『ギター弾きの恋』のあらすじと概要
1930年代、ジャズ全盛期のシカゴが舞台。ジプシージャズの天才ギタリストのエメット・レイを描いたコメディ映画。(実話ではない!!) 彼は“世界で2番目”を自称するギタリスト、音楽の才能に恵まれながらも派手で自堕落な生活を送っていました。ある日彼は口のきけない純情な女性ハッティと出会い、愛しあうようになります。時にエメットに横暴な態度をとられながらも、献身的に愛を捧げ続けるハッティ。やがてエメットはギタリストとして名声を手に入れますが、何ものにも束縛されない気まぐれ生活がやめられず、ハッティを捨て上流階級の女性ブランチと衝動的に結婚していまいます。
1999年製作/95分/アメリカ
原題:Sweet and Lowdown
『ギター弾きの恋』のスタッフとキャストについて
ウッディ・アレン監督・脚本:映画の冒頭、天才ギタリストのエメット・レイについて語る場面があります。ドキュメント映画を思わせながらも映画の中身は違っていました。
➢おすすめの映画『スコルピオンの恋まじない』(2001/ウッディ・アレン監督)感想‣趣味ギャンブル特技セクハラのベテラン保険調査員のドタバタ劇!
ショーン・ペン(エメット・レイ): 天才ギタリスト、自堕落な生活態度が改まらず、周囲に迷惑ばかりを掛けてい人物として描かれる。特殊な趣味として夜汽車見学と拳銃でねずみを撃つ
➢おすすめ映画『デッドマン・ウォーキング』(1996/ティム・ロビンス監督)感想‣ショーン・ペン、スーザン・サランドンの演技が素晴らしい!
サマンサ・モートン(ハッティ):映画の中の雰囲気が何となくフェデリコ・フェリーニの映画「道」のジェルソミーナを思わせるような雰囲気、エメットの彼女への対応は余りに冷酷・自分勝手。羊革の手袋を彼の誕生日のプレゼントに喜んで贈るシーンはお涙ものの感激…
➢公開中 おすすめ新作映画『ザ・ホエール』(2022/ダーレン・アロノフスキー監督)感想‣離婚後疎遠だった娘への無償の愛を紡ぐ最後の5日間
ユマ・サーマン(ブランチ・ウィリアムズ):作家志向の上流階級の女性、30年代のシカゴ・ファッションで固めています。派手好み、刺激を感じる男性に興味をそそられる性格でエメットと意気投合し、衝動的に結婚するも、長続きはしていない。エメットの雇い主のボディがガードに魅かれ密会を重ねている。
➢映画『デス・プルーフ in グラインドハウス』(2007/クエンティン・タランティーノ監督)感想‣殺人鬼と美女軍団の熾烈な「CGなしの」カーチェイス2本立てに、心臓が止まりそう!!
『ギター弾きの恋』のネタバレ感想・見どころ
映画を見た後に実話ではないと聞き本当に驚きました。すっかり、このような実在の人物がいると信じてしまいましたが…尊敬する天才ギタリストジャンゴが会場の最前列に来ていると聞いただけで、舞台を投げ打って逃亡してしまい、屋上から逃げ飛び降りた屋根の底が抜けたという描写から何となくインチキ臭さを感じてはいましたが…「ドキュメント」映画仕立てという姑息なアレン監督の術にまんまと嵌ることになりました。ずっと実在の人物と信じ通して映画を見ました…
ギターの腕は超一流ながら、人間としての自堕落さは最低レベルと言わざるを得ません。自分勝手過ぎるような気がしますが、天才の頭の中はこんなもんなのかもしれません…今から思うと冒頭ポン引きをやって小銭を稼いでいるシーンがありました。さすがにあれは真っ赤な嘘だったわけですが、思わず信じてしまいました。パーティーに呼ばれた家を物色して”小物”を盗んでポケットに入れてしまいます。金に困っている訳ではなさそうなのに、手癖が悪い…最後によりを戻そうとして、ハッティの元に立ち戻ります。ところが、既に結婚して子供もいると聞き愕然とします。これには、カラ元気を出し別れの挨拶をするのが精一杯だったのでは…
海岸を歩いている二人組の女性に声を掛けています。そのシーンは大女と背の極端に低い女性ハッティー(サマンサ・モートン)よくよく調べてみるとサマンサの身長は161㌢と決して女性としては、小さくありません。連れの女性は多分190㌢近い巨漢の女優をペアとして組ませ、演出効果を狙ったに違いありません。サマンサの出演作品はこれまで最近の映画を中心に何本か観賞していましたが、本作の印象が一番強いと思いました。口がまったくきけない役柄(空腹なのか何かいつも食べている…)でもかなりの好印象を残す演技力に驚きました。
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