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おすすめ映画『赤いアモーレ』(2004/セルジオ・カステリット監督)感想‣心に傷を抱えた孤独な男女が出会い深く愛し合う…

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『赤いアモーレ』のあらすじ概要

外科医の男と貧しい境遇の女性との、不倫の恋愛を描いたラヴ・ストーリー。監督・脚本・主演は「マーサの幸せレシピ」などの俳優として知られ、これが監督第2作となるセルジオ・カステリット。原作は、欧州でベストセラーになった、監督の妻でもあるマルガレート・マッツアンティーニの小説『動かないで』。本作は2004年イタリア・アカデミー賞(ドナテロ賞)最優秀主演男優賞、最優秀主演女優賞受賞を受賞しています。

バイク事故を起こした少女が病院に担ぎ込まれます。同じ病院で外科医をする彼女の父ティモーテオ(セルジオ・カステリット)は、娘が瀕死だと聞いて愕然とします。ふと15年前に失った愛の出来事を思い出し始めます。ある夏の日、ローマ郊外の貧しい町で、往診の帰りに車の故障に見舞われたティモーテオは、そこに住むイタリア(ペネロペ・クルス)と運命の出会いを果たしていました…

2004年製作/121分/イタリア
原題:Non Ti Muovere

ロッテントマト批評家支持率:46%

『赤いアモーレ』のスタッフとキャストについて

セルジオ・カステリット(ティモーシモ)監督・脚本・主演:ローマ出身の俳優・監督

ペネロペ・クルス(イタリア):イタリア語を完璧にマスターし、身も心も底辺で生きる労働者階級の女性になりきった演技を披露しています。貧しい女イタリアを体当たりで演じてしました。イタリア語を一日5時間レッスンしたとか・・・役作りのひとつとして腕と足のシェービングを止め、”毛深い”女を演じたそう。「人々が私をどんな風にみるか知りたかったけど、誰も私だと気付かなかったの!!!」とは驚きです。あなたは見た瞬間彼女だと分かりましたか?

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クラウディア・ジェリーニ(エルサ):ティモーシモの才色兼備の妻

『赤いアモーレ』のネタバレ感想・見どころ

ペネロペ・クルスがこの(イタリア)役に惚れこみ、恵まれない女性イタリアを万全の役作りで取り組んでいたとの情報がありました。最初見た時はまったくペネロペ・クルスが演じているとは信じられない程の”変身”ぶりに驚きました。すきっ歯、ぼさぼさの髪の毛、異様なけば過ぎる化粧、安っぽそうな衣装・靴、それになんと”がに股”、住んでいる家は大きな家屋に、ガラス戸も無くまるで廃墟一軒屋の借家…そこまでやるかというリアルさに唖然とさせられました。

ディモーシモとの運命的な出会いも決して嬉しいものではありませんでした。明らかに強姦そのもの、彼は2回目に会う時は、厚かましくも前回の事を酔った勢いだったとお詫びを言っていました…

今回ペネロペ・クルス出演作として本作を観賞しました。しかしながら、あまりに理不尽な扱いを受けているイタリアに同情はするものの、相手役ティモーシモの身勝手、優柔不断、厚顔無恥さには同情の余地はまったくありません。期せず正妻エルサとイタリアが同時に妊娠するという運命が重なります。二人の子供には何の罪もないのですが、非情な運命が待ち受けていました。更にイタリアはあまりにも過酷な悲運に遭います。気の毒でなりません!

スペインの至宝とまで言われているペネロペ・クルス、本人自身がたっての希望として演じた役どころとは言え、余りにも汚れ役≪心だけは美しさを失ってませんでしたが〜≫本国スペインの映画館では多分上映開始早々、席を蹴って帰ってしまった人が多かったのではないかと私は心配しました。あるいは、逆に、良くぞここまでの汚れ役に果敢に挑戦したものと大絶賛を受けたかも知れません。

「おすすめ映画」と称しながら、180度異なる事ばかり並べているので、お叱りを受けそうです。ペネロペ・クルスの他作品と全く異なる一面を映像化した作品して楽しめるほか、男の踏ん切りの付かない、身勝手な、いい加減さを120%表現しているところ(又監督は自ら演じています…)は勇気を感じました。

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