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秘境:雲ノ平へ。3泊4日小屋泊り 43km29時間の北アルプス周回記|小屋/装備も解説

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おすすめ山登り・ハイキング
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日程山中3泊4日

距離43km

行動 29時間

難易度★★★★☆

見どころ :雲ノ平のお花畑、周囲を取り囲む北アルプスの名峰、満天の星

装備軽量必須:但し、水場が少ないことから2-3リットルの水は常備(私は沢の冷たい雪解け水をしょっちゅう口にしていましたが余り進められないとのこと)

この時期雪渓の横断はありましたが、凍結しているケースは無く軽量アイゼンなど携帯は不要と判断します。

かなり紫外線が強いので日焼け止め、サングラス等は必携です。一方予想していた程虫は少なく、防虫剤は小さめで構わないと思います。

以前10月初旬黒部五郎岳に登った際、稜線から眺めることが出来た雲ノ平とその真ん中にひっそりと佇む赤い屋根の山小屋は、その時以来長い間憧れとなりました…そしてようやく雲ノ平、しかも高山植物の咲き乱れる最盛期に訪れることが出来ました。当初は富山折立方面から入山し、新穂高へ抜ける縦走を考えていました。実際、雲ノ平へのアプローチは行程的に多少短いものの、東京・富山への新幹線、さらに折立への2時間のバス(1日1便)乗車など手配の必要もあったため、今回は比較的アプローチの楽な新穂高往復を選択しました。

出典:国土地理院

### 小さな事故報告:沢で一眼レフが水没しました

雲ノ平へ向かう黒部源流の沢で、思わず足を踏み外しました。
1日目は靴の中まで水浸し。2日目は同じ沢で大岩に飛び乗った瞬間、横滑りしてザブン。

白い帽子が流され、愛機ニコンとスマホも水没。
その場は動いたものの、後にファインダーもレンズも曇っておしまい。

幸い怪我はなし。
ただ「装備より自分の足元」が重要であることを痛感しました。

☆事故は三俣山荘から雲ノ平に向かう、黒部源流を少し過ぎたあたりの沢

山行の費用概算

費用合計 77,920円

交通費     17,820円

    (内訳)

    新宿BT⇔平湯温泉 16,000円

    平湯温泉⇔新穂高ロープウェイ 1,820円

宿泊費 55,000円 

弁当      4,400円

    (内訳)

    前泊平湯温泉 湯元館(素泊まり)9,000円

    鏡平山荘 一泊2食 14,500円、弁当1500円

    雲ノ平山荘 一泊2食17,000円、弁当1500円

    双六小屋 一泊2食14500円、弁当1400円

 ひらゆの森 入浴料700円 

東京から雲ノ平(登山口)へのアクセス

新宿西口バスターミナルから平湯温泉へ行く高速バスを利用。4時間30分(7500円-8000円程度)平湯温泉に前泊して翌日朝一番の路線バスにて新穂高温泉ロープウェイ乗場を目指しました。(平湯温泉BT→新穂高バス料金は片道910円)この便は途中福地温泉等多くの停留所に停車した為役1時間の乗車時間となりました。よって、登山開始は午前8:00とちょっと遅めのスタートとなりました。

 

 

前泊地平湯温泉「湯元館」素泊まり

前泊地平湯温泉では期近な予約だった為、夕食付の部屋が確保できず、平湯温泉バスセンターから近い「湯元館」に素泊まりで宿泊(一泊9000円程度)。特別に期待していたわけではありませんが、この宿は二本の自家源泉を持ち、一本は白濁の濃い硫黄泉(露天)、もう一本淡い色の硫黄泉、いずれも湯の花を伴う。身体に纏わりつくよう感触がな何とも言えず、湯上り後はさっぱりとする素晴らしい源泉かけ流しを実感。しかも泊り客が少なくいつも温泉を独占。翌日からの登山の英気を十分に養うことが出来ました。

バス停から5分程坂道を上がった道路沿いの左側

予想以上に素晴らしい温泉を独り占め

露天風呂もほんのり硫黄臭の漂う源泉かけ流し温泉♨

歩いたコース概要と宿泊した山小屋 

1日目 登り始めから断続的な雨。新穂高ロープウェイ→鏡平山荘 9.4km5時間20分。個人的に一番信頼している「ウェザーニュース」の予報によれば、一時間1㎜程度の小雨、風は1mしかも明日、明後日とも晴れでした。ところが終点の新穂高ロープウェイ乗場で下車した途端、かなりの雨脚の激しさに多少面喰いました。「こんなはずじゃなかった!」仕方なく、レインコートに身を包み、ザックカバーを装着出発しました。途中明るくなり一時的に雨が止むことはありましたが、断続的な降雨は鏡平まで継続することになりました…着替えの衣料類だけは濡らさないように二重西ビニール袋に、カメラもビニールに包み込みザックに…レインウェアはゴアテックスの機能が消耗してしまい、表面の雨ははじかず、浸透してしまった(そろそろ買い替え時期かも…)

1時間でワサビ平小屋、さらに4時間で何とか鏡平山荘に到着しました。雨の中何とか頑張り1200m高度を稼ぎました。全身ずぶ濡れの為、到着後即座に着替えた。

ウツボグサ 靭草

雨は降っていましたが、沢が増水するほど水量は増えていなかった為、無事通過(秩父沢出合)

鏡平山荘

鏡平山荘 1泊2食付きで14,500円。弁当1500円(朝手渡される)水の補給は無料。トイレは洋式、きれいで使いやすい。寝るスペースの確保は十分。2段ベッド式の下段を使用。布団、毛布は予め準備されている。また、布団・枕にはシートが掛けられており衛生的。ザック置き場のスペースがかなり限定的でした。モバイルバッテリーは館内への持ち込み不可、玄関横の小型ロッカーにキープ。スターリンクによる山小屋WI-FIが利用可能。なお、スマホの充電はコンセント数に制限はあるもののほぼ自由に使用することが出来た。

一瞬視界が開けるものの、断続的に雨が降り続けました

明るい食堂での食事時間、衣服を着替え、鬱陶しい雨降りの1日を完全に忘れることが出来ました。ずぶぬれになった衣服を乾燥することが出来る「乾燥室」があり大変にありがたい。残念ながら雨具および登山靴の乾燥は室外となっているのが残念。

ボリューム満点のコロッケと多種多様な副菜の数々、コロッケの下にはキャベツの千切りが並々と…

2日目:快晴。鏡平山荘→雲ノ平山荘。8時間、11.5km行程が長丁場の為身を引き締めて出発。朝食4:30に済ませ、昼の弁当を受け取り5:00出発、弓折乗越には順調に6:00到着、双六小屋7:15到着。その後、双六岳・三俣蓮華岳のピークを避けるわき道を選択、ピークを経由した場合と比べ1時間以上短縮可能、但し、わき道とはいうものの一部崩壊(一か所)した部分もあるので、”三点確保”で細心の注意を払う個所もあります。歩程3時間を要しようやく三俣山荘着一安心。ここで」早目の昼食をゆっくり取り、いよいよ雲ノ平へ向け出発。

三俣山荘からの大展望!くっきりと槍の穂先が見えている

揚げ物中心のボリューム満点の鏡平弁当。それにしても油ものが多い!

寝具を木の上に広げて日干しする長閑な風景

様々な方面から集まる登山客同士の情報交換が盛ん

目の前に広がる鷲羽山の壮大な姿

鷲羽岳、どこからみても絵になる山!

黒部源流域のチングルマかと思ったらヒメキンバイ

ヒメキンバイとイワカガミ

イワカガミとヒメキンバイ

どこまでも続く木道歩き!雨の日は歩きずらいだろうなぁ

鷲羽!

雲ノ平山荘を遠望する。山荘はすぐそこななのに”険しい”道は続く

コバイケイソウの大群落が至る所に…雲ノ平はコバイケイソウの”聖地” 雲ノ平山荘まで続く”ビクトリーロード”!!!

山小屋も近いので雲が発達してきても全く心配しない…余裕!

雲ノ平山荘

一泊2食付きで17000円、弁当1500円。水は有料500CC200円。トイレは和式だったのが難点。使用した部屋は3階の大広間の一角、足元がとても広く確保されているが、圧迫感は無いが梁の位置が恐ろしく低い為、腰を屈めざるを得ない。何度も何度も頭をぶつけた。インターネットは衛星ネットワークの有料サービスが利用可能(2時間300円、あるいは24時間600円、但しAU加入者は無料サービス)

憧れる終着点「雲ノ平山荘」思ったよりもずっと遠かったというのが実感(三俣山荘から4時間半)。三俣山荘からのルートもかなりのアップダウンを繰り返しました。沢の渡渉、雪渓・雪田の横断、左手に山荘が遠く見えているのに、それに反して登山道はどんどん右手に遠ざかるという怪しいルート…木道も老朽化も激しい部分があり遊園地のシーソーの様にギッタンバッコンと平衡感覚が試され、かなり楽しめます。

三俣山荘から雲ノ平山荘までの間、ほとんど他の登山客とはすれ違わなかったし、追い抜かれていなかった。だだっ広い大地にたった一人という孤独感を味わっていました。雲ノ平3泊4日の旅の真骨頂もこの誰もいない山の中を歩く…にあるかもしれません。ところが、雲ノ平山荘に到着した途端、どこから現れたのか多くの宿泊客で溢れ返っていたことにはびっくり仰天…元気満点の登山客が盛大に缶ビールで乾杯していました…

雲ノ平山荘は他の山小屋とことなるのは、水源が無く雨水頼りの為、水がとても貴重です。有料500CC200円にて購入可能。可能であれば、三俣小屋あたりから多目の水を持参することをお勧めします。わたしは途中の沢の水、雪解け水を飲んでいたのですが、一部の意見では最近など心配される方もいます。また、あまりに冷たい水(非常においしいのでがぶ飲み)胃腸を壊す恐れが有ると敬遠する方もいますが…

安堵のやれやれやったぜ!!缶ビール、格別、今年一番最高の味!

雲沸き立つ黒部五郎岳、一息ついてこの壮大なスケールは一生モノ!

ゴロゴロと鮭の塊の入った「石狩鍋」お代わり自由!

3日目。雲ノ平山荘→双六小屋8.9km、9時間。いよいよ下山開始!今日は双六小屋まで下る計画。途中大幅な休憩時間をちょくちょくとった為、総行動時間は9時間近く要してしまいました。

ハクサンイチゲ(白)とミヤマキンポウゲ(黄)

イワヒゲ 高山の岩の上にマット状に広がる

ミヤマキンポウゲ

ハクサンチドリ

三俣山荘で食べた雲ノ平山荘でもらったおにぎり弁当!

唯一出会えたライチョウ・雌 夏羽、保護色!ちょっと注意を要する岩場の手前で注意を呼び掛けてくれた!

双六小屋

1泊2食付き14500円、弁当1400円。今回宿泊した山小屋の中では一番雰囲気が良かった。働いている従業員の女性の対応が素晴らしい。まだ、真新しい山小屋で快適。大部屋ではあるが個人個人のスペースの間仕切りはしっかりしている。足元にザックを置くスペースは確保。館内に乾燥室あり。トイレは様式。水はふんだんに利用可能無料。

双六小屋の豪華なてんぷら付き夕食。

4日目 12.7km、7時間。朝方より雨模様。双六小屋を4:30に出発する。歩程7時間(休憩1時間)にて穂高ロープウェイバス乗り場に到着。

コケニガナ 岩にへばり付いて咲いている

登ってくる登山客がどんどん増えてきた…

旅の最後に平湯温泉「ひらゆの森で汗を流す…

新穂高ロープウェイ口から出発する高山行きの路線バスに飛び乗り、乗車30分ほどで「平湯温泉」で途中下車。ここの温泉で4日分の汗を流しました。平湯温泉BTから徒歩5分の日帰り温泉「ひらゆの森」(入浴料700円)源泉かけ流し、大自然の森に囲まれた多数の露天風呂に身を任せます…火照った体を冷やす激冷え水風呂も超おすすめです…

温泉の次は館内に併設されているレストラン「もみの木」でとんかつ定食1200円で生き返ることが出来ました。畳敷きの大休憩しつもあります。ここで昼寝したらぐっすり夜まで起き上がれないかもしれません。帰りの新宿行きの高速バスの時間があるので、残念ながら食後すぐに温泉を後にしました…

立派な門構えの日帰り温泉「ひらゆの森」、入り口は異なりますが、宿泊棟もありました。

今回手の山行の〆のとんかつ思い出深いとんかつ定食、肉厚のとんかつがよく揚げられていて美味しい。店の雰囲気も抜群!

最後に

7月の三連休前の前週、雲ノ平山荘の部屋を確保した上で、前後の山小屋を予約しました。まだ、梅雨入り中であったこと、遠くではあったものの沖縄方面に大型台風が来襲していることも気になりました。幸運な事に初日と最終日を除き、中2日間とも願ってもない快晴に恵まれました。今回のコースは危険個所もほとんどなく(1,2か所慎重要するを崩壊か所はありましたが…)ひたすら体力勝負といえます。平均し8時間近くの行動を連続4日間続けるというのは本当にかなりしんどい経験でしたが、その見返り十二分ある素晴らしい夢の秘境「雲ノ平」を体感することが出来ました。

 

昨年のほぼ同じ時期、白馬岳・雪倉岳・朝日岳を縦走した時の記事です。ぜひ参考にしてみてください。

更新日:2026.7.18 2025年8月に歩いた白馬岳・雪倉岳・朝日岳 縦走ガイド大雪渓と花の北アルプス最北3日間 

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