8年経っても忘れられない1泊2日がある。本記事は8年前のオリジナルのリライト版です。

山頂に建つ四面十方普賢金像(ド迫力の金ぴか!)


幻想的な雲海をに囲まれる

周囲の山が雲海の更に上層の雲に覆われている摩訶不思議な眺望

1日目
朝 楽山大仏

愛嬌のある”おじさん”っぽい


鈴なりの人人人 石仏との対比で大きさを実感

川面に船を繰り出し、下から見物 迫力満点らしい…

雲竜寺 「海通」禅師 大佛創設者
”執念”を見ました。
楽山大佛。71m。
岸壁に掘られた世界巨大規模の石仏です。
ガイドが、「これ、たった一人の僧が掘り始めたんです。完成までには90年を要した超力作と」簡単にいう。
震えた。
そして近くで見て、もっと震えた。
想像してた威厳はゼロ。苔むした顔は近所のおじちゃんみたいな、なんとなく愛嬌のある優しい顔。
71mもあるのに、けっして威圧感が無く、ユーモアに溢れ威張ってない。それに見学者がごった返すほどの大人気!それが一番すごかった。
昼 地元名物料理を囲むランチ
「跷脚牛肉(チャオジャオニューロウ)」をメイン料理にツアー客で一つのテーブルを囲んで食事をしました。地元楽山の名物料理の一つ、内臓のスープ。牛のソ宇ルフードらしい。少しクセはあったけど、体に染みました。
午後 禅宗寺院でのけんちん汁
ツアーは世界最大規模を誇る禅寺「大佛禅寺」(比較的最近建設された)に寄りました。
食堂で出されたのが”おやつ”代わりのけんちん汁。一口飲んで固まった。味が、日本のけんちん汁とそっくり同じ。
お代わり自由だったので、二杯目のお代わりをして懐かしい日本の味、薄い塩味のスープに野菜、芋、ごぼう。味がよく染みていました。久々に堪能しました。ふと後ろを振り返ると、先ほどまで誰もいなかったはずの後ろの席に、なんと修行僧が100人が整然と並び無言で食事をしていました。これは観光者用のおやつのスープだけではなく、彼らの夕食だったのです。精進料理の修行僧、同じ食堂、同じスープ…彼らの分まで二杯も食べたことに少し後ろめたさを感じました。
思わず考えました。
もしかして、日本のけんちん汁の源流はここなのか?
帰国後に調べました。
鎌倉・建長寺の「建長汁」が訛った説。
中国から伝わった普茶料理「巻繊」が日本化した説。
どちらにしろ、禅寺ではごく普通の料理らしいのです。中国と日本の味付けとまったく変わらないけんちん汁との出会い、不思議な体験でした。
写真は1枚もない。撮るより先に飲み干していたから。
でも8年経っても、あの味と100人の沈黙は未だに忘れられません。
峨眉山の麓のホテル。窓の外に夕焼けが落ちて、山の稜線がくっきり。
目を疑いましたが、そのてっぺんに、金頂と大佛二つの”尖り”がシルエットで鮮明に見えていました。
神様があたかも「明日はここに行くんだよ」って指さしてくれている様でした。
夕刻 峨眉山のシルエットに浮か金頂と大仏
峨眉山の麓のホテル。窓の外に夕焼けが落ちて、山の稜線がくっきり。
目を疑いましたが、そのてっぺんに、金頂と大佛二つの”尖り”がシルエットで鮮明に見えていました。
神様があたかも「明日はここに行くんだよ」って指さしてくれている様でした。


「大佛禅院」 けんちん汁を振る舞われた問題の食堂

「大佛禅院」寺内の噴水・何となくユーモラスな「釈迦立像」 一年中冷たそう!
2日目 峨眉山山頂ご来光と雲海

黄金の四面十方普賢金像 この世のものとは思えない大迫力と豪華さ


普賢菩薩の周囲をその使いである巨大な白象が固める

周囲を雲海に囲まれる峨眉山


金頂(華厳寺)標高3099㍍
早朝ご来光を見る為薄暗いうちにホテルを出発して、ロープウェイで金頂(きんちょう)へ。御来光を拝む為、夜明け前の真っ暗なうちにホテルを出発、峨眉山に向かいました。早起きした甲斐もあり、見事な日の出と雲海を眺める事が出来ました。
標高3099m。雲が切れた瞬間、金色の普賢菩薩が現れました。
山は普賢菩薩の霊山であり、普賢菩薩の使いである白い象の巨像が置かれているのが印象的です。頂上に近づくと真っ先に目に入ってくるのが黄金に輝く眩い四面十方普賢金像です。その後ろのこれまた黄金に光り輝く金頂です。標高3,000㍍を超える山のてっぺんにこれほど大規模な黄金の像と荘厳な建物を建設するところが、全く日本人の発想にはあり得ません。
まるで、富士山山頂に奈良東大寺大仏殿が建てられているようなものです。
通常標高3,000㍍を超えると、厳冬期の風雪は想像を絶する厳しさだと思われますが、峨眉山の冬期の山頂はそれ程、厳しい強風、豪雪に襲われる事は無いのかもしれません。
頂上には正味一時間以上は留まり、雲海を眺め、金ぴかの像や金頂にため息をつき、金頂堂内を参観して過ごしました。雲海に囲まれた山頂が島の様に浮かび、現世と違う異次元の空間を彷徨う感じがしました。
頂上の金頂参拝に十分な時間を費やした後、三々五々集まり始めた他ツアーメンバーと一緒に下山を開始しました。下山は途中までロープウェイを利用し、そこから下は階段を徒歩で下山します。
山中の幾つもある寺を参観しながらゆっくりと下山して行きます。この間ずっとガイドが先導してくれたので道に迷うことなく順調に下りてくることができました。


【おまけ1】峨眉山名物 ヤクザ猿との遭遇

ガイドの後ろをしっかりついていけば迷子にならない(かなり必死!)
最後は天然の猿が棲む「生態猿棲息地区」へ。
ほとんどのツアーに入っている人気スポットです。
谷沿いの遊歩道を登る。
ガイド「野生の猿は凶暴です。食べ物の入ったザック、携帯、手持ちの食料は狙われます」
ガイド「万が一の為、保険に入るなら“猿保険”もあります」
ガイド「リュックは腹に抱えてください。背中に背負うと引っ張られます」
…なんの修行だ。
対岸の崖を見たら、そこにいた。
野生の猿、精鋭2、3匹。遠くでこっちを眺めているだけ。
カメラを出す余裕はゼロ、おやつを出したらもう最後、囲まれる気がします。
今日のチンピラ集団は山奥で昼寝中らしい。多少がっかりしたものの一安心!
でもリュックを腹に抱えたまま石段を下りたら、
足元が全く見えなくて転びそうになります。
結論:急坂は背中に背負うのが正解です。そして、猿保険はいらない。
牛の内臓を食べ、精進を食べ、金仏を拝み、
最後は”猿保険”を勧められる国。
振り幅が違いすぎて、もう何も言えなかった。
【おまけ2】成都の甘いイチジク

成都(せいと)に戻った翌日の午後、夜のフライトまで時間があったので市内観光に出歩きました。有名な繁華街寛窄巷子(かんさいこうし)を出て歩いていると、籠にイチジクを載せて売り歩く人がいました。9月頃の話。
四川は豊富な果物の一大産地。1斤500gが10元、約160円(当時)。大ぶりのイチジクが一籠6、7個も入っている。
皮は薄く、果肉は柔らかい。甘くて水気がすごい。
一気に1斤、ホテルに持ち帰って冷やして食べようと考えて買ったものを、その場でぺろりと食べてしまいました。
もっと美味しく食べるなら、洗って冷やせばよかったのだが…
少し歩いたら1斤8元のおじさんがあらわれました。30円の差。
味はたぶん全部一緒。でも若干気になりました。
このイチジクを、諸葛亮孔明も食べたのかなぁ。
そう想像すると、なんだか特別なイチジクの味がしました。



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