朝7時人影まばらな麗江の街を抜け出し、大門前でシャングリラ行きのバスを待ちます。今日の目的地は世界遺産「三江併流保護区」、そのなかでも有名な虎跳峡とシャングリラへ行きます。その前に辛うじて開いていた食堂で腹ごしらえ…予約したのは現地の観光バスツアー。待っていたのは中国人観光客でほぼ満席のミニバスとチベット族の観光ガイド、恐ろしいダミ声で最初何を言っているのか聞き取れず…しばらくして慣れてくると北京語を話していることが分かってきました。
「麗江」と並び「シャングリラ」訪問もわたしの永年の夢でした。今では地名よりも世界的な超高級ホテル「シャングリ・ラホテル」の名前が知れ渡っている気がします。もともとの地名は「中甸」という地名でしたが2002年に地方政府が小説『失われた地平線』(ジェームス・ヒルトン著)の舞台となった理想郷シャングリラはこのエリアがモデルであると主張して「シャングリラ(香格里拉)」と大胆に改名したという事です。
地名の来歴は別として、シャングリラはどこを切り取ってもダイナミックな、その大自然の景観に圧倒されます。夢に見たシャングリラは想像以上に美しい自然が広がり、古い文化が残る別天地でした。皆さんも興味があれば、是非思い切って秘境の地に足を踏み入れてみては如何でしょうか! 本当の「理想郷」を発見するかもしれません…
世界遺産 雲南の三江併流保護区の一角虎跳峡とシャングリラ 観光バスツアー③
「虎跳峡」・「シャングリラ」へのアクセス
- 1日目:13:00長沙空港発 → 15:20麗江空港着➢麗江古城
- 2日目:麗江古城 → 束河古鎮 → 玉龍雪山(標高5596㍍) → 麗江古城泊(観光バスツアーに参加するも悪天候で途中断念)
- 3日目:麗江古城 → 長江第一湾 → 虎跳峡 → シャングリラ市内(麗江から110㌔、バスで4時間)→シャングリラ(標高3276㍍)泊
- 4日目:シャングリラ→ 普達措国家公園 → 麗江古城泊
- 5日目: 麗江古城 →玉龍雪山 →麗江古城泊
- 6日目:麗江古城 →10:20麗江空港発 → 12:35西安空港着 )

バスの車窓風景 驚きの山容玉龍雪山

川沿いに集落が散在 チベット族の集落か?
1.虎跳峡到着5分で息が止まった
バスを降りて歩くこと10分。突然、金沙江の轟音が耳を突き破りました。
そこで目に入ったのは想像以上に凄まじい奔流。岩と岩の間を濁流がうなりをあげてぶつかっています。
そして、奔流の上を見上げると、切り立った岩山落差3000mという恐ろしい峰が屹立しています。めちゃくちゃ深い谷でした。足がすくむとは正にこのこと…ご丁寧にも奔流の上にせり出したガラス張りの展望台が作られています。恐る恐る歩を進めると奔流の真上に立つことが出来ます。あまりいい趣味とは言えませんが、これが中国流の観光名物!
看板を読むと「昔、一頭のとらがこの峡谷を飛び越えた」という言い伝えから“虎跳峡”と名付けられたらしい。信じ難い。人はおろか虎でも無理だろう。
カメラを向けても、この水しぶきと轟音と、この谷の深さは全然伝わらないと観念した。

虎跳峡 右側が玉龍雪山

金沙江の渓谷のひとつ 全長20㌔ 落差3800㍍、川幅最少30㍍まで狭まる。見上げる岸壁の壁が迫る

大迫力の奔流、巻き込まれたら一たまりもない激流


奔流は目の前に展開、ガラス張りの展望台は大丈夫か?

言葉にならない、もの凄さ!

轟音、水しぶき、こんな中を虎が岩を飛ぶ移り向こう岸に渡ったという…


こんなところに空中に迫り出した迫力満点の展望台! しかも床はガラス張りという大サービス

この岩伝いなら飛び越えられると思ったが…
2.シャングリラへ

峡谷をちょっと離れると穏やかな風景が広がる。チベット族の集落が散在

標高が高いので白い雲はかなり低い位置に

奥に次の雪山、哈巴雪山


チベット族の女性と馬


今回の麗江からシャングリラまでのガイドは珍しくチベット族の男性でした。がらがらのダミ声の為、初め声が非常に聞き取り難く、戸惑いましたが、そのうちだんだんだみ声にも慣れていきました。
結局このガイドとはこの旅以来たいへん親しくなり、今でも時々SNSで連絡を取り合っています。わたしが日本に帰国してからも、彼が毎日ガイドとして訪れているシャングリラ地区の最新風景写真を送り続けて貰っています。
どういう切っ掛けで人は親しくなるか、まったくわかりません。驚いた事に、彼は少し前、チベット族のガイド仲間と研修旅行で、日本に来たことがあるらしく、大変な日本贔屓であることが判りました。聞いた話では日本の箱根を訪れ温泉にも入ったという話でした。
わたしはまだチベットを訪れた事がありません。チベット族の知人は一人もいませんでしたが、今回の旅で初めてチベット人と話す事が出来て、知り合う事が出来ました。
昔、チベットはとても乾燥しているので、そこに住む人は生まれてから死ぬまで一度も風呂には入らない、シャワーも浴びないという話を聞きました。それに一度でも風呂に入り、垢を洗い落とせば風邪をひいてしまうと聞きました。
しかし、このガイドは日本に行って、箱根の温泉に入ったと話をしていました。気持ちが良かったので又是非行きたいとも話していました。ようやくチベット族でも、ちゃんと風呂に入るという正しい認識を持つことができました。
標高が上がるにつれ空気が薄くなります。3300mのシャングリラに到着しました。チベット式寺院と、澄んだ空。どことなく底冷えのする清涼感。完全に麗江とは別世界でした。

標高が上がるにつれ空気が薄くなります。3300mのシャングリラ市街地に到着しました。チベット式寺院と、澄んだ空。どことなく底冷えのする清涼感。完全に麗江とは別世界でした。
市街地の裏手にあり金色に輝く巨大マニ車の回る大亀山公園と雲南省最大のラマ教寺院、「松賛林寺」(ソンツェリン寺)を見学しました。「松賛林寺」は最近建て替えられた新しい寺院です。ガイドは詳しく説明してくれませんでしたが、文革時代に徹底的に破壊されたものを最近ようやく修築したものと思います。
「松賛林寺」はチベットのポタラ宮を模して創建されたもので、雲南の「小ポタラ宮」とも呼ばれており、雲南で最古で且つ最大のチベット仏教寺院です。壮大な雄姿を取り戻しつつあるそうです。
寺の若いラマの案内で小一時間寺内を参観できます。堂内は撮影を禁止されていました。夕方遅い時間に到着したので、太陽が西に傾き始めると、僅か陽光はあるもののひと際冷え込み厳しくなってきました。標高3000㍍超の高地なので、生活条件はかなりの厳しさがあります。






チベット式寺院

桜の花の後ろに光り輝く民家の瓦屋根が印象的

「シャングリラ」
一路シャングリラ市内に向かい、市街地の裏手にあり金色に輝く巨大マニ車の回る大亀山公園と雲南省最大のラマ教寺院、「松賛林寺」(ソンツェリン寺)を見学しました。「松賛林寺」は最近建て替えられた新しい寺院です。ガイドは詳しく説明してくれませんでしたが、文革時代に徹底的に破壊されたものを最近ようやく修築したものと思います。
「松賛林寺」はチベットのポタラ宮を模して創建されたもので、雲南の「小ポタラ宮」とも呼ばれており、雲南で最古で且つ最大のチベット仏教寺院です。壮大な雄姿を取り戻しつつあるそうです。
寺の若いラマの案内で小一時間寺内を参観できます。堂内は撮影を禁止されていました。夕方遅い時間に到着したので、太陽が西に傾き始めると、僅か陽光はあるもののひと際冷え込み厳しくなってきました。標高3000㍍超の高地なので、生活条件はかなりの厳しさがあります。


松賛林寺 入口




極彩色の曼陀羅

枯草もしっかり絵になる

色彩感覚が素晴らしい

松賛林寺で修行する僧700名は寺院周辺の建物に分散して生活している


修行僧が住む個人用の住居とか!

熱心に説明するチベット僧ガイド

寒さに強い黒猫









実際訪問したのは5月の連休時期でしたが、ガイドは最盛期の7,8月がシャングリラ訪問の最高の季節と言ってました。
雲南省は北京、上海からも遠い辺境地区です。雲南省の中でも更に辺境でありチベット、四川省に近いシャングリラへ行くことはそう簡単なことではありません。遠隔地であると同時に標高が3000㍍を超える為、高山病を避ける為高地順応に時間を要するなど注意が必要です。
でも、そんな苦労も裏切らず迎え入れてくれるのではないでしょうか!
その夜は大亀山公園近くにある花間堂というホテルに宿泊しました。 このホテルが期待以上に素晴らしく、麗江の民宿とも相通じる雰囲気を持っています。こんな辺鄙なところで、このような快適なもてなしが受けられる宿泊施設があろうとは想像もしていませんでした。シャングリラ地区は旅行客引き込みに大変力を入れている事が実感できます。
従来、中国国内のホテルに宿泊して、どんなに豪華な部屋に泊まったとしても、室内、廊下、エントランス、フロント、洗面上、トイレ、洗面所、ルームキーホルダー、ベッドの写真等撮影しようと思った事は一度もありませんでした。
しかし、麗江、シャングリラの民宿の部屋の写真を撮り、早速SNSで家族・知人に送信しました。行き届いた調度品の質の高さ、その温かみに思わず感激しました。また、ツアー料金に宿泊料は含まれている為、一泊当たりの料金はいくらかわかりませんが、居住性他と比較してそれほど高くは無いと思います。

宿泊ホテルの内部、部屋内部ではなく廊下に簡易ソファが置かれている

宿泊ホテルの落ち着いた内部


レストラン 羊肉、山羊、鶏肉料理のメニューが並ぶ

本屋? 「図書館」とあるが、、、

喫茶店 夜も更けていたので残念ながら入らず。

ホテル一階のレストランカフェ

ホテル「花間堂」玄関

ホテル「花間堂」玄関 ホテル玄関 ツアー料金の割にはすごく立派過ぎるホテル!
長江の大激流を見物した後、チベット族の集落、寺院を通り過ぎ、ようやくたどり着いたシャングリラで寛ぐ天国の様な小粋なホテル、麗江の古民家民宿とは全く違うものの、共通した居心地の良さは共通のものであると感じました。
さて、明日はいよいよシャングリラ観光の白眉「シャングリラ高原」へと足を踏み入れます、請うご期待!



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