『ザ・ハーダー・ゼイ・フォール 報復の荒野』のあらすじと概要
グラミー賞への最多ノミネート記録を持つラッパーのジェイ・Z(妻はスーパースタービヨンセ)がプロデューサーを務めた新感覚の娯楽西部劇。
荒野の西部に生きる荒くれ者の復讐を軽快なラップのビートに乗せて描き、伝統的な西部劇と現代的な音楽を融合させたかなり風変わりなウェスタン、出演俳優のほとんどが黒人というのも異色。
自分の縄張りを荒らす者には情け容赦なく銃を抜く荒くれ者のナット・ラヴは、20年前に両親を目の前で殺した憎き相手のルーファス・バックが間もなく釈放されることを知り、復讐を決意する。しかし、街に戻ったルーファスは、「裏切り者」の異名で知られるトルーディス・スミスをはじめとした強者たちを引き連れていた。強大な敵に立ち向かうため、ナットはかつての仲間たちに声をかけ、ルーファス率いる悪党たちとの命を懸けた決闘に挑むことになる。
主人公ナットを演じるのは映画「ラストブラックマン・イン・サンフランシスコ」やマーベル・シネマティック・ユニバースのドラマ「ロキ」などに出演して注目の高まるジョナサン・メジャース。
宿敵ルーファス役には「マイティ・ソー」シリーズや「ザ・スーサイド・スクワッド “極”悪党、集結」で活躍するイドリス・エルバ。そのほかレジーナ・キング、ザジー・ビーツ、ラキース・スタンフィールドらが共演しています。Netflixで2021年11月3日から配信が開始されています。
原題:The Harder They Fall(※そのまま)
『ザ・ハーダー・ゼイ・フォール 報復の荒野』のスタッフとキャストについて
ジェームズ・サミュエル監督
ジョナサン・メジャース(ナット・ラヴ):
出演作➢映画感想|『ザ・ファイブ・ブラッズ』(2020/スパイク・リー監督)
イドリス・エルバ (ルーファス・バック):「マイティ・ソー」シリーズ(11~)や「プロメテウス」(12)、「パシフィック・リム」(13)などの大作に出演。英BBCドラマ「刑事ジョン・ルーサー」(10~11)で米ゴールデングローブ賞主演男優賞を受賞している。
➢おすすめ映画|『モリーズ・ゲーム』(2017/アーロン・ソーキン監督)ギャンブルの世界に飛び込んだ元アスリートの実在の女性を描く
おすすめ新公開映画|『ザ・スーサイド・スクワッド “極”悪党、集結』(2021/ジェームズ・ガン監督)
おすすめ映画|『コンクリート・カウボーイ 本当の僕は』(2020/リッキー・スタウブ監督)都市に住む黒人カウボーイを描く
ザジー・ビーツ(ナットの元恋人メアリー):1991年生まれ、ドイツ・ベルリン出身、ニューヨーク育ち。TVシリーズ「アトランタ(原題)」(16~)でブレイク。ディザスター映画「ジオストーム」(17)では主人公を助ける天才ハッカー役を演じ、異色のヒーロー映画「デッドプール2」(18)では運を操るミュータントのドミノ役に抜てきされる。
出演作➢おすすめ映画|『ジョーカー』(2019/トッド・フィリップス監督) 「バットマン」悪役として広く知られるジョーカーの誕生秘話。ホアキン・フェニックス主演映画
『ザ・ハーダー・ゼイ・フォール 報復の荒野』のネタバレ感想
文句なしの素晴らしい久々の娯楽・西部劇を堪能出来ました。従来の映像とは全く異なる、全編がまさに絵になるような映像の連続でした。さらに、ラップミュージックが物凄く西部劇にマッチしている印象を受けました。ストーリー自体はならず者同士の復讐劇で普通のパターン、血しぶき飛び散りまくる派手なアクションシーンの連続(往時の東映任侠やくざ映画並というとお叱りを受けそう)や、くっきりと性格付けされたキャラクターなど、完全に劇画チック。しかしコントラストの効きまっくた映像・音楽が抜群に素晴らしく、スクリーンに見入ってしまうことは間違いありません。Netflix独占配信なので、一部映画館を除き大スクリーンの劇場ではほとんど見られないというのは非常に惜しい気がします。是非共大々的に大スクリーンでの公開を望みたい気がします。
また、俳優陣がほとんど黒人が占めている珍しい映画でした。多くの金持ちの白人が住む町に銀行強盗に押し掛けますが、何とそこの建築物は白一色に塗りつぶされているという誇張された演出にもびっくり仰天しました。
女性2名の敵同士のガンマン(ウーマン)がかなりカッコ良く映し出され、存在感が半端ではありません。従来の西部劇では「従順な女性」というのがパターン化されてきました。しかしながら、本作品の中の女性は180度異なり、恐ろしく自己主張し、ガンをぶっ放すスーパーウーマンとして描かれています。彼女たちは最後に、染色小屋内での男顔負けの猛烈な格闘シーンがあります。
最後に想像もしなかったナットとルーファスの秘密が明かされるというオチがあるのが楽しみです。
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