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おすすめ映画感想|『ウインターズ・ボーン』(2011/デブラ・グラニク監督)ジェニファー・ローレンス主演ヒューマンドラマ、アメリカの苛酷極まりない貧困と格差の現実を描写

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『ウインターズ・ボーン』あらすじと概要

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2010年サンダンス映画祭でグランプリを受賞し、第83回アカデミー賞で作品賞、主演女優賞ほか4部門にノミネートされたヒューマンドラマ。アメリカの苛酷極まりない貧困と格差の現実に真剣に向き合った秀作。

米ミズーリ州南部・オザーク山脈の村に住む17歳の少女リー(ジェニファー・ローレンス)は、心を病んだ母親に代わり幼い弟と妹の世話をして暮らしていた。しかしある日、とうの昔に家を出て逮捕された父親が自宅と土地を保釈金の担保にして失踪。このまま裁判に出廷しなければ、一週間後に家を没収されてしまう。やむを得ずリーは自ら父親捜しに乗り出すのだが……。

『ウインターズ・ボーン』スタッフとキャストについて

Mike GoadによるPixabayからの画像

デブラ・グラニク監督:マサチューセッツ州ケンブリッジに生まれ。大学卒業後、約10年間にわたり、結婚式や政治的な行進の撮影など、フィルム関係の仕事にたずさわる。最初に給与を得た仕事は、レジ係に手根管症候群の予防方法を教えたり、有害生物駆除作業員に防護服の着用方法を教えたりするための安全衛生ビデオの製作だったという(ウィキペディア)

ジェニファー・ローレンス:17歳のヒロイン、リー(ジェニファー・ローレンス)は、逮捕されたドラッグ・ディーラーの父親が自宅と土地を保釈金の担保にして失踪し、精神的に病んでしまい、廃人同様となった母親を抱え、幼い兄弟を世話している。1週間で家を没収されるために、リーの父親探しが始まる。

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ジョン・ホークス(ティアドロップ リーの父親の実兄):唯一の大人の男の味方。無関心を装いながらも自身で調べている。寡黙で無表情のため、考えが読み取りにくいが、実際はリー達親族の身を案じている。マイケル・マンの「マイアミ・バイス」(06)や、リドリー・スコットの「アメリカン・ギャングスター」(08)などにも出演。10年の本作品、サンダンス映画祭グランプリ作品「Winter’s Bone」でアカデミー助演男優賞にノミネートされた。

『ウインターズ・ボーン』ネタバレ感想

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全シーンが、ほとんど光が射さない鉛色の淀んだ冬空と森、荒涼たる景観が支配する中西部ミズーリ州の山岳地帯が舞台となっている。

強烈な印象が残る映画である理由は、絶望的な極限状態に追い込まれる17歳のジェニファー・ローレンス扮するリーの強靭な精神と幼い妹弟、精神的に病んでいる母親を養おうとする責任感の強さにあるのではなかろうか。

父親は麻薬絡みの犯罪を犯し、保釈中に失踪し行方をくらましてしまい生死不明の状態で、一週間で戻らなければ、山林・自宅が没収されてしまうという窮地に追い込まれてしまう。兵役に志願すれば、4万ドルの現金を手にする事が出来るものの、入隊後誰が幼い弟妹を面倒を見るのか、また、17歳では両親の承認が必要と入隊を断られてします。

父親の失踪を嗅ぎ回す内に父親の事件と関係するグループの女性らにリンチを加えられてしまい、命からがら危機を脱出することが出来たが、最終的には父親はグループの「掟」を破った為に殺されていた事が分かった。父親の遺体の一部を湖沼の中から持ち帰るという凄惨なシーンには身の毛がよだつが、リーはビニール袋に入った、実父の遺体の一部を警察に持ち込んでいる。父親が死亡しており、出頭が出来ない事が判明すれば、家・山林の没収は免れるらしい。実際、鑑定結果で本当に父親の一部である事が判明している。

最後に

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高い評価を受けている映画ですある事は理解しますが、やはり、正直なところ、もっと明るい映画に出演しているジェニファー・ローレンスにもっと魅力を感じるのはわたしだけではないかも知れません。

それに、法律よりも、仲間の間の「掟」に支配される世界が未だに色濃く残っている世界が今でも米国中西部に色濃く存在することも何となく不気味さが漂う異常さを感じました。

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