『THE BATMAN ザ・バットマン』のあらすじと概要
クリストファー・ノーランが手がけた「ダークナイト」三部作などで知られる人気キャラクターのバットマンを主役に描くサスペンスアクション。
青年ブルース・ウェインがバットマンになろうとしてから2年目の姿を描き、社会に蔓延する嘘を暴いていく知能犯リドラーによってブルースの人間としての本性がむき出しにされていく様が描かれます。両親を殺された過去を持つ青年ブルース(本作品では大富豪のイメージは刷新されています)は復讐を誓い、夜になると黒いマスクで素顔を隠し、犯罪者を見つけては力でねじ伏せ、悪と敵対する「バットマン」になろうとしています。しかし、バットマンの活躍も空しく、未だ犯罪は減る気配が無い背徳都市ゴッサムシティが舞台。陰気な雨が続き、闇の暗黒街を描き1940年〜50年代の犯罪映画フィルム・ノワールを意識して重厚に描かれていきます。
ある日、権力者が標的になった連続殺人事件が発生します。史上最狂のサイコな知能犯リドラー(ポール・ダノ)、犯罪者を容赦なく殺し、動画映像を通じ犯人として名乗りを上げます。リドラーは犯行の際、必ず「なぞなぞ」を残し、警察や優秀な探偵でもあるブルース宛レターを残すなど自己顕示欲が強く、挑発を繰り返します。やがて政府の陰謀、汚職検事やブルースの両親の過去、父親が犯した罪などが次々に暴かれていきます……。
「TENET テネット」のロバート・パティンソンが新たにブルース・ウェイン/バットマンを演じ、「猿の惑星:新世紀(ライジング)」「猿の惑星:聖戦記(グレート・ウォー)」のマット・リーブス監督が新たに監督を務める。
映画の途中バットマンの乗る「バットモービル」は物凄い迫力で激走します。この車が炎を突き破ってジャンプするシーンがありますが、これはCGではなく本物のシーンという事。更に直後、ひっくり返った車内で宙づりになっているペンギンの目から見るバットマン歩み寄る逆さ映像、絶対に見逃してはならない場面です!
クリストファー・ノーラン版「バットマン」➢
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『THE BATMAN ザ・バットマン』のスタッフとキャストについて
マット・リーブス監督・脚本:ニューヨーク出身。8歳で映画を撮り始める。代表作は「クローバーフィールド HAKAISHA」。往年の人気SFシリーズのリブート版第2作「猿の惑星:新世紀(ライジング)」(14)と続く「猿の惑星:聖戦記(グレート・ウォー)」(17)のメガホンを取る。
ロバート・パティンソン(ブルース・ウェイン):「ハリー・ポッターと炎のゴブレット」(05)のセドリック・ディゴリー役で本格的にスクリーンデビュー。作家性の強い監督の作品に数々挑戦し、演技派として成長しています。
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コリン・ファレル(ペンギン):メイクが見事で本人であることに全く気付きませんでした。演技もいつものコロン・ファレルのイメージとまったく異なる演技に驚きました。カーチェイスの時の真剣な表情が脳裏を離れません。
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ポール・ダノ(エドワード・ナシュトン/リドラー):バットマンをも震え上がらせるサイコな知能犯、前半「仮面」で顔を隠しているので誰だか全く分からず、逮捕され、刑務所でブルース・ウェインと面会するシーンはアンソニー・ホプキンスのハンニバル・レクター博士を思い出してしまいました。
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ゾーイ・クラビッツ(セリーナ・カイル/キャット・ウーマン):窃盗とバイクの名手。バットマンに接近して共闘を持ちかけるが、イマイチその真意が測りかねます。マスクが何となく「ねずみ小僧」風と思うのはわたしだけでしょうか?
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『THE BATMAN ザ・バットマン』のネタバレ感想
クリストファー・ノーラン監督の『ダークナイト』とは一味も二味もまた違った傑作・バットマンを十分堪能できました。上映時間の長さをまったく感じることなくあっという間に3時間が過ぎました。
本作の特徴はブルース・ウェイン本人や家族にもある闇の部分にも光を当て、そこをリドラーに厳しく衝かれて、他の悪徳政治家、汚職検事、汚職警察官らと同列の扱いとされてしまう事です。すっかり、庶民のヒーローとばかり思っていたら、彼の出自には深い闇の部分がありました。リドラーの馬鹿々々しいながらも、「次の標的はお前だ」という話も確かに「一理」あるかもしれません。
サイコキラーリドラーは次作以降、刑務所から抜け出し、宿敵バットマンにどのように挑んで行くのか楽しみになってきました。
また、最も驚いたのはコリン・ファレルのペンギン役です。まったく誰なのか分からないメイクでした。ちょっとやり過ぎの感じはありますが、まぁ面白い味は出ていました…
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