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おすすめ映画感想|【ストックホルム・ケース】(2020/ロバート・バドロー監督)イーサン・ホーク主演で描く犯罪ドラマ

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『ストックホルム・ケース』のあらすじと概要

Lena LindellによるPixabayからの画像

誘拐・監禁事件の被害者が犯人と長い時間をともにすることで、犯人に対し連帯感や好意的な感情を抱いてしまう状態を示す心理学用語「ストックホルム症候群」の語源になった事件を題材に、イーサン・ホーク主演で描く犯罪ドラマ。

何をやっても上手くいかない悪党のラース(イーサン・ホーク)は、自由の国アメリカに逃れるため、武器を携えストックホルムの銀行に単独強盗に押し入ります。ビアンカ(ナオミ・ラパス)という銀行員女性を含む3人を人質に取り、刑務所に収監されていた仲間のグンナー(マーク・ストロング)を釈放させることに成功したラースは、続けて人質と交換に金と逃走車を要求していました。

しかし、警察が彼らを銀行の金庫の中に封じ込める作戦に出たことから事態は長期化し、次第に犯人と人質の関係だったラースとビアンカたちの間に、不思議な共感が芽生え始めていきます。

映画の題材となったのは、1973年にスウェーデンのストックホルムで実際に起こったノルマルム広場強盗事件だそうです。

『ストックホルム・ケース』のスタッフとキャストについて

GiraffewによるPixabayからの画像

ロバート・バドロー監督:1974年生まれ。カナダの新進気鋭監督として活躍中。2009年、伝説的ジャズミュージシャン、チェット・ベイカーの半生を描いた短編映画を制作し、同作を長編化した伝記映画「ブルーに生まれついて」(15)でイーサン・ホークを主演に迎え、トロント国際映画祭などで高い評価を得ています。(残念ながらまだこちらの映画は見ていないので、早速見なければなりません)

イーサン・ホーク(ラース役):1970年代のスウェーデンのヤンキー役で登場。カントリーミュージシャンの様な格好が良く似合いました。背中のジーンズの刺繍は「アラモ」を現すそうです。携行した武器はやたらと恐ろしいマシンガンで完全武装しています。しかしながら、どう見ても脇がかなり甘い犯行行動で、観衆は皆彼の応援団側に回ってしまいそう。

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マーク・ストロング(友人グンナー):「エンド・オブ・オール・ウォーズ」(01)でハリウッド進出して以降、ガイ・リッチー監督の「シャーロック・ホームズ」(09)や、リドリー・スコット監督の「ロビン・フッド」(10)などで存在感を放つ。「キック・アス」(10)や「裏切りのサーカス」(11)などに主要キャストとして参加し、「記憶探偵と鍵のかかった少女」(13)で映画監督初主演を飾った

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ナオミ・ラパス(ビアンカ役):デンマーク映画「Daisy Diamond(原題)」(07)の演技で注目を浴びる。スウェーデン発の世界的ベストセラーミステリーの映画化「ミレニアム」3部作(09)のヒロイン役に抜てきされ、暗い過去をもつ天才ハッカーのリスベット・サランデルを演じブレイク。ガイ・リッチー監督「シャーロック・ホームズ シャドウ ゲーム」(11)でハリウッドに進出し、「エイリアン」の前日譚となるリドリー・スコット監督のSF大作「プロメテウス」(12)では主演を務めた

『ストックホルム・ケース』のネタバレ感想

Mattias StyrmanによるPixabayからの画像

不思議な映画でした。イーサン・ホークが銀行強盗をやると聞いて、冒頭からいきなりホーク強盗を「上手くやれ❗️」と応援団側に回っていたのは、少し不謹慎だろうか? 銀行支配人や警察署長、刑事たちが間抜けで大ボケなので、逆にしっかり強盗を捕まえろと全く応援したくなりません。

強盗の方もマシンガンはぶっ放してはいるものの、用意周到、綿密な犯行計画に基づくものとは言い難く、ミッションインポッシブル、007などのスパイ映画にすっかり洗脳されている観客から見れば、1970代の銀行強盗とはこんなにも悠長なのかと改めて時代の違いを実感させられることになります。

スウェーデン初!?の銀行強盗事件と映画に中で説明されていましたが、強盗も人質がトイレに行くことを自由に許したり、いきなり一国の首相が強盗犯逮捕活動の指示を出したりと、ともかくてんやわんやの大騒ぎ、更にラッセル・クロウ似の記者がいきなり銀行内に立て篭もる犯人と電話で会話をするシーンはさすがに目・耳を疑いました。

人質の女性の夫が銀行まで訪ねて来るシーンも実に不思議です。何と人質の女性は夫に対して夕飯は冷蔵庫にある魚を焼いて食べてくれと指示を出します。こと細かく何分焼いて裏返せとなどと冷静な指示を出しています。少し場違いなやり取りという気もしなくは無いのですが、一方、実際これが現実を忠実に再現されたものとすれば、超リアルだと感心されます。自分が人質に取られている極限状態でも、こんなに冷静に子供ら家族の夕飯の献立を気にする余裕が、実際あるものなんでしょうと。男としては考えてしまいますが、母性としてはまず第一にその晩の家族の食事の心配が頭を掠めるというのも理解出来ない事ではありません。非常に現実過ぎて恐ろしくもありました。

銀行強盗に対して心情的に傾いていくというところは、やはり、わたしとしてはこの映画を見て、たとえどんな事情があろうと、そんな馬鹿なという気持ちの方が大きいままでした。ホーク扮する強盗犯の応援?をしていたので、最後逮捕される際、催涙ガスの影響も無く、また撃たれる事も無く逮捕され一安心しました。正当防衛を主張され。警官に撃たれて死んでいたら、また、一味違った映画になっていたかも知れません。

最後に

Erich WestendarpによるPixabayからの画像

70年代のボブ・ディランの大ファンでしたが、本作品中に流れる曲はもう少し遅い時代のもの?大学卒業を切っ掛けに余りディランを聞かなくなってしまった為、残念乍らほとんどが疎遠な曲ばかりだったのが惜しい!

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