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おすすめ映画『ラビット・ホール』(2010/ジョン・キャメロン・ミッチェル監督)感想‣ぽっかりと心に空いた穴を癒す考え方を見出す…

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『ラビット・ホール』のネタバレ感想・見どころ

最愛の4才になる息子を交通事故で亡くして8か月、夫婦二人はぽっかり空いてしまった心がまったく癒されることの無い状態が続いていました。家の中には息子の品物が、手を付けられることが無く、そのまま残されていました。深い悲しみは時間しか解決する事は出来ない様にも思われますが、いったいどれ程の時間が必要なのか分かりません…

本作では夫婦が一緒にあるいは別々の行動を取る、様々な小さなエピソードを積み重ねていく何気ない”日常生活”を丹念に描いていきます。ふたりの心の蟠りが少しで軽減されていくようにも見えましたが、思う様な進展は中々見出せません。時には、夫婦関係を崩壊し兼ねない様な思わぬ出来事(加害者少年と妻ベッカとの公園での密会が突然の少年の訪問でバレてしまいます。夫ハウィーは同じ境遇の両親たちの集いで知り合った女性と仲良くなります…)も綴られていきます…

「ラビット・ホール」言葉の意味の説明も映画の中では少しありましたが、正直あまり納得出来るものではありませんでした。そして、二進も三進もいかない膠着状態は永遠に続くと思いきや、意外な”解決”方法(考え方=マルチバース)の思わぬ出現で少しばかり気持ちが好転していくという結論に(余りに安易と感じはしましたが)安堵させられることになります。最後の広い庭で、家族や友人を呼びBBQを楽しむ姿は、真に心の姿を映し出している様に見えました。

『ラビット・ホール』のあらすじと概要

ニコール・キッドマンが自ら製作・主演し、第83回アカデミー主演女優賞にノミネートされたドラマ。デヴィッド・リンゼイ=アベアーによる2005年の同名の戯曲を原作としており、リンゼイ=アベアー自身が映画脚本を執筆した作品。

ニューヨーク郊外の閑静な住宅街に暮らす、妻ベッカと夫ハウイーのコーベット夫妻。彼らの幸せな生活が一変したのは8か月前でした。一人息子ダニーが愛犬を追い駆け道路に飛び出し交通事故に遭い、わずか4歳でこの世を去ってしまいました。それ以来、2人の心には埋めようのない喪失感が生まれていました。前に進もうとするハウイーとは対照的に、心乱れるベッカは周囲にも辛く当たり散らします。そんなある日、彼女は息子を轢いた高校生ジェイソンを偶然見かけ思わず尾行してしまいます…

2010年製作/92分/アメリカ
原題:Rabbit Hole

『ラビット・ホール』のスタッフとキャストについて

ジョン・キャメロン・ミッチェル監督:ノースウェスタン大学で演劇を学び、1985年にシカゴで初舞台を踏む。同年、ニューヨークにも進出し、オフ・ブロードウェイやブロードウェイで『秘密の花園』『私に近い六人の他人』などの舞台に立っています。

ニコール・キッドマン(ベッカ・コーベット):4才で交通事故で亡くなった息子のことが頭から離れず、周囲にきつく当たってしまう事が多い。

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アーロン・エッカート(ハウイー・コーベット):「エリン・ブロコビッチ」(00)でジュリア・ロバーツの相手役を演じて広く名が知られるようになります/妻の事を庇いながらも亡き息子を忘れる事が出来ず悩み続けている。

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ダイアン・ウィースト(ナット):ウッディ・アレン監督の映画作品の常連、同監督作品のうち、「ハンナとその姉妹」(86)と「ブロードウェイと銃弾」(94)でアカデミー助演女優賞を2度受賞している演技派女優/妻ベッカの母親、同じく長男(ベッカの兄)を30才で麻薬中毒で失っています。

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