ』(2021/リドリ―・スコット監督)
巨匠リドリー・スコット監督が、世界中の人々が憧れるファッションブランド「GUCCI(グッチ)」の華麗なる創業者一族の崩壊を描いたサスペンスドラマ。
サラ・ゲイ・フォーデンのノンフィクション小説「ハウス・オブ・グッチ」を原作に、グッチ一族の確執と3代目社長マウリツィオ・グッチ暗殺事件を描き出します。
イタリア・フィレンツェで1921年に設立されたファッションブランド・GUCCI創業者グッチオ・グッチの孫にあたる3代目社長マウリツィオが離婚調停中、1995年3月27日ミラノの街で銃弾に倒れた。犯人の特定が難航する中、犯行を指示した驚きの黒幕が明かされていきます。
創業者一族出身のマウリツィオ・グッチ(アダム・ドライバー)にとって当初GUCCIへの経営参加は魅力的には映らず、経営権は父ロドルフォ(ジェレミー・アイアンズ)と伯父アルド(アル・パッチーノ)に握られている状態が続いていました。その中で、グッチの経営権を握ろうと猛烈な野心を抱くパトリツィア・レッジアーニ(レディ・ガガ)はマウリツィオと結婚し、グッチ家の内紛を利用して経営権を握っていきます。しかし、一族間の対立激化と共に夫マウリツィオとの関係が悪化し、夫婦間の対立はやがてマウリツィオ殺害事件へと発展していく様子が描写されています。
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『アイリッシュマン』(2019/マーティン・スコセッシ監督)
「タクシー・ドライバー」などスコセッシ監督映画に出演したロバート・デ・ニーロが再び犯罪ドラマで組んだ。アメリカ裏社会の無法者たちの暗躍を描く。
1950年代トラック運転手でありアイリッシュ系アメリカ人であるフランク・シーラン(ロバート・デ・ニーロ)はマフィアのボスであるラッセル・ブファリーノ(ジョー・ベシ)と知り合い、イタリア系マフィアに商品を横流ししていく。ラッセルに気に入られ、フランクは殺しを請け負うようになり、全米トラック運転手組合委員長ジミー・ホォファ(アル・パチーノ)を紹介される。フランクはジミーのボディガードとなり、やがて家族ぐるみで付き合い彼の右腕までのし上がっていく。
1960年にジョン・F・ケネディが大統領となり、その弟のロバート・ケネディが司法長官となってホッファを追求し始める。ホッファは刑務所に入り、後継のフィッツシモンズは組合の年金をマフィアに過剰投資し始める。ホッファとトニー・プロの関係は修復不可能となる。ホッファはニクソン大統領によって釈放されるが、組合活動は禁止される。やがてホォファの権力に陰りが見えてくる…
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『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』 (2019/クウェンティン・タランティーノ監督)
本編はタランティーノ監督の作品であり、彼は作品10本を仕上げたらもう監督を引退すると表明しています。本編は9作目となります。果たして次の一作が本当に最後の作品になってしまうのでしょうか? さて、本編は賛否両論はあるもののタランティーノ監督作品の”最高傑作”と言われている仕上がりで、今回の92回アカデミー賞では助演男優賞(ブラッド・ピット)、美術賞の2冠を手に入れました。しかしながら、待望のオスカー監督賞受賞はならず残念です。今回は相手(「パラサイト」)が悪かった!
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『インソムニア』(2002/クリストファー・ノーラン監督)
「メメント」のクリストファー・ノーランの長編第3作は97年の同名ノルウェー映画のリメイク。製作総指揮にスティーブン・ソダーバーグとジョージ・クルーニーが参加。白夜の季節のアラスカの小さな町で、全裸の少女の猟奇殺人事件が発生、ロサンゼルス警察のベテラン警部ドーマーと相棒は捜査に赴きます。しかし、ドーマーは警察上層部から彼の内偵を命じられていた相棒を事故死させ不眠症に陥り、猟奇殺人犯は彼の弱みを知り取引きを申し出ますが…
『フェイク』(1997/マイク・ニューウェル監督)
マフィアのボナンノ一家に“ドニー・ブラスコ”の変名で6年間潜入し、彼らの大量摘発に貢献した連邦捜査局(FBI)の特別捜査官、ジョー・ピストーネ(英語版)の実録手記に基づく映画。
舞台は78年、ブルックリン。FBI捜査官ジョー・ピストーネ(ジョニー・デップ)は囮捜査官として、マフィア組織に潜入することを命じられた。彼の潜入名はドニー・ブラスコ。マフィアとの接触を狙っていた彼が最初に近づいたのは、末端の気さくな男レフティ・ルギエーロ(アル・パチーノ)だった。当時、マフィアファミリーは、ニューヨークのリトル・イタリーを拠点とするソニー・レッドの組と、ブルックリンを拠点とするソニー・ブラック(マイケル・マドセン)の組と、2つの組が対立して存在していた。
後者に属していたレフティは、忠実に仕事はこなすものの運にはまるで見放され、ボスへの上納金に四苦八苦し、出世とは縁がない男だった。そんなシケた暮らしの中に現れたのがドニーで、レフティは聡明で行動力に溢れた彼との出会いに、諦めていた昇進の夢を再び抱くようになっていく…
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『カリートの道』(1993/ブライアン・デ・パルマ監督)
1975年、ニューヨーク。麻薬ビジネスで名を馳せた暗黒街の大物元麻薬王のカリート(アル・パッチーノ)は、親友の弁護士デイヴ(ショーン・ペン)の尽力によって、刑期30年のところ、たった5年で刑務所から出所します。彼は犯罪から足を洗うことを決意し、クラブの経営者に収まります。かつての恋人ゲイルとよりを戻すことが出来、南国バハマでレンタカー屋を営むという夢を叶えるため、堅気の生活を送りながら貯金に精を出しています。しかし、捜査当局からは執拗にマークされ、さらにブロンクスの新興マフィア、ベニーとのいざこざも絶えません。そんな折、カリートはマフィアに脅迫されていた弁護士デイブを助けますが、それがきっかけで命を狙われるハメに……。パチーノとデ・パルマ監督が「スカーフェイス」以来、久々に手を組んだアクション・ドラマ。
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『狼たちの午後』(1975/シドニー・ルメット監督)
「セルピコ」(1973)でもタッグを組んだシドニー・ルメット監督とアル・パチーノが再タッグを組み、実際に起きた事件をもとにした緊張感満点の犯罪サスペンス。ニューヨーク、猛暑の白昼。銀行に3人組の強盗が押し入ります。しかしそのうちのひとりは銀行から突然逃亡。その上、銀行には小額の現金しかなかったことがわかります。犯人のソニーとサルはあっという間に警官隊に周囲を包囲され、人質とともに篭城せざるを得なくなります。一方、集まった野次馬たちは犯人を応援するという異常な事態に…そんな中、ソニーが犯行に走った理由も明らかになりますが。はたして事件の行方は? アカデミー賞で作品賞ほか6部門にノミネート。フランク・ピアソンが脚本賞を受賞しています。
『セント・オブ・ウーマン 夢の香り』(1992/マーティン・ブレスト監督)
人生を悲観し、孤独な盲目の退役軍人と心優しい青年の心の交流を描き、アル・パチーノがアカデミー主演男優賞に輝いたヒューマンドラマ。イタリアの作家ジョバンニ・アルピーノの小説「Il buio e il miele (「闇と蜂蜜」の意)」を基に、「カッコーの巣の上で」の脚本家ボー・ゴールドマンが自身の経験を加えて脚色、「ビバリーヒルズ・コップ」のマーティン・ブレスト監督がメガホンをとっています。ボストンの全寮制名門高校に奨学金で入学した苦学生チャーリーは、帰省費用を稼ぐため、感謝祭の期間中、アルバイトで盲目の退役軍人フランクの世話をすることになります。偏屈で毒舌家フランクに困惑するチャーリーでしたが、フランクの姪に懇願され仕方なく引き受けることになります。感謝祭休暇直前のある日、同級生が校長の愛車にイタズラを仕掛ける場面を目撃したチャーリーは、激怒した校長から、犯人の名を明かせばハーバード大学への推薦、断れば退学にすると迫られてしまいます。苦悩しながら、兎も角アルバイト初日を迎えた彼は、フランクのニューヨーク旅行に強引に同行させられることになり……。
圧巻のシーンは、休暇開けのチャーリーに、校長の諮問による公開懲戒委員会。チャーリーは、全校生徒の前で校長の追及によって窮地に立たされますが、そこに父母の代理人として突如現れた中佐、チャーリーの「保護者」として彼の高潔さを主張する世紀の大演説を打ち、見事にチャーリーを救うことになります。
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『ヒート』(1995/マイケル・マン監督)
マイケル・マン監督がアル・パチーノ&ロバート・デ・ニーロというハリウッドの2大名優を主演に迎え、1989 年自身が制作したテレビ映画「メイド・イン・L.A.」をセルフリメイクしたクライムアクション。
プロの犯罪者ニール・マッコーリー率いるグループが、現金輸送車から多額の有価証券を強奪した。狙いは麻薬カルテルのマネーロンダリング請負人、ヴァン・ザントの保有する無記名証券でした。彼らの犯行は綿密に練られた計画を実行する為、その仕事の成功率は高い。リーダーの二―ルは常に仲間思いで仁義を通し信頼も非常に厚い。一方、捜査に乗り出したロサンゼルス市警の敏腕警部補ビンセントは確かな経験と鋭い洞察力で特別捜査班を率いて幾つもの難事件を解決してきました。仕事一筋で、任務の遂行に人生のすべてを捧げており、2度の結婚に失敗し、3度目の妻との関係も破局寸前の状況となっていました。彼らは、わずかな手がかりからニールたちの犯行と突き止め、執拗な追跡を開始することになります。
映画『ヒート』(1995/マイケル・マン監督)感想‣アル・パチーノ&ロバート・デ・ニーロというハリウッドの2大名優を主演のクライムアクション
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